ひろゆきです

生物学は証拠と証拠の間にあるギャップがかなり大きいことが沢
山あって、そこを繋ぐ論理やストーリーにいかに説得力を持たせ
ることができるかが、難しいところですね。そこが面白いのです
が、進化はそれが極端に出ている分野ですね。

"おにりん" <onizuka@icot.or.jp> wrote in message
news:ct5rop$jha$1@newssv.kcn.ne.jp...
> おにりんです。

どうも(^^)

> ってことで、喉頭の形状が変なネアンデルタール人は、
> 別の要因でこうなったのであって、彼らが言語を放棄した
> とも思えません。
> つまり、言語は200万年ちかくかかって進化してきた
> のであって、けっして、5万年で進化したわけではないという
> ことです。

 私は人類史は勉強したことないので、妄想も込みの感想文にな
 っちゃってるかもしれませんが、その点はお含み下さい。

 喉頭の形状や横隔膜の運動制御など、言語が生まれる基盤をヒ
 トの体につくるのには、確かに200万年が必要だったのでし
 ょう。その間にpre言語が発達して来たことも容易に想像でき
 ます。ここまでのご説明を読んでいるうちに、西部劇でインデ
 ィアン(ネイティブアメリカンというべきでしょうが・・・)
 が独特のトキの声をあげて幌馬車隊を襲撃する場面を思い出し
 ました。戦いの時にあげるトキの声は人類共通に見られますね。
 森から出た私たちの祖先は広い草原に出て、集団で狩をするこ
 とを覚え、発達させていったと思われます。狩の技術は仲間内
 の争いも変えていって、「戦い」が生まれたのでしょう。戦い
 や狩でのやり方にトキの声を使うようになると、広い空間では
 大きな音量が有利なので発声機構をより発達させる方向に選択
 がかかったでしょう。発声機構が高度化すれば、仲間内のコミ
 ュニケーション用いられていた警戒音などの音声に様々なバリ
 エーションを加えることができる下地が作られていったと思わ
 れます。知能の発達が先行していれば、発声機構の高度化にと
 もなって、コミュニケーションに用いる音声も複雑になってい
 ったのかもしれません。ともあれ、化石資料が示す発声機構の
 発達はヒトが言語を獲得する前提ではあることは疑いのないと
 ころですが、必ずしも、言語があったことを示すとは限らない
 と考えます。

 100万年を超える長い時間をかけて発声機構が発達してきた
 ところに、新人誕生のころ(またはそれ以降に)大脳言語野で
 決定的な変化が生じ、言葉が生まれた。遺伝子の研究はそのよ
 うなストーリーの可能性を示しているのではないでしょうか?

 おにりんさんの記事の後半部分、FOXP2と知能の関係の説明は
 興味深いものがありますので、もう少し考えさせていただきま
 す。