Re: σ=(26)(35),γ=(13)(45)∈S_6:6次対称群で巡回群<στ>はS_6の正規部分群? <στ>の右類の大きさを求めよ
工繊大の塚本と申します.
In article <6662477d-c97f-4e0c-97fe-a8ff33430f1c@o14g2000vbo.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> Let G be the subgroup generated by the permutations σ=(26)(35) and τ=
> (13)(45) of the symmetric group S_6.
> (a) Is G a subgroup of the alternating group A_6?
> (b) Determine the order of the elements β=στ.
> (c) Is the subgroup <β> normal in A_6?
> (d) Determine the number and size of the right cosets of <β> in S_6.
>
> という問題です。
> (a)については
> 巡回置換の積στは
> 1 2 3 4 5 6
> ↓
> 5 6 1 3 4 2
> と写すので,(1 5 4 3)(1 6)という巡回置換の積になろうかと思います。
στ = (1 5 4 3)(2 6) ですね.
> これは(26)(54)(53)(15)という偶数個の互換の積になり,交代置換になりました。
> これにτを施すと
> (26)(54)(53)(15)に2つの互換(26),(35)が付け加わるだけなので,
> やはり偶数個の互換の積。
> σを施しても同様に偶数個の互換の積。
> よって巡回群<σ,τ>は交代置換となっているので<σ,τ>⊂A_6で<σ,τ>≦A_6.
長いですね. σ, τ ∈ A_6 ですから, <σ, τ> ⊂ A_6 は当たり前.
> (b)については
> 1 2 3 4 5 6
> ↓β
> 5 6 1 3 4 2
> ↓β
> 4 2 5 1 3 6
> ↓β
> 3 6 4 5 1 2
> ↓β
> 1 2 3 4 5 6
> となるので#<β>=4となりました。
β = (1 5 4 3)(2 6) から order β = 4 は明らかです.
> (c)については∀a∈A_6に対して,どうすればa<β>=<β>aが言えるのでしょうか?
> A_6の元の個数は6!/2=360個もあるのですよね。
A_6 の元は互換偶数個の積です. a を互換とするとき,
a β a はどうなるか, a, b を互換とするとき,
a b β b a はどうなるか, が分かれば十分でしょう.
(1 2)(1 5 4 3)(2 6)(1 2) = (1 6)(2 5 4 3)
(1 2)(3 4)(1 5 4 3)(2 6)(3 4)(1 2) = (1 6)(2 5 3 4)
<β> に入っていますか?
> (d)については右類の個数はLagrangeの定理と(b)から,
> #{a<β>;a∈S_6}=#S_6÷4=6!/4=6・5・3・4・1=180個と分かりましたが,
> 右類の元の個数はどのようにして求めればいいのでしょうか?
それはいつでも <β> の元の個数と同じです.
そうでなければ 6!/4 の計算はしないでしょう.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
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