石原@ザ・ランスです。

In article <401A6C21.6070506@nospam.nifty.com>, NBH01136@nospam.nifty.com says...
>それから、不完全燃焼で発生したCOは温度が高いから上昇する、というのと、空
>気分子の平均速度が大きく非常に短い時間で混じる、というのは思いっきり矛盾
>しているということにお気づきでしょうか。大気の平均自由行程は1μm未満でそ
>うたやすくは混じらないから浮力で上昇するのではないですか。分子の速度はと
>りあえず無視できそうな気がします。

平均自由行程カ゛1μmで代表速度が200m/sとすると、1秒間に10^8回以上衝突する
勘定になりますよね。毎回進む距離は1μmとしても、これだけのランダムウオーク
で拡散する距離がそんなに小さいでしょうか?
ま、計算してみないとなんとも言えないとは思いますが。

煙草をふかしてみると、煙は数秒くらいは消えない。これが拡散時間のひとつの
目安かもしれない。うーん、それくらいあればCOは天井までくらいは達するか?

ただ、量の問題は重要でしょうね。煙草の煙くらいなら数秒で混ざるけど、
冷気塊と暖気塊なんて場合はそんな少量じゃないから一様に混ざるまでには
相当の時間がかかるんでしょう。

で、一番最初の質問の都市ガスに戻ると、現在の大半の都市ガスにはCOは3%くらいしか
含まれてない。3%が無視できる量かどうか(天井では拡散してしまって検出できないか
どうか)はわかりませんが、不完全燃焼で発生する(多分)もっと大量の
しかも高温で上昇しやすいCOを検出するのとでは随分事情は違うと思うんですが。

>時間のファクターを考えれば、はじめは浮力で上昇し、そのうちエントロピー項
>が効いて拡散し定常状態では均一になるが、質量差に応じて上空では軽い粒子が
>多めになる、のストーリーで良さそうに思います。

ということになると、miyamotoさんの見解が大筋では正しかったことになりますね。
以前の暴言についてはお詫び申し上げます。

しかし、「重力分離しようとする重力拡散流と一様混合しようとする分子拡散
流」といったことをきちっと述べないで、「エントロピーは減少しない」なんて
言うのは私にはお題目を唱えてるようにしか感じられなかったんです。


-- 
 石原 幸男
<Yukio Ishihara of theR.A.N.S.>
 ishihara@y.email.ne.jp
 http://www.nn.iij4u.or.jp/~therans/
黍粥は塩に椰子油にサザエ・イソノ祝う隣で虚仮にするまで(詠み人しらず)