群論
河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
で、数学シリーズの続き。今回はいまいちわかってない分野の話。
中学生の頃に夏休みの課題かなんかで「ガロアの夢」っってのを読
んだ。まぁ、その本自体は、ガロア群の話はほとんど出て来ない。
ガロアの伝記みたいなもの。伝記嫌いだし。でも、そこで、対称群
と可解群ってのがあってほげほげだってのはわかった。
で、それでアルティンの「ガロア理論入門」を読むんだけど(他に
もろくでもない入門書はあったが...)
http://tinyurl.com/jpetw
どうも、だめなんだよな。だめです。何回かトライしたんだが、ど
うも良くわからない。まぁ、書いてあることは追えるんだけど、「
あ、わかった」って感じにならない。一つは、対称群、可解群に関
する計算問題を解いてないせいだとは思う。
群論は大学時代にいろいろ勉強しました。量子力学だと回転群は必
須だし。といっても、出て来るのは、球関数の指標ぐらいなんだけ
ど。これも岩波の回転群入門で勉強したし、この本は一応読了した
はず。
http://tinyurl.com/jf6d2
なんだが、やっぱり「わかった」って感じじゃないんだよな。綺麗
な表現がないってことはわかりました。
そういうわけなんで、いろいろ挑戦はしました。ポントリャーギン
連続群論。
http://tinyurl.com/lx8ec
代数系入門。
http://tinyurl.com/g8dvj
このあたりは、数日の合宿で挑戦したはず。交換子群とかさ、いろ
いろやりましたよ。「だから、ここで選択公理を使うんだよ、河野
君わかってる?」、わかったけど、何かずれてる。これを勉強して
いって何が得られるんだ? というか、何で勉強しているんだっけ?
大学学部は5年いたわけなんだが、まぁ、良く読んだよな。こんな
ものばっかり読んでいたので、大学の教科書なんかがゴミだと思っ
てました。でも、やっぱり回り道だったと思う。わかってない仲間
と一緒に読むより「わかっている先輩」と一緒に読む方が簡単。大
学院で、計算理論とかデータベース理論とかGCとかコンパイラとか
を勉強したときには、わかっている博士課程の学生がいたので楽勝
でした。読んだ本と論文の数は、学部よりもはるかに多いと言うわ
けではないが、質的には大学院の方が高い。そういう意味では、損
してます。ゴミだと思っていた教科書も大学院の院試の勉強をする
時に使ってみると意外に面白かったし。
大学院になってから群論の勉強と言うとカテゴリー理論でしょう。
General Abstract No nsense とか言われてますが、まぁ、いろい
ろ勉強しました。でも、残念ながら、カテゴリーも「あ、そうか」
って感じじゃないです。
http://tinyurl.com/ma3lv
http://tinyurl.com/ll7gm
あたりだな。
今やっているプログラミング言語は、プログラム変換前提で、恐ら
く変換群に関係があるってことはわかってます。例えば、
変換前のプログラムと変換後のプログラム
が、相互に変換可能ならば、どういう関係にあるかって言うと、そ
れは必ず、準同型な対応があるはず。CbCのプログラムが対応するThread
Diagramってのを考えたことがあって、そのThread Diagram 上の変
換群の性質に関する研究が重要だと思う。
準同型対応があるなら、kernel (核)とか、引き戻しとかがあるは
ずで、それに対応するプログラム変換の概念があるはずなんだが...
このあたりは、カテゴリーの用語(adjunc tionとか、commutative
daigram)を使う方がいいんだろうなとも思うけど、どうも、いまい
ちピンと来ないです。
そんなわけなんで、また、群論の勉強でもするのか? 今度は、誰か
知っている奴を引き込むのがいいんだが、誰かな? うちの学科で、
このあたりを勉強するのは不可能だろう。そのあたりは残念です。
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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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