Re: 細胞膜の選択(的)透過性と能動輸送
ひろゆきです
#FOXP2スレッドでは大変助かりました。m(__)m
"Yoshiaki FUYAMA" <fuyamay@cosmos.dti2.ne.jp> wrote in message
news:fuyamay-F3DD5A.17335626012005@news.media.kyoto-u.ac.jp...
> トランスポーターには、ABCトランスポーターに代表されるように、
> エネルギーを必要とするものがありますので、これらは能動輸送に含
> めるべきものだと思います。
そうですね。
トランスポーターに関わると問題は複雑になりますが・・・(^^;;
トランスポーターを能動輸送に含めることに同意することもでき
ますが、ABCトランスポーターを理由にもってこられると、ち
ょっと考察が必要ですね。
ABCトランスポーターはご指摘のように能動輸送に含めるべき
ものもありますが、このファミリーは非常にdivergentなので、
ご指摘のポンプだけでなく、チャンネルや、輸送そのものの機能
を失ってレギュレーターとなったものまで含まれています。歴史
的にはABCトランスポーターという呼称から始まったのだと思
いますが、現状では、ファミリー全体を呼ぶ時はABCタンパク
質と呼び、個々のファミリーメンバーがポンプならば、GSX-ポン
プとか、機能の実態に沿うような呼び方をするようになってきて
いる傾向にあると思っています。
他にもエネルギー依存のトランスポーターと呼ばれるものがあり
ますね。(^^;; 用語統一を目指すのがよいと思います。
さて、トランスポーターからATPのエネルギーに依存するポン
プを除くと、シンポーター、アンチポーターの働きを能動輸送と
するかどうかということがクローズアップされてきます。
その前に、コトランスポーターをどう扱うかということがありま
すね。私はコトランスポーターと呼ばれているタンパク質の実例
をよく知っている訳ではありませんが、おそらく、シンポーター
なんでしょうね。中にはアンチポーターも含まれているかもしれ
ません。とにかくコトランスポーターはシンポーターかアンチポ
ーターのどちらかであることは間違いのないところでしょう。
シンポーターやアンチポーターの活性は、共役イオンの膜を挟
んだ濃度差が効いてきますので、電気化学ポテンシャル依存とい
うことですね。電気化学ポテンシャルはエネルギー量なんで、こ
れらのタンパク質が担う輸送は能動輸送と言っても差し支えない
でしょう。
しかし、一般的に通じる能動輸送の現在の定義はどうなんでしょ
うね。?エネルギー依存というのは、ATP依存とほぼ同義で使わ
れているのではないでしょうか?したがって、トランスポーター
による輸送は能動輸送に含めない研究者が多いのではないでしょ
うか?
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735