Re: 場の量子論と存在確率
河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
In article <408E83FC.6080701@d5.dion.ne.jp>, 柳楽盛男<nagira@d5.dion.ne.jp> writes
> ①場の量子論においては場の量を演算子ととらえるので例えばΦΦ*は存在確率密度
> ではないのだろうと思います。
もちろん、真空|>があるので、
<|ΦΦ*|>が存在確率密度 (つうか、粒子の個数の期待値)
ですよね。
> ②Dirac場を生成消滅演算子と波動関数Us(k), Vs(k)とexp(-ikx),exp(+ikx)で
> フーリエ展開している式をみますがUs(k), Vs(k)は例えばUs(k)Us*(k)が運動量
> 空間での存在確率密度と解釈されるのでしょうか?もしそうであれば規格化は全
> 運動量を積分してなにとしておくのでしょうか?
グリーン関数ですよね。真空の自由度があるんで、規格化しないんじゃないかな?
> ハイゼンベルグ方程式を満たすように決めた(反)交換関係から
> ハミルトニアンの固有値がとびとびの値をとって粒子像があらわれるところは
> いいのですが、波動としての像はどこにいったのでしょうか?
固有値って事は表示を決めているわけですよね。表示を決めないと、
波動とか粒子とかはでてこない。運動量空間で表示すれば波として
扱っているということになるんだと思います。
でも、Φ(x,t) みたいに書いた時、x,t は実際の時空間に対応する
と思いたいですよね。で、
<|Φ(x,t)Φ*(x,t)|>が(x,t)での粒子の個数の期待値
みたいな。そうすると、波動としての像は消えてしまうのだと思います。
(なので、そういう考え方は実は、あんまり良くないのだと僕は思う)
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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科
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