走行日: 2010年8月5日(木)
仙岩峠旧国道の走破を達成し, いよいよ本格的に秋田県の旅が始まります。我が故郷・秋田市ももう目前です(← 気が早い)。田沢湖線の駅巡りも再開しますし, 素晴らしい旅の結末を目指してラストスパートですよ(← だから気が早いって)。
……本当に, 気が早かっただけでした。この後, 浮かれる私に水を浴びせるようなアクシデントが待っていようとは……。
写真 | コメント |
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(11:07)
生保内ゲートから生保内の町までは, まだそれなりの距離(直線4.5km)と高低差(110m)があります。高低差の大半は前半にありますので, 結構な急勾配を駆け降ります。そして町へ入る直前にあるのが, 仙岩情報ステーションという資料館兼道路情報案内所です……すみません, 途中の写真もステーションの写真も撮っていませんでした。内部の資料の写真はあるので勘弁して下さい。 ここまでの走行記録……走行時間2.44.56, 走行距離35.91km, 平均速度13.0km/h, 最高速度48.6km/h(宝風橋前後), 総走行距離9,340.4km。11:25, 出発。 | |
(11:30) |
仙岩道路が終点に達してすぐに国道46号は生保内バイパス(田沢湖バイパスとの記述も見るのですが, どちらが正しいんでしょう?)へと分岐しますが, ここは旧道の仙北市道で町中へと向かいます。そこにあるのは, 橋場駅跡以来, 現役では赤渕駅以来となる, JR田沢湖線の田沢湖駅です。 元は生保内(おぼない)駅で, 所在地である田沢湖生保内は雄物川水系玉川と二次支流である生保内川の合流点に作られた町です。道の駅雫石あねっこでも紹介されていた通り, 盛岡藩の橋場村に対応する久保田藩の藩境村で, 生保内ゲートならぬ生保内関所が設けられていました。 |
(11:34) |
生保内バイパスが合流して再び国道46号となりました。次の主要な町である角館は19km……すぐですねっ! 秋田までも73km, これは協和上淀川までR46でずっと行った場合の距離ですから, 田沢湖線全駅訪問をやろうとするともっとかなり長くなりますが, 今はまだ午前中なので余裕があります。R46と田沢湖線が離れて行くのは正に角館なので, そこまでの具合を見て考えましょう。 |
(11:38) |
生保内橋で玉川を渡ります。交通量の多い中を無理して道の右側へ行って, 上流方向を写してみました。手前の橋脚はJR田沢湖線, 奥の橋は旧道です。その更に奥に生保内発電所があるんですが……旧道まで行かないと見えないか, 残念。生保内発電所は山伏峠を越えた山向こうの田沢湖から導水している水力発電所です(発電量31,500kW)。本来の田沢湖は流入河川が少ないため, 当然ながら大規模発電所に水を回したら水位を保てないのですが, 上流の田沢湖田沢字見附田付近から田沢湖北岸へ玉川の水を導入し, その分を南岸で取水して発電所に供給しているのです。 が, 問題は, 玉川の水は別名『玉川毒水』とも呼ばれる, 玉川温泉を源流に持つ強酸性の水だということでして(源泉は水素イオン濃度の低さ(pH1.2)と湧出量(毎分9,000リットル)が日本一!)。発電・農業用水として用いるために田沢湖で希釈する(先達川からも導水して更に希釈する)という目論見だったのですが, 逆に田沢湖が酸性化してしまい固有種の国鱒を始めとした生物が死滅するという結果になりました。現在は玉川ダムなどで石灰投入による中和を図っており, 田沢湖の水質も改善に向かっているものの, 根本的な解決のためには生保内発電所を廃止し玉川との相互導水を止めなければならないと言われています。 |
(11:46) |
刺巻駅に到着です。付近には刺巻湿原があり, 雪解けの季節には水芭蕉が咲き乱れます。初春の秋田県に於ける代表的な観光地です。 |
(11:50) |
刺巻跨線橋を過ぎたところで……ババヘラ居たーっ!! いやもう, 秋田の夏と言えばババヘラ(路上販売の氷菓)を抜きにして語る事はできません。一昨年も去年も何故か見掛けることができなかったのですが, 3年目にしてようやく会えました。お預けが長かっただけに感涙ですよ。興奮してババさんに心境をべらべら喋ってしまいましたよ。 |
(11:53) | |
(12:06) |
しかし, 3年目の好運と出会う事ができた直後, 3年目の不運とも出遭ってしまいました。日陰橋で才津川を渡った直後, 後輪に違和感が……ああっ, パンク!? はうあっ, 3日目の岩沼で, 楢葉から会いつ別れつしていた方がパンクされていましたけど, 私もとうとうやらかしてしまいました……だから, 替えチューブはあるけど空気入れ忘れて来ているんだよっ! どうする, どうする俺!? 続くッ! |
(12:08) |
パンクしたその場の風景。すぐ目の前に, JRの変電所が見えます。……もうちょっと先に出口という字があって集落になっているから, そこまで押して行きましょう…… ここまでの走行記録……走行時間3.17.39, 走行距離47.96km, 平均速度14.5km/h(急激に上昇中だったのに), 最高速度48.6km/h(代わらず), 総走行距離9,352.4km。 |
(12:26) |
出口にて救いを求めて家々を訪ねて巡り, 3軒目のお宅で助けを戴けました。即ち場所と空気入れを貸して戴けたのです。2ヶ月半経った執筆時(10月19日)に到っても, 足を向けては寝られません。 さて, パンク修理を始めましょう。WO(Wired On)タイヤの修理するのは初めてだからちょっと不安。前のマウンテンバイクでHE(Hooked Edge)タイヤの修理ならしたことあるんだけど。 |
(12:34) |
工具(タイヤレバー, 気圧計)と替えチューブを出しておき, まずはパンクした後輪を外します。 |
(12:37) |
タイヤレバーでリムからタイヤを外し(HEより堅い……), チューブを取り出します。 |
(12:39) |
チューブの無くなったタイヤを全面確認し, パンクの原因を探ります。原因が残ったままでチューブを交換したら, 即座にパンクするだけですから(実体験)。……む? 何かめり込んでいますぞ。 |
(12:39) |
うあっ! これガラスの破片だ! 運悪く尖端を踏んでしまったようです。こうもばっちり突き刺さっているのでは, パンクするのも無理ありませんね。ラジペン使って除去します。念のためにもう一度タイヤを見直して, 他の原因は無い事を確認。 |
(12:41) |
新しいチューブを取り付けます。実はこの時, 手順を間違えて, チューブをタイヤへ入れるより前に口金をリムに固定してしまったため, リムとビードの間にチューブを挟むという, 一番やってはいけないことをやってしまいました。これはこれでパンクの原因であり, それも重大な破裂を引き起こす可能性があるのです。幸いにもこのまま秋田まで走って, 東京へ戻って, 半月後に嵌め直しするまで何事もありませんでしたが……二度としないぞこの間違い。 |
(13:16) |
破裂の危険は別にしても, 口金を固定してしまったせいでタイヤを嵌めること自体に苦労してしまい, 修理完了まで随分と時間をかけてしまいました。ともあれ自転車復活, これでまた走り続けられます。場所・空気入れの他, 水や缶ジュース, おまけにDVD(^^;;; まで下さった○○さんに心からの感謝を延べて, 13:30再出発。 |
(13:35) |
卒田の町に近付いてきました。ここで気温表示に出会ったのですが……35度って(汗)。実は今日は, 猛暑の今年の中でも秋田県で一番暑い日だったのです。 |
(13:39) |
神代(じんだい)駅にやって来ました。但し所在地は田沢湖卒田。次の生田(しょうでん)駅が田沢湖神代にあるのにね。まあ, 駅開業年が違うので, こういうこともあるでしょう。 |
(13:42) |
Fマートふじむら 藤村本店という, 地元商店が独自にコンビニ化を指向したようなところで給水します。時刻が時刻なので食事にしたかったんですけど, ここちょっと食糧確保にはちょっと難があった……ような記憶が。 ここまでの走行記録……走行時間3.38.00, 走行距離52.95km, 平均速度14.6km/h, 最高速度48.6km/h(変わらず), 総走行距離9,357.4km。13:55, 出発。 |