河野真治 @ 琉球大学情報工学です。

In article <Vpn_a.488$U8.38@news1.dion.ne.jp>, "mindows" <ancient@tohgoku.or.jp> writes
> > そのため『消費税を18%まで引き上げろ』と主張しています。
> 消費税制は元々、消費者を消費拡大ではなく、消費縮小へ導くため
> の「倫理的な税制」と考えざるを得ないもので、消費者がモノを大
> 切にして、資源を守り、安易にカネを使わないように教え諭すかの
> ような税制です。

それは全然違います。消費税は消費そのものを縮小する効果はあり
ません。個人の購買力を相対的に縮小するってのはあるけど、消費
税で集めたお金は、国によって、あるいは、国が年金などで配布し
た先が消費しますので、消費全体が縮小することにはつながりません。

でなけりゃ、消費税20%近いアメリカであんなに消費がのびるのが
説明できないでしょ?

そもそも、個人の消費マインドが落ち込んでいる以上、消費を上向
きにするには、「誰かが代わりに消費する」しかありません。それ
には、消費税で吸い上げた分を国が代わりに消費するのが効果的だ
と思う。

このあたりの間違った認識が日本の税制を旧態依然とさせて、いつ
までたっても年金不安が解消しないんだろ?

国内消費が上向かない限り、本格的な景気回復はありえません。5%
の消費税を下げても効果は5%以下。それより、20%まで上げて、得
られた税金で、

    年金不安を抜本的に解消し、
    緊縮財政的でない効果的な景気刺激策をとる

のが良いね。デフレ下で緊縮財政政策を取るのは経済の自殺行為だ
と思う。消費税上げは、デフレスパイラルから脱出するきっかけと
してすぐれていると思います。

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Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus, 
              PRESTO, Japan Science and Technology Corporation
河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科, 
           科学技術振興事業団さきがけ研究21(機能と構成)