Re: R^d\{0}の任意の開集合はR_+ × S^{d-1}の可算個の和集合で表される事を示せ
工繊大の塚本です.
In article <25457cf3-a61d-4b07-8af9-457b3013a5ad@f18g2000vbf.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> In article <090224203702.M0308098@cs2.kit.ac.jp>
> Tsukamoto Chiaki writes:
> > 例えば, 一次元直線 R の任意の開集合は, 端点が共に有理数の
> > 開区間 (a, b) (a, b ∈ Q) の可算個の和集合として表せます.
> > 不可能だと思われますか.
>
> おっしゃる通りです。可能ですね。
本当に可能ですか.
> トポロジーの本で,同相なるものを知りました。
> http://www.geocities.jp/narunarunarunaru/study/sphere.jpg
> のように写像ψは北極点NとS^{d-1}上の点xとを結ぶ直線と平面R^{d-1}との
> 交点をyに写すものとする(特に北極点は{∞}^{d-1}に写す)。
> この時,このψは(0,∞)×S^{d-1}から(0,∞)×(R^{d-1}∪{∞}^{d-1})への
> 全単射写像になっている
> この時,位相的な性質は全て保存されるのですよね?
球面 S^{d-1} は確かに R^{d-1} の一点コンパクト化と
同相になります.
> (0,∞)×S^{d-1}内の開集合Eも(0,∞)×(R^{d-1}∪{∞}^{d-1})内の開集合ψ(E)に
> 写される。
> そこで内点の定義を拡張(?)しておく。
> [Def] 「ユークリッド空間において∞が集合Aの内点
> ⇔(def)
> 0<∃δ∈R;{x∈A,δ<x}⊂A」
無限遠点の近傍の定義からそうですね.
> そしてこのψ(E)が可算個の開矩形で覆われる事を示す。
上の記号のままだと E は球面 S^{d-1} の開集合ですね.
> {r_n}を正の有理数の列とし,
どういう列でしょうか.
> R^d⊃nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_n):=
> {(y'_1,y'_2,…,y'_d)∈R^+×R^{d-1};y'_1∈(0,y_1+r_n),
> y'_i∈(y_i-r_n,y_i+r_n),(i=2,3,…,d)}
> ((y_2,y_3,…,y_d)∈R^{d-1}の時),
> {(y'_1,y'_2,…,y'_d)∈R^+×R^{d-1};y'_1∈(0,y_1+r_n), r_n<y'_i,(i=2,3,…,d)}
> …①
> ((y_2,y_3,…,y_d)=(∞,∞,…,∞)}の時)
> と定義し,nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_n)を(y_1,y_2,…,y_d)の近傍とよぶ。
この定義を見ると, R^+×S^{d-1} = R^+×(R^{d-1}∪{∞}) の
開集合を定義しようとしているようですね.
> この時,U_{i=1..∞}nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_i)=ψ(E)となる。
E を R^d\{O} = R^+×S^{d-1} の開集合とするなら,
ψ も S^{d-1} → R^{d-1}∪{∞} という写像ではなく,
R^+×S^{d-1} → R^+×(R^{d-1}∪{∞}) の写像に
(r, ω) → (r, ψ(ω)) として拡張しないといけません.
それはさておき,
(y_1, y_2, ... , y_d) はどう取るのでしょうか.
可算個でないといけないことに注意しましょう.
> U_{i=1..∞}nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_i)⊂ψ(E)は明らかなので
(y_1, y_2, ... , y_d) と r_i の取り方を指定しなければ,
そのようなことは言えません.
# (y_1, y_2, ... , y_d) が ψ(E) の中になければダメですし,
# r_i が大きいと, ψ(E) からはみ出すこともあるでしょう.
そこが一番の問題ですが, それもさておき,
> U_{i=1..∞}nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_i)⊃ψ(E)を示す。
> ∀(y_1,y_2,…,y_d)∈ψ(E)を採ると,開集合の定義より
> (i) もし(y_2,y_3,…,y_d)∈R^{d-1}なら
> 0<∃δ∈R;nbhd((y_1,y_2,…,y_d),δ)⊂ψ(E).
> そこで,0<r_n<δなるn∈Nが存在する(∵有理数の稠密性)。
> よって, nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_n)⊂ψ(E)となる。
> よってこれは(y_1,y_2,…,y_d)∈nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_n)
> ⊂U_{i=1..∞}nbhd((y_1,y_2,…,y_d),r_i) …②
> を示している。
ψ(E) の点 (y_1, y_2, ... , y_d) を任意に取るとき,
それは i = 1, 2, 3, ... として可算個取ったもので
あるとは限りません. ですから, これは成立しません.
> 以上より,R^d\{0}の任意の開集合は可算の開矩形で表される。 (終)
まあ, Hint のように取る必要はないでしょうけれども,
もう少し精密な議論が必要です.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp
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