住民投票
住民投票に馴染む事項と馴染まない事項が存在すると考える。その意味では今回岩国で行われた艦載機移駐可否の住民投票は馴染まない部類に属する。
誰も騒音に悩まされる事に賛成する者はいない。 今回の投票結果は表面に現れた得票数と実態とには乖離が伺われる。即ち移駐賛成派は投票そのものに参加していない。住民投票ボイコットを行っている。
次に騒音被害を最も受ける地域の多くは現在の岩国市域ではなく、住民投票権が無い近隣市町地域である。
我家は緊急発進飛行コ−スの範囲に位置しベ−スから直線で10Km少々に位置するが、防音等対象地域ではないし、基地の恩恵を受ける事も無い。天気の良い日に十数メ−トルの高さから基地に着陸する様子は肉眼で見る事は出来る。
一昨年だったと思うが、海上自衛隊のEP3Cが北朝鮮のミグに捕捉された時に発進したF18の2+3の編隊は木の枝を落とすと思われる程低空で谷間を縫うように飛んで行った。
艦載機で有ろうが、海兵隊機であろうが戦闘機には違い無い。岩国には現在海上自衛隊のP3C、US1がいるが、此れは真近に来ても特性から気がつかない事がある。US1等は乗用車で追い越す程の低速で(70〜80Km)飛行する事がある。
今回の住民投票に意味を見出さないのは、誰もが静かな事を希望するのは当然だし、国家の専権事項に地方で住民投票しても、単なる要求条件の範囲を広げる為の行動に過ぎないと考えるからで、本当に移駐反対の意味を持たせるので有れば環境基準を越える地域も対象とすべきと思う。即ち広範囲の地域が対象とされるべきで、実質的には影響の少ない岩国市域で行っても、自らの利益の為としか映らない。
岩国基地は嘉手納の前進基地としての性格を持たせて、沖出し工事を行って来た事は周知の事実だし、現に給油機、強襲部隊(ヘリ)の移駐等序序に嘉手納、厚木、三沢に近い規模になりつつある。
今更、方針を変更することは戦略上からも得策では無い。 自衛隊に応分の能力を持たせない政策のなせる技と考えるのが妥当と思う。
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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