"GON" <gon@mocha.freemail.ne.jp> wrote:
> > 市民を安全な所に避難させなかった、旧イラク軍や旧イラク政府
> > には責任がないのでしょうか。軍人と市民を分ける努力もせず、
> > 敵と交戦すれば市民が被害にあうのは当たり前です。最近は市民
> > を楯にするような戦法がよく使われますが、人間を楯にするよう
> > な軍が悪いはずです。
> 市街戦となれば原理的に市民と戦闘員との区別はつかないことは
> 予めわかってたはず。多数の犠牲が出ることを承知しながらあえて
> 戦争を仕掛けたことが問題だって言ってるんです。

いいえ。市民を守れないのに降伏しない方が悪いでしょう。全国
民が無条件降伏し、占領軍に協力していて、それでも占領軍が市
民を虐殺したのなら、その場合は占領軍が悪いと思います。しか
し、被害を拡大させたのは無意味に抵抗した側です。

市民を守る義務と責任があるのは、その市民を所有する組織であ
るはずです。その組織が戦闘に市民を巻き込んだのなら、敵の立
場なら、市民と戦闘員を区別する必要はないでしょう。市民と戦
闘員を区別して市民を保護し、敵にもそれがわかるようにするの
は、その市民を所有する組織の側でなければならないと思います。
なぜならば、市民と戦闘員の違いを定義できるのは、それを所有
する側だけでしょうから。

さらに市民も戦闘員と無関係とはいえないでしょう。何らかの形
で軍隊を養っているのは、そこの国民であるわけでして、敵から
見たら十分共犯者でもあります。

将来、戦闘がロボットによって自動化、リモートコントロール化
され、その産業を支える市民が存在するだけで、戦闘員が不要に
なる時代がくると思います。敵の戦闘員はロボットしか攻撃して
はならないなんてのが通用することはないでしょう。

戦争というのはやってしまったら、勝った方が正しく、負けた側
に全責任があるものです。負けるとわかっているのであれば、初
めからやってはならない行為でしょう。

それから国連は実質、日英米の組織です。今は日英米が世界の法
ですね。日英米が衰退すれば、世界の法は、中国やインドやイス
ラム圏になるかもしれないですが、その時には人権の重さが変わ
るでしょうし、人権を与えられる人間の定義すら変わるかもしれ
ないです。人間の価値は、その時支配している体制によって如何
様にも変わるものでしょう。

市民や個人の命、自由を重視するその考え方自体が既にアメリカ
のものですね。中東や戦前の日本(一億玉砕)に通用するものでも
ないと思います。イスラム圏では一歩間違えば、音楽すら自由に
聴けない世界になりかねないですし。

それに、あの程度で犠牲だ虐殺だと騒ぐ前に、北朝鮮、チベット、
スーダンの惨状を知るべきだと思います。特にスーダンはイラク
戦争と同じ時期に桁違いの犠牲が出ているのに、ほとんど報道さ
れていません。