fj.sci.lang.japaneseにクロスしておきます。

In article <bgnbns$3sm$1@news0.katch.ne.jp> keg-u@vanilla.freemail.ne.jp writes:
>>それは知りません。「先発」というものがあることを知
>>らずに「次発」だけをみたら、その列車より先に発車す
>>る列車があるとは思わないだろう、ということです。
>“「先発」というものがあることを知らずに”であれば、そのとおりですね。
>>それがわかるのも「経験」があればこそでしょう?
>確かに。でも一度「先発/次発」の意味を理解しちゃえばいいわけで…
>(何事も未経験だと分かりにくいですよね)
以前の議論でも指摘したんですが、
ここのところで「先発/次発」と「こんど/つぎ」の功罪が別れると思うのです。

少なくとも私は、列車などの運行順位を示す以外の状況で
「次発」という言葉を見たことがありません。
ですから、「先発/次発」という用語を知らない人が
いきなり「次発」を目にしたら、おそらく「悩む」と思うんですよね。
その結果、隣のホームと比較したり、駅員や周囲の人に訊いたりして、
正しい意味を理解するに至る確率は高いだろうと思います。

ところが、「こんど/つぎ」は日常用語で、
普通に日本語を話す人なら、その意味を理解して「納得」してしまう。
その結果、誤った理解をしていることに気付かない可能性が高いのです。

実際問題として、
「こんどの列車」「つぎの列車」という表現をしたときに、
駅での案内表示に使われている「こんど/つぎ」とは
違う対象を指し示してしまう状況が少なくありません。

一方の「先発列車」「次発列車」は、日常用語で無いがゆえに、
言葉を知っている人なら基本的には必ず「厳密に定義された」用語として
理解していると考えられ、案内表示との齟齬を来すことは無いと思われるのです。

                                戸田 孝@滋賀県立琵琶湖博物館
                                 toda@lbm.go.jp