工繊大の塚本です.

In article <7f51b82b-a76b-4db7-8f3e-bc1cb6a7f659@k2g2000yql.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> Gは

「 G_2 は」ですか? (以下も全て.)

> Zに同型(r=0の時)か

 r = 0 なら (Z_2)^r は { 0 } と考えるものです.

> GはZ_2に同型(r=1の時)か
> GはZ_2(+)Z_2に同型(r=2の時)か
> GはZ_2(+)Z_2(+)Z_2に同型(r=3の時)なのですよね。

いや r = 3 で終わるわけではありませんが.

> 再度確認してみましたが問題文は
> (1) G_2 is a subgroup of G which is isomorphic to (Z_2^r,+),for some r≧0.
> となっています。
> G_2ではなくGの方がが(Z_2)^rと同型と読み取れますが。

普通 which の先行詞は, G ではなく, a subgroup (of G) であると
読むものでしょう.

> ,,,,という事は仰るとおり,G_2〜(Z_2)^rなるrを求めよ
> (1) G_2 is a subgroup of G ,which is isomorphic to (Z_2^r,+),for some
> r≧0.
> いう問題(カンマが抜けてる?)なのですね。

カンマがあろうとなかろうとそうです.

> そうしますと,Gは有限アーベル群というのだから
> #G=p_1^r_1p_2^r_2・…・p_n^r_n(但し,p_1,p_2,…,p_nは相異なる素数)とすると
> もし,{p_1,p_2,…,p_n}の中に2があれば2を約数とするGの部分群が存在するから,
> その時G_2〜Z_2でr=1とrが採れる。

 #G = p_1^{r_1} p_2^{r_2} … p_n^{r_n} であるからといって,
 G = Z_{p_1^{r_1}} (+) Z_{p_2^{r_2}} (+) … (+) Z_{p_n^{r_n}}
となるわけではありません.

 #G = 4 の時は, G = Z_4 の場合も, G = Z_2 (+) Z_2 の場合も
あります. 前者であれば G_2 = Z_2 であり, 後者であれば
 G_2 = Z_2 (+) Z_2 であることは既に注意しました.

> もし,{p_1,p_2,…,p_n}の中に2が無いとすると
> Gの部分群としてZ_2やZ_2(+)Z_2やZ_2(+)Z_2(+)Z_2が採れない
> から(∵Lagrangeの定理),
> r=0つまり,G_2は{0}と同型しか有り得ない。

こちらはそうです.

> となってしまったのですがこれでいいのでしょうか?

まだまだです.

> もし,{p_1,p_2,…,p_n}の中に2があれば
> Σ_{x∈G} x=0+1+2+…+(#G/2-1)+#G/2+(#G/2+1)+…+(#G-2)+(#G-1)=#G/2
> 一方,Σ_{y∈G_2}y=0+5=5だから
> #G=2・5なら前者は5(=10/2=#G/2),後者も5で上手くいっています。

これは #G = 10 の時だけ成立している話ですね.
一般に G は巡回群ではないかも知れませんから,
この議論では不十分です.

> もし,{p_1,p_2,…,p_n}の中に2が無いなら,
> Σ_{x∈G} x=0+1+2+…+#G/2+(#G-1)/2+…+(#G-2)+(#G-1)=0で
> 一方,G_2〜{0}なので,Σ_{y∈G_2}y=0でこの場合は上手くいっています。

これも G が巡回群のときにしか成立しない議論ですね.

> G_2〜Z_2なら,G_2={0,1}なのでΣ_{x∈G}x=Σ_{y∈G_2} y(∵(2))=0+1=1≠0ですね。
> G_2〜Z_2でないなら,r=0の時,G_2〜{0}なら明らかにΣ_{x∈G}x=Σ_{y∈G_2} y=0.
> r>1ならG_2={(x_1,x_2,…,x_r)∈G^r;x_i∈{0,1} (i=1,2,…,r)}で#G_2=2^r。
> Σ_{x∈G}x=Σ_{y∈G_2} y=Σ_{(x_1,x_2,…,x_r)∈G}(x_1,x_2,…,x_r)
> =(0・2^r/2+1・2^r/2,0・2^r/2+1・2^r/2,…,0・2^r/2+1・2^r/2)
> (∵各位で0と1が2^r/2回ずつ足される)
> =(0,0,…,0)=0
> となるのですね。

そういうことです. あとは G_2 = (Z_2)^r を示すだけですね.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp