河野真治 @ 琉球大学情報工学です。

In article <newscache$rioxei$r3a$1@news01a.so-net.ne.jp>, "skyepyke" <skypyke@yahoo.co.jp> writes
> Zermeloの選択公理を使って証明された存在定理は,存在してもその存在するものを構
> 成的に求めることができないというのは論理的に自明なことなのでしょうか.

非構成的に証明された存在物でも、構成的に求める手法がある場合は
あります。証明が非構成的なだけで、「求めることができない」って
わけではありません。

構成的に求めることが出来ないってのを別に証明することが必要です
ね。割と難しいことが多い。

ってなわけで、自明かって言われれば、「いや、間違ってます」です。

> 例えば,Zermeloの選択公理を使って証明された次のバナッハタルスキの定理(逆理)を
> 実現するための分割方法は作り出せないのでしょうか.

分割した形に適当に制限を付けると不可能だとなります。で、構成的
な分割手法が、その制限に引っかかることを言えばいいんじゃないかな。

この定理は、無限小部分を含む領域には体積を定義することは出来ない
って読むんじゃないかなぁ。

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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科