A = BtanΘ + C / cosΘ

もっと複雑なものでも解けるいい方法は、
そもそも三角関数の意味が
( sinΘ )^2 + ( cosΘ )^2 = 1
という関係に凝縮されていることから
話は始まります。
上の関係は、円を表す代数関係で
これによって、問題のような式は
2次方程式のような代数方程式とまるっきり同じ
ものになってしまいます

円の式の両辺を( cosΘ )^2で割ると
( tanΘ )^2 +  1 = 1 / (  cosΘ )^2
また、問題の式は 
1/ C( A - BtanΘ ) =  1 / cosΘ なので
両辺を2乗すると円のから出た式につながって

( tanΘ )^2 + 1 =( 1/ C(A - BtanΘ ) ) ^2
 が得られます

このままでは見にくいので  tanΘ  =  x
と書いてみると

x^2 +  1 = ( 1/ C( A - Bx ) ) ^2

C^2( x^2+1) = A^2 - 2ABx + B^2x^2
になって結局
(  B^2 - C^2 ) x^2 -2ABx + A^2 = 0 
という2次方程式になってしまいます。

この答えは、
 x =  ( 1/(  B^2 - C^2 ) )( AB 
    +−√ ( ( AB )^2 − A^2(  B^2 - C^2 ) )

 x =  ( 1/(  B^2 - C^2 ) )( AB+−√ ( ( AC )^2 )

 =  ( 1/(  B^2 - C^2 ) )( AB+−| AC| )

ここで、AB = |AB|△とすると
 = ( 1/(  |B|+|C| )( |B|ー |C| ) )|A|( |B|△+−| C| )

=  |A|( |B|△+−| C| )( 1/(  |B|+|C| )( |B|ー|C| ) )

 AB>0の場合
=  |A| / ( |B|ー|C| )  または  |A| / ( |B|+|C| )

 AB<0の場合
 = ー |A| / ( |B|ー |C| )  または ー |A| / ( |B|+ |C| )

なので結局 

x = △ |A| / ( |B|ー|C| )  または △ |A| / ( |B|+|C| )

ここからは、検証段階で、可能な答えのうち生き残りの調査です。

問題の tanΘは、
ー∞< tanΘ <+∞の間の値はなんでも可能なので
 | cosΘ | ≦ 1
によって答えに制限がかかるのを具体的に検証します。
この条件を超える値の組み合わせでは、Θ が虚数になってしまいます

| C |/| A - BtanΘ | ≦ 1から
答えは、|A - BtanΘ |≧| C
|という不等式をクリヤしなければなりません
tanΘ  =  x でしたから
x = △ |A| / ( |B| ー  |C| )  の場合
| A - BtanΘ | = |A| | 1 ー △ |B| / ( |B|ー|C| )  | 
 =  |A|  | ( |B|ー △ |B|ー |C| ) / ( |B|ー |C| ) |
 =  |A| | ( 1ー △ ー ▲ ) / (  1ー▲ ) |
            但し ▲ =  |C| /  |B| 
x = △ |A| / ( |B| +  |C| )  の場合
| A - BtanΘ | = |A| ( 1 ー △ |B| / ( |B|+ |C| )  ) 
 =  |A| | ( |B|ー △ |B| + |C| ) / ( |B| + |C| ) |
 =  |A| | ( 1ー △ + ▲ ) / (   1+▲ ) |

こうして、△ = 1の場合
| A - BtanΘ |=ー▲ |A|  / ( 1ー▲)  =  |A|  / ( ▼ー1 )

          但し▼  =  |B| /  |C| 
 =  |C| (  |A|  / (  |B|ー |C| ) になって
不等式は、
|A| ≧ |B| ー  |C|  
または、
|A| ≧ |B| +  |C| になります
それぞれの不等式が成り立つ条件下で、それぞれ
Θ =  arctan  (  |A| / ( |B|ー |C| ) )
 または 
Θ = arctan  (   |A| / ( |B|+ |C| )  )
ですからどちらの場合も
Θ ≧ 45° の範囲に答えがあることも分かります。

また、△ = ー1の場合
| A - BtanΘ | = |A| | ( 2 ー ▲ ) / ( 1ー▲ ) |
        但し ▲ =  |C| /  |B| 
不等式は、 |A|  |  2 ー ▲ |  ≧  |C|  | 1ー ▲ |
  |A|  | 2 |B|ー |C|  |  ≧  |C|  |  |B| ー  |C| |
  |A|  | 2 |B|  /  |C| ー1 |  ≧ |  |B| ー  |C|  |  
または、 
  |A|  | 2 |B| /  |C|  + 1  |  ≧ |  |B| + |C|   |  
それぞれの不等式が成り立つ条件下で、それぞれ
Θ =  arctan  ( |A| / ( |B|ー |C| ) )
 または 
Θ = arctan  ( |A| / ( |B|+ |C| ) )
ですからどちらの場合も 
0< 2 |B| /  |C| <+∞ で
0<1 /  | 2 |B| /  |C| +1 | <1の場合と
0<1 /  | 2 |B| /  |C| ー1 | <+∞
の場合がありますが
結局、 |B| /  |C| → +∞ での特性から
Θ ≧ 0° の範囲に答えがあることが分かります。

さらに、Θ = ーθ<0 の場合も
検討しなくてはなりませんが
それは、 
 A = BtanΘ + C / cosΘ =−Btanθ + C / cosθ なので
以上すべての話で B を −B に置き換えればいいのですが
結果を見るとBは絶対値を通してしか影響しないので

θ にたいする結果は同じ
ということは、Θ = ーθ なので

最終的に

AB >0の場合
Θ≧45° または Θ≦ー45° に答えがあり
その時、A,B,Cに制限がかかって
 |A| ≧ |B| ー  |C|  または、 |A| ≧ |B| +  |C|
でないとダメ
AB <0の場合 Θの値はすべての値を取り得て
A,B,Cは何でもよい
そして答えは、
Θ =  arctan  (  |A| / ( |B|ー |C| )  )
または
Θ = arctan  (   |A| / ( |B|+  C| )  )

とどめの条件として
 AB = 0 の場合もありますが
この場合、問題そのもののレベルが簡単になっちゃいますので・・・