In article <800c7853.0404140157.632c45fa@posting.google.com> eurms@apionet.or.jp (M_SHIRAISHI) writes:
>dy:=f'(x)・△x  と定義しているので、y=f(x)=x という〔特別な場合〕だと、
>f'(x)=(x)'=1であり、かつ(y=x なのだから)dy=dx が成立します。
>
>従って、この〔特別な場合〕に限り、dx=dy=(x)'・△x =△x となります。
>よって、(この〔特別な場合〕に限り!)dx=△x が成立するってワケです。

ああ、これとか小野さんとのやりとりなどを見て、
ようやく M_SHIRAISHI さんが何を考えたのか、
ひいてはどこでどう間違ったのかがわかりました。
 # 今まで「こいついったい何考えてるんだ?」と不思議だった。

まず出発点として:
 M_SHIRAISHI さんには dx = Δx がどうして出てくるのかわからなかった。
 元をたどれば「x それ自身が x の函数」がわからなかった。
  # これは確かに少しわかりにくいところではある。

そこで dx=Δx のつじつまを合わせるため、次のように考えた。
 ・y = x という恒等関数を考える。このとき定義により dy=Δx である。
  # これは正しい。
 ・また y=x だから、dy=dx である。
  # ちょっと問題はあるが、まあこれも正しい。
 ・したがって dy=dx=Δx だから、dx=Δx である。

ここまではまだいいのですが、ここで2つのミスが生じました。

1つは dx=Δx が y=x という「特別な場合」にだけ成り立つと考えたこと。
これは正しいと言えば正しいんだけど、y などという余計な変数を導入したため
混乱が生じ、第2のミスにもつながります。
実際には y は作業変数みたいなもので、dx=Δx が得られた時点で用済み、
そして dx=Δx 自体は無条件に成り立ちます。
変数名を y から z に変えて、
 z = x,   dz = Δx,   dz = dx    ⇒  dx = Δx
としたって全く同じこと。z 自身(y 自身)は表舞台から消えてしまっている。
そしてこれは私が x = t と独立変数の側に作業変数 t を導入したのと、
裏返しの関係にあるだけで本質的には全く同じです。

そして第2のミス、これが致命的なのですが、
y = x などと書いたため、出発点の y = f(x) の y と混同してしまい、
dy = dx = Δx の dy と dy = f'(x)Δx の dy を同じものだと思ってしまった。
上記のように、y ではなく z を使っていればこんな混同はしなかったでしょう。

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これらの点は、本質的には前便までに述べたことの繰り返しではありますが。
そしてやはり、「x それ自身が x の函数」がわかっていない、
ということに尽きますね。

(平賀)