>>>>> In <ej9l15$a86$1@caraway.media.kyoto-u.ac.jp>
>>>>>    "kita" <mskitasan@hotmail.com> wrote:

>>>  これもねぇ... 昔のコンデンサとトランス使いまくりの構成だと
>>> そうなんですが、最近はいろんな工夫が出てきてまして。
>>> そういうの聞くと真空管自体はすごくいい素子なんだということが
>>> よくわかるです、はい。

> 某氏の真空管直結アンプ(OPTL,OPCL回路)なんてありましたが、結局
> 某氏にかかるとMOSでもバイポーラでも真空管でも、バッテリードライ
> ブでも同じ音になったという落ちが付いてましたね。
> まー それも腕と言うことで・・・

私はオーディオマニアと言うよりはアナログ回路マニアなのですが、真
空管アンプの音って、出力インピーダンスの高さで決まっているんじゃ
ないかと思っています。バイポーラトランジスタ、FET、真空管など、
普通に手に入る増幅素子を普通に使うとどれも信号源としては電流源モ
デルになり、出力インピーダンスは高いのですが、一般に真空管アンプ
だけはバリバリに負帰還をかけないので、出力インピーダンスはあまり
下がりません。製作者によっては無帰還を売りにする人もいます。一方、
スピーカーの方はそれを駆動する信号源として電圧源、すなわちインピー
ダンスがゼロに近いものを想定しているのではないでしょうか。すると、
真空管アンプとスピーカーの相性は実は良くない。それがいわゆる真空
管アンプの音をかもしだすのではないか、というのが私の解釈です。

ちなみに、真空管で直結 SEPP アンプを作ろうとすると、何もしないと
上下のアンバランスが大きいので、必然的に大量の負帰還を必要としま
すから、出力インピーダンスが低くなります。

出力インピーダンスが極めて低い、普通のトランジスタや FET のアン
プで、それを実験することができます。試しに 100Ωくらいの大きめの
(数ワット以上の) 抵抗を2本買ってきて、両方のスピーカーに直列に
挿入してみて下さい。
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山岡