yas@is.tsukuba.ac.jp (Yasushi Shinjo) writes:

> 新城@筑波大学情報です。こんにちは。
> 
> In article <5ffzkf3z0f.fsf@maya.phys.kyushu-u.ac.jp>
>    Kiyohide Nomura <knomura@maya.phys.kyushu-u.ac.jp> writes:
> > 現在のスーパカミオカンデは約100億円の設備費ですが、ノーベル賞の対象と
> > なったカミオカンデは5億円の設備費です。カミオカンデで(好運にも)超新星
> > 爆発のニュートリノ検出したのは小柴先生の定年直前で、スーパカミオカンデ
> > は弟子の戸塚先生の尽力によります。
> 
> 全体としては、数1000億くらいのお金が動いたんでしたっけ。国立

この額の根拠はなんでしょうか?維持費、人件費含めても、カミオカンデのも
のには当たらないし、スーパーカミオカンデでも単独ではこの額に達しません。
加速器計画など、日本の高エネルギー実感全体含めると、数1000億くらいのお金に
はなるとは思います。
そういえば、筑波の加速器でニュートリノを生成し、スーパーカミオカンデで
測定することでニュートリノ振動を見ようという K2K 実験ありましたね。

トリスタン加速器が目新しい成果を収めなかったので、カミオカンデの成果に
便乗しようとしたとみるのは深読み?

> 大学いくつ分になりますかね。情報系にも小柴先生のような人がい
> るといいなあと思います。羨ましい所です。

上記の歴史的経過を見るとわかるように、小柴先生が直接数1000億円のお金を
とってきたわけではありません。その 1% 以下の金額で初めた実験が成功収め
たので、小柴先生の定年後もともとのプロジェクトの大規模化と、他のプロジェ
クトとの合同研究進むようになったのです。

> 小柴先生は偉大な方であるのは間違いないのですが、それで物理が
> 強くなりすぎて、日本全体としては損をしているんじゃないかとい

それはないでしょう。
むしろ、この10年ぐらいは理科離れ、なかでも物理離れの傾向が著しく、小柴
先生のノーベル賞授賞でやっと一息ついているというところです。

> アメリカでは、物理方面の予算を絞った煽りで、物理方面の人が、
> 金融方面(複雑系)に流れて、その方面が発展したという側面があ
> ります。あれは、1996年くらいだったかな。情報系の学会で、
> 既に物理の博士を既に持っている人がもう1つ情報の博士を取ると
> いうことで論文を発表していました。物理の博士を持っている人は、
> 優秀だから、情報の博士なんかすぐにとれそうでした。

それは怪しいです。
そもそも、日本で情報系の人材育成増やしても、就職先増えないと悲惨なこと
になります。
# 物理系その他のオーバドクター問題の経験より。

ついでに、日本でも若干
> 物理方面の人が、金融方面(複雑系)に流れて、
という面はありますが、就職先は主に外資系金融機関で、日本の金融機関では
ない。
情報の博士号をとることでオーバドクターの就職が楽になるなら、情報の博士
をとろうという志望者は確実に増えるでしょうね。
# 日本の金融機関の場合、確率微分方程式の応用以前に、コンピューターネッ
# トワークの統合と事務の合理化、認証システムの改善など課題山積。
# 昨年4月の混乱もありましたし。

> 人材豊富なのは、あと医学だよなあ。

日本の医学・生理学の学問的水準はそれにともなっていますか?

日本人のノーベル医学・生理学授賞者は1名いますが、日本に帰国していませんね。

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Kiyohide NOMURA
Department of Physics,
Kyushu University,
812-8581 Fukuoka
JAPAN

e-mail:knomura@stat.phys.kyushu-u.ac.jp
http://maya.phys.kyushu-u.ac.jp/
TEL,FAX:+81-92-642-2566
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