しかし、利用価値があれば残す。信義で付き合うほど甘くはない。
信義で台湾を守り続けた岸信介や佐藤栄作のようなセンチメタリズムは中国指
導部にはないよ。蒋介石が日本に示したような温情はない。

中国からの帰路、列車爆破で命拾いした金正日はあれが中国の警告であること
に身震いしたとおもう。
朝鮮難民はすでに独自経済を形成しており、別に中国に流れ込んでも込まなく
ても本当はどうでもよいのである。むしろ、金正日崩壊後の北朝鮮に朝鮮人は
戻り、復興の支援は世界より集まり、朝鮮人は嬉々として再建に向かう。

それではなぜ、金正日体制を壊さないかといえば、北朝鮮というチンピラを
使って米国恫喝外交というカードを切れること、日本恫喝外交という切り札を
つかえること、「お助けがほしければ中国がやって見せますよ、だんな」とい
う外交カードなのである。

このカードがあるからこそ中国もロシアも北朝鮮を飼ってきた。
だが、このカードが自国にとって無用になれば、取り壊さざるを得なくなる。
日本は、腕っ節にたよるのではなく、頭を使え。
北朝鮮を飼っていればいるほど、本当の飼い主が中国であるという現実が世界
に広まる事実をただすなおに世界に提示すればよいだけ。

中国は北朝鮮を斬るだろう。