6日目その7 [協和稲沢〜協和船沢]

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走行日: 2010年8月5日(木)

[地図: 角館町西長野〜協和船沢]

田沢湖線全駅訪問を諦め, 角館から上淀川へのショートカットを敢行することにしました。国道的にはむしろこちらが本線ですけど, 水野的には残念でなりません。ここもいずれ再挑戦するしかありませんね。

とは言え今は, 秋田を目指す方が優先です。ショートカットすると決めたからには, スピード勝負になります。無茶はできませんし楽しみを忘れるつもりはありませんが, 遅れを取り戻す分だけの力は込めます。……辛いのは体力より精神ですね, 地図的に……。

写真コメント
[写真: 細越入口]
(15:33)

前頁で書きました通り, 角館から上淀川へ向かう国道46号は, 暫く市街地を通りません(多少の集落はあるけど)。その上, 奥羽山脈ほどではありませんが, 出羽山地の山間部をまっすぐ横切って行くのです。ほら早速, 登り坂ですよ……ただでさえ暑いのに, ひー。

[写真: 細越・大仙市境]
(15:35)

そして仙北市(旧角館町)を越え, 大仙市(旧協和町)となります。いずれも旧仙北郡ですけどね。この堀割, 『細越』と名付けられている峠です。国道46号が現在通っている唯一の, 名前のある峠です(仙岩峠はトンネルなので数えない)。堀割のため判りにくくなっていますけど, 地形図で等高線を見る限り, 恐らく改良前の峠は本当に細い道だったであろうと想像されます。

[写真: チューブ噛みビード]
(15:53)

休憩できるコンビニも施設も何もない中を走り続けています……途中に道の駅協和がある筈なんだけど, この区間は地形図が無いので今どこまで走ったのかが判らないんですよ。奥山入口というバス停脇に, 沢山自販機があったので, ここで休憩することにしました(15:45)。

ここまで暫く, なんか後輪が微かにボコボコするなあ, と思ってまして, 見てみた写真がこれ。バルブのある部分で, タイヤのリム側に油汚れの付いていない綺麗な黄色の箇所が見えていますよね。これ, パンク修理時にチューブをリムとビードの間に挟んでしまったため, タイヤが少しリムから浮いているんです。それでタイヤの半径がここだけ少し長くなって, 1回転毎にボコボコする, という訳です。

直すには一旦タイヤをリムから外して嵌め直す必要があるのですが, チューブから空気を抜かないといけないので, 空気入れが無い今それをやる訳にはいきません……。

[写真: 奥山入口BS自販機]
(15:59)

写真の白飛び具合から, カンカン照りの様子を理解して戴けると思います(← 単なる撮影ミスと認めろ)。改めて, 奥山入口BSの自販機群です。ちなみに道の北側ですが(写真は去り際の振り返り撮影), 正確には北西で, 北側へ寄って来た夕方の太陽から上手く影を作ってくれていました。

休んでいたらトラックの運ちゃんから話かけられました。旅行してるとこういう人達との会話も楽しいのです。秋田まではもうすぐだって言われました。ハイ, そーですね, その『すぐ』が遠いんだけどね(^^;;;

ここまでの走行記録……走行時間4.49.16, 走行距離74.94km, 平均速度15.5km/h, 最高速度48.6km/h(変わらず), 総走行距離9,379.4km。16:00出発。

[写真: 稲沢峠(仮)]
(16:14)

細越から暫しの後, 第2の峠が現れました。走行当時, この区間にはいくつか峠があるとは判っていても, どういう性質の峠か(そもそもどれが細越か)は判らなかったんですけど……今(10月31日執筆)なら地図を見て判断できます。これは協和稲沢と協和荒川という2つの大字の境にある峠です。稲沢峠(仮)としておきましょう。

[写真: 仙北北部第二広域農道分岐]
(16:16)

稲沢峠(仮)を越えたところで, 広域農道なる道が分岐するようです。さては秋田中央広域農道か, と思ったんですが, 今調べたところ『仙北北部第二広域農道』のようです。秋田市方面へのショートカットができるかと一瞬気が動きましたが, 地図が無いのでどこに繋がっているのか確認できないこと, 広域農道というものは基本的に『休憩施設が有り得ない』のでもしショートカットできたとしても間違いなく地獄が待っていること, から行くのは止めました。

ちなみに, もしこの道を行っていたら, 大張野の裏を通って北野田高野字畑で秋田県道62号秋田北野田線に合流していました。PR62とは秋田中央道路(秋田市中心街と秋田中央ICを結ぶ道)の一部です。そして畑と言えば, 江戸時代以前の羽州街道が通っていた集落。歴史的には興味あるけど……広域農道には興味無いッ!

[写真: 道の駅協和 1]
(16:30)

や, やっと, 道の駅協和に到着しました。地形図の図面『角館』から, 『稲沢』1枚分を盲で走り, 『羽後境』の領域へやって来たことになります。いくら道は1本だからって, 現在地の判らない旅は不安なんですよう。これでやっと安心できます。

それにしても, どうして私がこうやって左側からのアングルで写真を撮ると, 手前に電柱やら標柱やらが入ってしまうんでしょ? 去年の旧泉田橋の酷過ぎる出来に愕然として以来, 注意していた筈なのに……

ここまでの走行記録……走行時間5.16.59, 走行距離84.66km, 平均速度16.0km/h, 最高速度48.6km/h(変わらず), 総走行距離9,389.1km。

[写真: 道の駅協和 2]
(16:30)
[写真: りんごと霊芝]
(16:47)

「りんごと霊芝」なる栄養ドリンクっぽいものを買ってみました。単純な栄養ドリンクより面白いかなと思って。冷えてればもっと良かったと思うんですけど。……屋内の空調も中途半端だったような気が……いや, 普通の人はこれで良かったのかも知れないけど, 超★重労働をしている身には, ちょっと。

17:00, 出発……ってもう17時!?

[写真: 上淀川]
(16:11)

ちょっとの下り坂を駆け降りて, 上淀川交差点へやってきました。ここが国道46号の単独区間終点で, 左右に走るのは国道13号です。右が秋田市方面となります。

なお, 直進している道を70mほど進むと, 丁字路にぶつかります。そちらを左右に走るのは国道13号の旧道, 即ち羽州街道(去年通った道)です。

[写真: 協和歩道橋]
(17:12)

今年の私は旧国道へは行かず, 右折して国道13号を走ります。この道を通るのも久しぶりなのですよ……軽快車時代の1999年4月24日, 秋田市から大曲駅まで往復して以来ですから, 何と11年ぶりです。いや, 自動車では何十回も通っていますけどね!

[写真: 船岡坂 1]
(17:23)

羽州街道の宿場町であり, 奥羽本線の駅ができた(1904年, 明治38年)ために明治以降も協和の中心市街が確立した, 現在の大仙市協和境。明治22年の町村制施行時は仙北郡荒川村でしたから, 旧宿場町よりも荒川鉱山の方が重要視されたと推測されます。

そんな境の市街地を通り過ぎ, 船岡字合貝を抜けて淀川と小黒川を渡ると, 仙北郡と河辺郡を隔てる船岡坂(仮)が始まります。ここも元々の郡境は境と船岡の間にあって, 1955年(昭和30年)3月31日に河辺郡船岡村が越境合併で仙北郡協和町になってからの郡境ですけどね。今や河辺郡は消滅し, 仙北郡も美郷町だけとなり, この郡境も市と市の境に。

[写真: 船岡坂 2]
(17:27)

この坂道, 登坂車線もある本格的な登り坂なのですが……

[写真: 船岡坂 3]
(17:31)

……いかんせん距離が短かったりします。交通量の多さを別にすれば, 満載自転車でもそう苦にはなりません。

[写真: 船沢坂 1]
(17:33)

船岡坂を下り切ると, 間髪を入れずに船沢坂(仮)が始まります。

[写真: 船沢坂 2]
(17:35)

こちらは船岡坂より短かったりします。いやー, 軽快車時代は『大曲までに4つある難所, 境の手前に2つ, 境の後に2つ』だったけど, 今はこの程度では苦と思わないですな。

坂を下る途中にあるのが協和船沢。そこから更に1.5kmほど行った先が, 昭和後半の郡境にして現・市境です。

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水野夢絵 <mwe@ccsf.jp>
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