武内です。

「ゴジラXモスラXメカゴジラ 東京SOS」
観てきました。

...短っ。

いやまぁ、引っかかる点の多くが、唐突な場面転換とか、連続する「重大な決断」と
かにあって、そういったところは、尺の短さで割を食ったのだろうな、と、思います。

# そこを何とかするのが脚本家と監督の腕ではありましょうが。

前作「ゴジラXメカゴジラ」は、人間ドラマも怪獣劇も、どこにも行かない(決着し
ない)と言う意味で未消化だったのですが、今作では、いささか無理押しながら、決
着を着けたように思えます。

また、オチについては、画竜点睛を欠く感もあるのですが、私は結構満足しています。

大森版「ゴジラに拘りすぎる人間の末路」、金子版「英霊ゴジラ」は、見ようによっ
ては人間中心主義とも言えると思います。それはそれでドラマになるのですが、あん
まり怪獣の身になって考えてないのも確かです。

今回、手塚版では、初代ゴジラを、
「度重なる核実験で眠りを覚まされた古代生物」
として虚心に捉えた場合の、あるべきオチの一つを提示したと思います。

ただ、最後の最後、機龍が義人に「言葉で」メッセージを遺したりするあたりは、興
醒め、って言うか
「度重なる核実験で眠りを覚まされた古代生物」
としての捉え方を逸脱しているように思います。

# つかゴジラも喋れるようになったら、通訳としての小美人の立場は...

## やっぱ吹き出しつきで喋るようになるのだろうか

気になる所としては、

・メカゴジラ(に使われたゴジラの骨)がゴジラを呼ぶ可能性があるなら、メカゴジ
ラ自体を(東京に近い)離島に置けばいいのでは...
・総理が強力なリーダーシップを発揮して、臨機応変に的確な決断を下す...のはい
いけど、その度に名言を吐くので、結果的に
 「今思いついた理屈で嘘を言う」
 ように見えてしまうのがなんとも。
・東京から日本海溝まで飛べるなら、輸送機要らないのでは?
・無理心中に巻き込まれる息子の心中やいかに

あたりでしょうか。

手塚ゴジラの愉しみの一つとも言うべき、すご科学兵器は、

 マイクロブラックホール砲
->絶対零度砲

の次、

->スピニングドリル

と思いっきり後退したけど、まーメカゴジラの手は回転してこそ華なので良しとしま
す。

モスラの幼虫は例によって双子ですが、花子が出てきてゴジラに喧嘩売るだけなので
変だなー、と思っていたら、太郎の方は親モスラに甘えていた、とゆーシチュエーシ
ョンが、なんか笑えました。

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TAKEUCHI Shoichi mailto:takeuchis1@kyt.digitalway.jp