Re: 新幹線の駆動方式
ながき@西国分寺と申します。
き電についてのみですが。
Masahiko_KODERA wrote:
(引用略)
> RJ誌の新幹線連載記事にもよく出てくる話なのですが。単相交流の電化だと、
> 変電所の関係で交流の位相(波のタイミングとでもいうか)が合わない切れ目
> が出てきます。
(引用略)
> これを異相セクション(「い」の字に注意)といい、架線はセクションとして
> 区分されています。欧州の高速鉄道まで含めて、日本の在来線でもそういう
> ところはノッチオフして通過(やり過ごしっぽい)してますが、新幹線では目
> 視でノッチオフしてセクション突入ではシステムとして弱いということで、
> 当初からノッチオンのまま通過できるように作り込まれています。
(以下引用略)
在来線の場合には、このセクションにFRPを切り込んでセクションとし、
区分しています。ですから、位相の異なる電気がぶつかることは、物理的にあり
得ません。運転上は、上記の通りノッチオフで通過します。
セクションの沿線にはき電区分所なるものがあり、遮断器操作で延長き電ができ
るようになっています。
一方、新幹線の場合は、このき電区分所に工夫がされています。
き電区分所周辺では
・起点方変電所からのき電区間
・どちらからでもき電できる区間
・終点方変電所からのき電区間
・どちらからでもき電できる区間
の3つに分かれていて、列車が起点側から走って来る際には、「どちらからもき
電できる区間」は起点側変電所からき電されています。列車が完全に「どちらか
らもき電できる区間」に入ると、き電区分所の遮断器を操作して終点側変電所か
らのき電に切り替えます。
操作といってももちろん手動ではなく、列車の位置情報を検出しての自動操作に
なります。また、切り替え時間は1秒未満(ミリ秒単位だったかと)です。
この間列車はノッチオンのままです。
ですから、瞬間的に停電が発生しているわけなのですが、短いので車内照明が消
灯することはありません。しかし、モーターの音は一瞬変化します。
元記事にあった加速の途切れはこのタイミングのことではないかと思われます。
#教科書を探してくればもう少しマシなことが書けるのですが、
#いったいどこにしまったのか。
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長岐健志(Nagaki Takeshi)
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