プラネテス Phase 22
石崎です。
プラネテスPhase 22『暴露』について雑感など
原作単行本最終刊を読みました。
フォン・ブラウン号が飛び立った後の話なんですな。
成る程、アニメでタナベが愛を五月蠅く口走るのが判りました。
アニメも同じようなことを言うのかな。
とてもそこまで、話が進むとは思えないのですが。^^;;;;
^L
■ギガルト危篤
ギガルト「(どうして…どうして浮かばなかったのかな。あいつの…あだ名
…)」
ハキムに寄るフォン・ブラウン号によるテロの後、重態に陥っていたギガルト
を軌道保安庁の捜査官が訪れていた。彼らのハキムが軌道保安庁に居た時からテ
ロリストであったという話を聞きながら、ギガルトはどうしてハキムだけ、あだ
名を思いつかなかったのだろうと考えていた。
試験から帰って来て以来、何かに苛ついたように周りに当たり続けていたチェ
ンシンは、月で遂に旅客船から降ろされ、貨物船に回されてしまう。
月に到着したデブリ課。だがタナベは、ハチマキに言われた「俺は俺。お前は
お前」の言葉が気になって仕方が無いのだった。
# 取りあえず、フォン・ブラウン号の爆破は失敗だったらしい。
# 危篤状態なのに、ハキムの師だからと尋問されちゃったギガルトが不憫。しか
# も何か聞き出そうと言うのでは無くて、延々と彼が裏切り者だったかを聞かせ
# ているだけだし。
# ギガルトさんがハキムのあだ名を思いつかなかったのは、彼の普段の姿が本当
# の彼では無かったからなのかも。だから、ギガルトさんにとって彼はつかみ所
# が無かったのかと。
■適材適所
フィー「チャドの奴。テクノーラの時と全然違う」
ドルフ「折角の人材を腐らせるつもりは無い。反省だよ。デブリ課をきちんと使
いこなせなかったことの」
ドルフが社長を務める木星計画の運営会社、ガリレオ開発を訪れたフィーは、
生き生きと仕事をしている様子の彼に良い顔してると言う。
ハチマキとタナベのことを心配して様子を伺いに来たフィーのことを部下思い
の良い上司だと言うドルフは、自分もチャドを引き抜いていたことを、デブリ課
を上手く使いこなせなかった反省だと言うのだった。
偶然出会ったクレアにコーヒーショップでハチマキに対する不満をぶちまける
チェンシン。
そんな彼に、良い顔になったじゃないというクレアは、実はチェンシンのこと
が嫌いだったと言う。
チェンシンが気を配っているように見えて、実は肝心なところで鈍いというク
レアだが、そこに軌道保安庁の捜査官が訪れ、彼女に任意同行を求める。
驚愕するチェンシンにクレアは、この世界にはあなたの知らない黒くて汚いこ
とがたくさんあると言うのだった。
# ガリレオ開発は予想以上に小所帯。予算はあっても殆ど紐付きらしい。そんな
# のは断ち切ってやるというドルフ。これまでとは別人ですね。元に戻っただけ
# とも言いますが。
# 第三事業部の経理課にいた時に、ドルフが引き抜こうとしていたチャド。第二
# 事業部長で無くなってどうするのだろうと思っていたら、ガリレオ開発に引き
# 抜かれていました。もっとも、現状では彼がやっている仕事は彼には不向きな
# 経理的仕事らしいのですが、良い上司の下につくと、これだけ生き生きとする
# ものか。
# ハチマキに怒鳴られた途端、自分を責めるのでは無くハチマキを非難する方に
# 転じたチェンシンが嫌な奴に。元々嫌な人だったクレアさんはあまり違和感を
# 感じなかったのですが、こちらの方は違和感ばりばり。
# 同じ「良い顔」でもクレアのチェンシンに向けられた言葉は嫌味。ナイスガイ
# なチェンシン。クレアのような過去を持つ人には偽善者に見えて仕方無かった
# のか。
■デブリ課皆兄弟
課長補佐「やっぱり、デブリ課はデブリ課だね」
第三事業部のデブリ課のオフィスに到着した課長補佐、ラビィとエーデル。
第二事業部とは異なり想像したよりずっと小綺麗なオフィスの前で立ちすくむ
課長補佐とラビィだが、エーデルに背中を押されて中に入ると、そこには彼らを
熱烈歓迎しようと待ち構えている月のデブリ課のメンバーが。
やっぱり、デブリ課はデブリ課だと感激する課長補佐とラビィなのだった。
# あのノーマンの第三事業部で、デブリ課が結構待遇良さそうだったのが意外。
# 彼がデブリ課をお取り潰しにしようとしたのは、純粋に私怨だった訳ね。
# ^^;;;
# 入り口の前で躊躇しているラビィ達の背中を押してしまうエーデル。性格が
# 段々変わって来てます。
# 第三事業部デブリ課。第二事業部よりも大分大所帯ですが、ノリが全く同じだ
# ったのには爆笑。ピエロまで居るし。^^;;;;
■ハキムの女だから@クレア
ハチマキ「だったら何故ハキムに腹を立てる。要するに、お前はハキムにすがっ
てたんだ。一緒に木星行ってくれる奴が欲しかったんだ。チェンシンは
違った。けどハキムなら…。残念だったな。折角仲間が出来たと思った
のにな。結局一人なんだ人間は。ひしめき合う様に見える夜空の星だっ
て、実際には遠く離れているものさ。星星の間には、暗くて寒くて残酷
な宇宙が広がっている」
軌道保安庁で事情聴取を受けるハチマキだが、直ぐに解放される。
取り調べ室から外に出たハチマキは、入れ替わりにやって来たクレアの姿を見
て驚愕。
ハキムの女だから、宇宙防衛戦線のメンバーと疑われていると聞き、気になる
ハチマキにクレアはあなたにはタナベさんが居るでしょうと言うのだった。
月の町を歩くハチマキに、もう一人の自分が声をかける。
自分と同じ道を歩いてくれると思っていたハキムにも裏切られたハチマキ。
結局人間は一人なのだと。
# タナベには冷たい態度を見せたハチマキも、クレアがしょっ引かれて来たのに
# は驚きを隠せないようで、これまでの彼の地が出ちゃってますね。
# クレアのハキムの女発言。本当にそうだったのかと一瞬焦りましたが、タナベ
# とのハチマキの関係を知ってしまったので、彼に対して嫌味ということだった
# ようです。
# ブラックハチマキ(違)が今回も登場です。人は皆一人。使い古されたテーマ
# ではありますが。結局みんなをけ落とそうと考えつつも、ハチマキはずっと自
# 分と志を同じくする者を求めていたということでしょうか。
# 月の街の中にリュシーとコリンが早速並んで歩いていたのに苦笑。手が早い。
# ^^;;; もちろん、リュシーの方がですが。
■忍者の生き残り
ロックスミス「年期が入ってそうですね」
ゴロー「ああ。俺が初めて火星に行った時から使ってるからな。…ギガルトと一
緒だった」
月の街を彷徨ったハチマキが辿り着いた先はタナベの月のアパート。
中に入り、タナベの部屋に前に立ったハチマキは、隣の部屋から出て来たのは
忍者達の一人、太郎坊。
ハチマキの姿を見ると何故か土下座を始めた太郎坊。
部屋で彼から、ビル火災事件で太郎坊一人が怖じ気づいてしまって以来折り合
いが悪くなってしまい、仕事に誘って貰えなくなったこと、タンデムミラーエン
ジンの事故で他の忍者達が皆死んでしまったことを聞かされたハチマキ。
失業中の太郎坊は彼らの遺品を持ち出し、売りさばこうとしていたのだが、ハ
チマキは人なんてそんなもんだろうとあまり気にする風も見せないのだった。
その頃、フォン・ブラウン号ではゴローがスケジュールを前倒しして月軌道に
フォン・ブラウン号に移動させる件について、スケジュールの前倒しこれきりに
して欲しいとぼやいていた。
同時に、地球に残るロックスミスのの代わりにフォン・ブラウン号の船長が誰
になるか尋ねるゴローだが、それは最終合格者の決定と同時に発表されることに
なっていた。
# タナベのアパートの前に辿り着いたハチマキ。船は港に帰って来るということ
# で。
# どうやら本当に亡くなってしまった(行方不明という扱いでしょうけど)忍者
# 達。一人だけ生き残っていたらしい。そう言えば、ビル火災の時に一人だけ地
# 上に居残っていた忍者がいた記憶が微かに。どうして一人だけ地上にいるのだ
# ろうと思っていたのですが、単純にびびっていただけだったのか。^^;;;;
# 合格発表と同時に発表される船長……。ドルフだったりして。(嘘)原作だと
# 別に船長がいるのですが、公表を勿体ぶっているところをみると、余程驚きの
# 人材なのでは。^^;;;; だからと言って「儂の見立て違い」とギガルト先生が
# 出て来ることは無いと思いますが。
# ゴローが手にしていて、壊れてしまった「火星以来」の物は命綱? でしょう
# か。ギガルトと一緒にいた頃のことを思い出しているのは、既にこの時彼はギ
# ガルトが亡くなったことを知っていたのでしょうね。そして、病院で地球を見
# 上げるノノたん…。
■全ては予定通り
女「虎は月軌道への降下を始めています。全て予定通りです」
リーダー「気取られるなよ。戦力の少ない我々が勝つには奇襲しか無い」
史上初の連合最高評議会が開催されることになり、緊迫した雰囲気の月ステー
ション。
クリフォード議長は直前になって月面から月ステーションに開催場所を変更し
たのだ。
セキュリティを強化しやすい上、テロリストの目算を狂わせるという効果も狙
っていたのだが、その頃月面で会議を行っていた地球防衛戦線のメンバーは、逆
に連合が月ステーション周辺の警備を強化したため、月面の警備が手薄になった
隙に、奇襲作戦を展開しようと話し合っていた。
# 前回、ドルフが話していた最高評議会。月ステーションで行われるようで。
# そして地球防衛戦線の密談シーン登場。ISPV-7に衛星をぶつける作戦の時の放
# 送に出ていた男も。彼が首魁という訳では無かったのね。
# 彼らの会議に出た符号。次回予告も合わせて考えると、マタタビ=ナビスター
# 妨害、黒猫=実行部隊?、虎=フォン・ブラウン号……かなぁ?
■お節介エーデル
エーデル「タナベさん頑張ってますよ」
ハチマキ「あ」
エーデル「星野さんが居なくても、ちゃんとやってみせるって。一人でも頑張る
んだって」
(中略)
エーデル「シングルモルトダブルで12杯。あ、そんなことより病院」
タナベ「え」
エーデル「ハチ野郎は、静の海総合病院。今から追いかけりゃきっと会える!
そこからなら、第一フロアに登って、宇宙港前から出ているシャトルバ
スに乗れば早い。走れば47分のに間に合う。急げ!」
夜の街で歓迎会の一次会と二次会の間を移動中のラビィ達と再会したハチマキ。
酔って絡み、仲間扱いするラビィに不快感を隠せずその場を立ち去ろうとする
ハチマキに、エーデルはタナベが一人でも頑張っていることを告げる。
ラビィ達にギガルトからメールが届いていて、彼が靜かの海総合病院にいるこ
とを知らされたハチマキは、病院を訪れ最初に声をかけた時と同じように、ロビー
にいたノノに声をかけギガルトの病室を尋ねる。
ノノは自分の病室にハチマキを招き入れ、ギガルトから預かったカメラを渡す。
ギガルトが居ないと聞いて、本当に元気な人だというハチマキ。
ノノは真相を話そうとするのだが、検査のために呼ばれてしまう。
タナベの家に歓迎会の二次会のお誘いの電話を入れたラビィから、ハチマキと
会ったことを聞かされたタナベ。エーデルから、ハチマキが病院に行ったことを
聞かされたタナベは、病院へと走って行くのだった。
# エーデルが珍しく飲み会に参加しています。ノーラ君を背負って手もノーラ君
# なのが可愛い。しかし、シングルモルトダブルで12杯って……。
# ハチマキとタナベの仲を取り持ってやろうとしているエーデル。しかもお節介
# の焼き方が一々的確。酔っていても、タナベの家から病院までの最短距離とバ
# スの時刻表を把握しているエーデルたんって…。
# ハチマキを自分の病室に招き入れたノノたん。女の子が自分の部屋に男を入れ
# るという意味が判っているのだろうか(ぉぃ)。
# ずっと病院暮らしなので、病室というよりは女の子した自分の部屋という趣。
# ですが、部屋に置かれた数々のトレーニング用機器だけが女の子の部屋らしく
# ありません。これで身体を鍛えて、いずれは月以外の場所へ…という陰の努力
# があるのでしょう。それと、振り子時計もポイント。意外とレトロ趣味?
■ギガルトの遺言
ギガルト「久しぶりだな、ハチマキ。お前がこいつを見てるってことは多分、俺
は死んでるな。癌だよ。まぁ、宇宙飛行士にとっては、職業病みたいな
もんだ。宇宙ってのは、そういうところだろう。なぁ。俺の先生のハリー
・ローランドもここで死んだって聞いた。宇宙ってのは冷たいよな。残
酷だよな。つれないよな。でも、ひかれちまうんだよな。性悪女に惚れ
た、純情男みたいに。ハハ。まぁこれも、惚れた弱みって奴か。ハハハ
…ハハハハハ…。そう言えばお前、フォン・ブラウン号の試験を受ける
んだって? ハキムから聞いた。手強いだろうあいつは。お前の良いラ
イバルになる。それと、最後に大事なことを教えておいてやる。船には
港が必要だ。何時までも待ち続けてくれて、最後には自分を受け止めて
くれる。そんな港がな。覚えておけ。じゃ、ゴローに宜しく。あいつだっ
て照れくさいんだ。仲良くやれよ」
ノノの部屋で彼女が検査が終わるのを待っていたハチマキ。
カメラを手にして迷っていたハチマキは、タナベとノノが一緒に写った写真を
見て、一人で生きて、一人で死んで、どうして満足出来るのかとタナベが言った
ことを思い出す。
意を決して、カメラの中に保存されていた動画を再生することにしたハチマキ
は、ギガルトの変わり果てた姿に驚く。
そしてその中に収められていたのは、ギガルトのハチマキに対する遺言。その
最後に、船には港が必要だとハチマキに教え諭す。
軌道保安庁から自分のマンションに帰って来たクレア。
その部屋には、ハキムが待ち構えていた。
# ノノたんの「検査」は、どうやら重力にどこまで耐えられるのかという検査み
# たいです。
# ノノたんに撮影して貰った遺書が出ました。殆ど自殺同然で亡くなったハ
# リー・ローランドがギガルトの師匠でしたか。タナベとの仲を心配して、船に
# は港が必要と言ったギガルトさん。ですが、ハキムが事件を起こした後なので、
# ハチマキにその言葉が伝わったかどうか。
# クレアの前に再び現れたハキム。このままクレアさんがテロリスト一味になっ
# てしまいそうで嫌ん。
■暴露
タナベ「ごめんなさい、先輩。悲しいし、寂しいし、怒ってると思います」
もう一人ハチマキ「お前とタナベの間にだって、冷たく残酷な暗い宇宙が広がっ
ているのさ」
タナベ「でもそういう事って、分かち合うことで少しは軽くすることが出来ると
思うんです。一人では辛いことだって、二人なら」
もう一人のハチマキ「そして気づくのさ。所詮一人で死んで行くことに。ギガル
トのように」
病院でハチマキと再会したタナベは、ギガルトが死んだことをハチマキから聞
かされ、思わずギガルトの病気を知っていたことを口走ってしまう。
知っていてハチマキにそのことを黙っていたタナベ。
もう一人のハチマキは、口では愛だの言っていたもそんなもんだと囁く。
ギガルトに黙っていろと言われたことを言い訳だというタナベは、悲しみや
怒りや寂しさを一人では無く分かち合うことが出来ると言うのだが、ハチマキの
耳には届かない。
人は結局一人で死んで行くと囁くもう一人のハチマキ。
だがハチマキは、窓を叩き孤独も不安も全部俺の物だと叫ぶのだった。
# タナベが自分にギガルトが癌だということを隠していた理由について考える余
# 裕すら今のハチマキには無さそうです。
# 一人では辛くても二人ならと言うタナベ。それってプロポーズ?(違)
# もう一人の自分に対して、孤独も苦痛も全部俺のもんだと言ったハチマキ。で
# も直前のタナベの発言があるので、彼女には自分に対しての言葉に聞こえてし
# まったかも。
■次回予告
Phase 23『デブリの群れ』
原作とはかなり違う大規模な作戦をテロリスト達が展開して来る模様。
予想がつかない…。
声からして、ノノたんが再び登場!?
では、また。
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Keita Ishizaki mailto:keitai@fa2.so-net.ne.jp
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