池田尚隆君。我々の新たな理論に反論を試みる際、
争点ボケを起こさない為の手引きを施しておこう。
 
a】予め、複数の物の存在がなければ思考は生じてこない。
言い換えれば、相対関係の成立が学問の出発点となる。
これが思考原理である。但し、精密学問では更に以下の事項も
考慮しなければならない。
 
b】情報伝達(光)速度の有限を考慮すると、
同時性に基づく相対関係が成立しなくなる。
自然現象である光速度の有限性をなくすことは出来ないから、
時間的な操作を考える。
 
c】時間の性質を知らなければならない。幅のある時間は、
幅のない時刻との相互定義で成り立つことが分かる。
従って、時間は、ある時刻と次の時刻の間で規定される。
 
d】光速度の有限性を考慮すると成り立たない相対関係は、
幅のない一つの時刻で規定する。距離も同様に規定される。
すなわち、二つの物体間(相対関係)において
一つの距離(値)が定まるのである。これを時刻距離と呼ぶ。
逆に、時刻距離と言えば、その両端を示す二物体は
同時に扱われるのである。
なお、このような原理的な議論では、一物体の両端という距離は
相対関係(思考原理)に及ばないから除外される。
 
e】長さの基準である物差しは、矢張り二点間を同時に
捕えるものである。この物差しで対象間の距離を計るとき、
物差しの原点という概念は全く無用である。と言うより、
その様な概念を持ち込むと、かえって原理的な議論の道筋を
踏み外す元凶となることに注意せよ。
 
f】速度は時間を伴うから、ある時刻の距離(時刻距離)と
次の時刻の距離(時刻距離)との差の距離(時間距離)を求め、
記述することになる。
 
◆ここ迄の議論で既に、今の(人類の)論理・哲学基礎、数学基礎、
物理学基礎は崩壊する。思考原理はいわゆる超々原理である。
なお、ここでは速度の記述に関する原理的事項として論じている。
勿論、光速度の記述も例外扱いされない。
また、光速度の有限性が判明した当時、相対関係の設定に関する
再解析(物理学の本質)を怠ったのが、今の物理学の失敗の要因の
一つである。
 
ア】座標系は、三次元に組んだ物差しと多くの時計で
構成されていて、一つの時刻における相対関係の時刻距離を
調べるものである。従って、座標系はどのような姿勢であろうが、
幾つ使おうが、何処に位置していようが、その様なことには
全く関係なく相対関係の距離を調べられることになる。すなわち、
「〜から見る」という様な前提や座標系の原点の概念などを、
妥当な理由を述べることなくここに持ち込むと
思考原理(相対関係及び距離規定)に反することになる。
 
イ】三体関係の速度の記述法も上記の速度理論に
基づかなければならない。ここで各物体をA、B、Cとする。
そして、議論過程ではAB、BC、CAのそれぞれ相対関係を
考えるが、結論を言うときはそれらを一度に(同時に)扱うのが
三体関係である。
 
ウ】先ず、三体関係のA、B、Cの間に規定される、
それぞれ三つの時刻距離を求めなければならない。このとき、
三つの時刻距離は一度に(同時に)定まる。そして、速度を
記述するには、次の時刻における三つの時刻距離を求める
必要がある。
 
エ】さて、先の三つの時刻距離と、次の三つの時刻距離との
差の時間距離により三体関係の速度が記述される(堂堂回り)。
ここで、物体A、B、Cにはそれぞれ二つの速度が記述されている。
しかし、一つの物体が複数の速度を有すことなどありえない。
もちろん、d】により、座標系を如何に操作しようとも
この事態は変わらないため、次の解決法が必要となる。
 
オ】三体関係の速度の記述にあたっては、
何らかの物理的な条件(上の解決法)を見出さなければならない。
すなわち、絶対静止概念の導入となる。
 
◆空間における基準の設定(位置確定)および使い方が一番難しい。
ここで、絶対運動と絶対静止の相当原理が必要となる。
これはいわゆる超原理である。
 
1】絶対静止の導入により三体関係の速度が記述可能になっても、
互いに運動している異なる系という考え方を支持するものではない。
つまり、物理法則の不変性や座標変換を論じるためには
慣性配分の原理が必要になるのである。
 
2】光学現象は、慣性配分の原理にしたがわない。
 
◆慣性配分の原理により「〜から見る」という主張が意味を持つ。
この慣性配分の原理は、いわゆる超原理である。
なお、光学現象を論じるにしても、その観測機器や実験機器は
全て物体で作られ慣性配分の原理が関与していることに注意せよ。
 
なお、反論の際は、先ず分かった項を明記すること。
 

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真理学会
事務局長 柳 健宏
『世界規模の間違い』 http://ggm.to/

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