阿部＠佐倉です。


In article <W5Ige.11$OH5.7@news7.dion.ne.jp>,
 Tsuiki Hiroyuki <kamiture@f7.dion.ne.jp> wrote:

> 　阿部さんのおっしゃる「表現の自由」はどうだか存じませんが、日本国憲法
> の保証する「表現の自由」は、公権力からの自由という意味だと何度も説明さ
> れてますよね。

ええ。それを否定しましたっけ？
おかしなことを書いていて、否定していたらすみません。

> で、私も阿部さんのおっしゃる「表現の自由」という物がよくわからないので、
> 
> In article <20050509223911cal@nn.iij4u.or.jp>,
> SASAKI Masato wrote:
> >>表現の自由論について、すべての論議が法律学の枠内で
> >>行われてきたのですか。どこで線引きするのかって難しい
> >>かもしれませんが、表現の自由をめぐる論者って、すべてが
> >>法律学の研究・思索の中で論を作ってきたのでしょうか。
> >
> >これも同様。
> >他の分野でこういう使用法があるというなら
> >まずそれを示してください。
> >
> >そしてそういう複数の使用法があるのにもかかわらず
> >それを明示しないで使用することの合理性をあわせて示してください。
> 
> 　と、阿部さんがスルーされてしまった、この佐々木さんの問いに答えてくだ
> さるのを楽しみにしていたのですけど。

スルーしたことになっているのか……。
山口、山田の引用までしたのに。

いずれの引用も、そのあとが続いて行くわけですが、
しかし「表現の自由」という言葉を用いた場合、およそ
どのような分野においても最低限共通して想定できる
原理がここにあると思うから。

それは、私人間相互においても憲法とか法的な枠内で
適用してしまったらまずいよねとか、とはいっても
言論の自由市場論って「市場の失敗」みたいなことが
起こっているよねとか、さまざまな学問分野における
概念の精緻化があったとしても、それらのなかで
共通している原理ってなにかといったら、まずは
そういうことだと考えました。

法律学は違うのかもしれませんけど。

> 　法律学以外で規定される「表現の自由」というモノは、少なくとも実社会に
> 於いてその効果を持ち得るという範囲では、その主張主体が権利乱用の免罪符
> として声高に叫ぶ以外の実例を私は知らないので、併せて是非ご教授願いたい
> です。

「マス・コミの自由に関する四理論」とか、
（マス）メディアの倫理に関する研究書を
読んでみたらどうですか？
ただ、「マス・コミの自由に関する四理論」は増刷
予定がなく、現在のところ新刊書で手に入りにくいので、
もっと具体的な書名を示してほしいというのなら、もう
少し調べてみます。

> 　ついで言うと、その使用法に準じた「表現の自由」が、私人間の「表現」を
> 巡る争いにおいて、その解決にどのような効果をもたらし＊得る＊のかも解説
> していただけると嬉しいです。
それは、その私人間でどのようなルールが適用
されているか分からなければ、分かりませんけど。

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阿部圭介(ABE Keisuke)
koabe@mars.sakura.ne.jp
関心 ・専門分野 ：
　新聞学（ジャーナリズム、メディア、コミュニケーション）