真木子です。

先日、カラスが「カー、カー、カーカーカー」と鳴いていました。フレイムスタ
イルのときの「ひー、ひー、ひーひーひー」と同じリズム・音程で・・・


第16話「クリスマスの奇跡」

魔宝石を見つけた場所に行こうと森の中を歩く晴人とコヨミだが、同じところを
回らされて辿り着けない。
それを見ているワイズマン。

クリスマスの何が楽しいんだとぶつくさ言うフェニックス。「いっそのこと、こ
の街ごと吹っ飛ばそうぜ。そしたらどっかのゲートが一人ぐらい絶望するだろ」
無視していたメデューサ様、金髪兄ちゃんのゲートを発見。絶望させろとご命令。
「俺に行かせてくれるのか(^_^)」
「街を吹っ飛ばされてゲートを減らされるより、よっぽどましだもの」
無駄に暴れるなと釘を刺して送り出す。

普段真面目に働かん罰だと、凛子ちゃんだけサンタ服で防災キャンペーン。それ
でも国安0課が、ファントムを追うのは大目に見てやるよう口添えしてくれてい
るらしい。
「どうせ彼氏もおらんのだろ。問題あるまい」
固まる凛子に代わり、周りの女性警官がセクハラだと追及し署長を連行。
ざまーみろと笑って振り向くと、晴人とコヨミが妙な顔で見ていた。
コントをやっていると、クラーケン君がお知らせ。

グールから逃げる金髪兄ちゃん。
晴人が駆け付け、「クリスマスパーティーにしちゃ、まだ明るすぎるだろ」クリ
スマスというよりハロウィン向けでしょう。
コピーで分身攻撃。凛子たちが兄ちゃんを確保。

兄ちゃんを面影堂に連れてきて説明するが、信じてくれない。
「達郎とかいったな」山下さんですか?
「初対面のくせに呼び捨てか、おめえ」
今日は俺の希望の日だからかまうなと出ていく。

グールしか送り出さなかったフェニックス。魔法使いに出てきてもらうのが主目
的らしい。

工事現場で働く達郎。晴人たちが見ていると、その後もガソリンスタンドに
ティッシュ配りと忙しい。
「見かけによらず働き者みたいね」晴人も瞬平も稼いでいる様子ないしね。
凛子はトナカイ姿の署長に見つかり、ここでさようなら。

宅配の途中、『つばめ園』という施設を覗く達郎。今年のプレゼントについて噂
している子供たち。話の展開は見え見えだな。
晴人たちに気付いて文句を言っていると、「久しぶりじゃないか!」と園長が出
てきた。一瞬、我望理事長かと思ったぞ。
逃げ出す達郎。
晴人は園長にも「あんた」呼ばわり。

つばめ園は、身寄りのない子供を預かる施設。達郎もここにいたが、問題児だっ
た達郎は3年前に飛び出して行って、それっきり。

配達を終え、今週の給料を手にした達郎。プレゼントを買い込んで出てくると、
晴人がいた。
「園長が言ってた。去年のクリスマスイブに、プレゼントを届けてくれた謎の人
物がいるって。おまえだったんだな。今日は子供たちの希望の日ってことか」
「・・・それだけじゃない。このクリスマスプレゼントは、俺にとっても希望だ」
子供の頃にもらったプレゼントは、まさに希望だった。大きくなったら今度は自
分が希望を与えたいと思っていたが、実際は迷惑をかけるばかり。
「でもクリスマスだけは、こんな俺でも誰かの希望になれる」
「手伝うよ。誰かの希望になりたいって気持ち、俺にもわかるから」
なるほどね、と飛び降りてくるフェニックス。ゲートはどうでもいい、と正直。
フレイムドラゴンで必殺技を放つウィザード。前回復活してるしダメだろうと
思ったら、案の定。「俺は死と再生を繰り返すたび強くなる、不死身のフェニッ
クス様だ!」
ウィザードをふっ飛ばし、プレゼントを燃やす。絶望しかける達郎。
「こう見えても、俺も少しは成長しててね」とウォータードラゴン。ブリザード
は押し返してきたが、追い打ちのスラッシュストライクが効いた。凍りついたと
ころで尻尾で粉砕。
達郎に駆け寄るウィザード。「諦めるな。俺が、最後の希望だ」『エンゲージ、
プリーズ』

アンダーワールドでいつものCG戦を終えて着地したら、
「ホッホッホッホッホー」
「サンタクロース? なんで?」
「Merry Christmas!」
プレゼントをくれた。
「あ、どうも」
「ホッホッホッホッホー」

現実界に戻ると、フェニックスが復活。「次の手品を楽しみにしてるぜ」と去っ
ていく。
「命が助かっても、プレゼントがなきゃ・・・」
達郎がうなだれると、晴人の手の中にサンタのくれた箱が。
中には指輪。とりあえず使ってみる。『メリークリスマス、プリーズ』
ジングルベルとともに、プレゼントの山が出現。歓喜する達郎。
「嘘だろ。こんな魔法、ありえない」むしろ、魔法でしかありえません。
指輪は消えた。
「まさか、本物のサンタだったのか」

つばめ園の戸口にプレゼントを置いて帰ろうとする達郎に、おまえだったのかと
声をかける園長。
「ここはおまえの家だ。家に帰るのに資格なんか必要ない」
「けど俺は――」
「昔のことはいい。今のおまえは、子どもたちの希望だ」
ようやく笑った達郎を、中へ招き入れる。
見ていた晴人たち。凛子ちゃん、サンタ服のまま。
「彼のほんとの希望は、ここに帰ることだったのかもね」
雪が降り始めたクリスマスの街を、はしゃぎながら帰る3人。


年内はこれで最後です。
皆様、良いお年を。

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★☆★ この世に正義がある限り、悪もなくなることはない:-) ★☆★

  小路 真木子(SHOJI Makiko)   shoji@kyoto-econ.ac.jp