いつも大変お世話になっています。
プリント配布からの質問です。

Sierpinskiの三角形についてです。
http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/p335_005.jpg
一辺の長さが1の正三角形S_0から図のように開小三角形を取り除いていきます。
最初に処理された 図形をS_1,二番目に処理された図形をS_2としていき,
S=∩_{k=1}^∞S_kをSierpinski triangleと呼びます。

正の実数のHausdorff dimensionをstrict Hasudorff dimensionと呼びます。
Theorem2.5「Sierpinski triangleはstrict Hausdorff次元α=ln3/ln2を持つ」
の証明がよく分かりません。

『不等式m_α(S)≦1はこしらえ方から直ぐに言える』
これはαの値は分からないんですよね。m_α(S)=lim_{δ→0}inf{Σ_{j=1}^∞ (diamF_j)^α;S⊂∪_{j=1}
^∞ F_j}
S_0の面積が1/2・√3/2・1/2=√3/8<1なので≦1と言えますね。

『0<δに対し,2^-K<δとなるようにKを選べば,集合S_Kは,直径が2^-K<δの3^K個の三角形からなっていてSを覆うので』
はTheorem2.5の上記のSierpinski triangleの作り方の説明から分かります。

『H_α^δ(S)≦3^K(2^-K)^αとならねばならない』

右辺は直径2^-Kの小三角形らでぴったし覆ったものなので下限と解釈できますね。そして2^-K<δですから
H_α^δの単調増加性(δ→0ならH_α^δは単調増加)からこの不等式は成り立ちますね。

『しかし2^α=3であるから我々はH_α^δ(S)≦1と分かり,m_α(S)≦1』
2^α=3は何処から来たのでしょうか?
それに2^α=3は無くても冒頭の"m_α(S)≦1"とH_α^δ(S)のm_α(S)への単調増加性から必然的にH_α^δ(S)≦1は言えると思
うのですが…。

『不等式m_α(S)はより微小である』
これはそうだと思います。S_0⊃S_1⊃… と進む連れて,S_Kを覆う直径2^-Kの小三角形の総面積もどんどん小さくなっていきますからね(たと
え任意のαで累乗してあっても)。ん? でもH_α^δは直径δが小さくなればなるほど増加していくのですよね。なんか矛盾しまんかね?

『この証明のために我々はSの構築で現れる各三角形にある特別な点を固定する必要がある。我々は"三角形の左下の頂点"を選んで"三角形の頂点"と呼ぶ
事にする
この選択でk世代の頂点は3^k個である。後に続く議論は全てのこれら頂点がSに属するという重要な事実に基づいている』
これは一応分かります。常に左下の点は残されていくわけですから。

『diamF_j<δにおいてS⊂∪_{j=1}^∞ F_jとする。我々が示したい事はΣ_{j=1}^∞(diamF_j)^α≧c>0なる定数c
が存在する事である。』
何故,このようなcがと採れればいいのでしょうか?

『明らかに各F_jはF_jの直径の2倍の球に含まれる』
これは何の事か全くわかりませんが。。どういう意味でしょうか?

『それで2δをδで置き換える事とSはcompactという事気づけば』
これも2倍の球の意味が分からないので2δがδに置き換えるとは何の事かわかません。
Sがcompactになる事は分かります(∵S_0,S_1,…は有界閉集合なのでその共通部分も有界閉集合より)。

『もし,S⊂∪_{j=1}^N B_j (但し,B={B_j}_{j=1}^Nは有限個の直径δ未満の球の族)ならΣ_{j=1}^N
(diamB_j)^α≧c>0』
これも分かりません。何故S⊂∪_{j=1}^N B_j ならΣ_{j=1}^N(diamB_j)^α≧c>0なる定数cが採れるのでしょうか

『我々がこのような被覆球を持つと仮定せよ。B_jの最小直径を考えよ。そして1/2^k≦min{diamB_j;1≦j≦N}≦2/2^kなるよう
にkを選べ』
すいません。ここは何をやっているのでしょうか?

吉田京子