柏崎@北海道です。

At Thu, 12 Aug 2004 07:21:19 +0900,
Kenji Kobayashi wrote:

> 前書きで次のように述べています。
> 
>  コンピュータ(古典的なコンピュータと呼ぶことにします)にはない高性能な
>  マシンを実現しようという試みが、最近になって活発になってきました。この
>  ような新しい型のコンピュータを「量子コンピュータ」といいます。
> 
> この Web 講義は良く書けています。でも、この内容を理解しきれない学部生も
> 多いでしょう。この前書きを読んで「本文を読んでみたが量子コンピュータは
> よう解からん」思っている以前の私のような学生ならば、自分のパソコンは将
> 来量子コンピュータに置き換えられると誤解するでしょう。

確かに誤解を生む表現ですけど、その後を読めば計算不可能な問題の話やら
それが量子コンピュータなら実現可能な時間で解ける事やら書いてあります
よね。それは読まない方が悪いし、勝手に誤解する方にも問題があると思い
ませんか ?

> 逆に教えて下さい。一般向けの量子コンピュータの記事で、普通の読者が後で、
> 「おっしゃるような量子コンピュータでは私が普段使っている Word は動かな
> いんですね。」と聞き返すような記事があるでしょうか。量子コンピュータに
> よってパソコンが速くなると思わせるものばかりだと思います。

今手元にそれほど資料がないのですが、(量子コンピューティングの話では
ないのですが) DNA コンピューティングに関して僕が最初に購入した別冊日
経サイエンスは、DNA コンピュータがノイマン型コンピュータの代替となる
とは全く書かずに「手に負えない難問を解ける」と記述してあります。

もう休刊してしまった Computer Today 誌では量子コンピュータの特集なん
かも組まれてしましたが、そちらも「パソコンが早くなる」的な表現じゃあ
なかったと思います。

> 「量子コンピュータは普通のユーザが使うようなコンピュータにはならない」
> とまで説明しないのも理解できます。でも、その結果、一般人を誤解させてい
> るのも事実だと思います。

自分の感覚=一般人の感覚、ということにしていませんか ?

小林さんのお話を聞くと「私は誤解してしまった。どうしてくれる」みたい
な感覚があります。一般に普及しているPC雑誌で「これからは量子パソコン
だ!」みたいな特集が組まれたなら、それは何かおかしな方向に行っている
ぞという感覚も得ますが、そういう訳でもなし。

-- 
柏崎 礼生 (Hiroki Kashiwazaki)@HUIIC
Ph.D candidate in the Division of Electronics & Information
Engineering, Hokkaido University
mailto:reo@cc.hokudai.ac.jp
Tel:+81-11-706-2998