Kanon 第7話
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Kanon第7話「家出と仔猫の遁走曲(フーガ)〜fuga〜」について雑感など
^L
●全体を通して
今回のタイトルの「家出と仔猫の遁走曲(フーガ)〜fuga〜」、フーガはカノンと
同じく、同じ旋律が複数の声部に現れる曲なのだそうです。真琴と猫のこと?
……ということもあるでしょうが、逃げ出した真琴と遁走をかけているタイトルな
のではという気が……。
今回の話は東映版(前作)第5話の後半〜第6話の前半に相当する、仔猫を捨てて
しまった真琴が祐一に叱られて家出、祐一が真琴を連れ帰るまでのお話です。
真琴編の重要人物、天野美汐が早くも登場していてちょっと驚きました(まだ、名
前は出ていませんが)。複数の女の子を同時並行的に描いていた本作ではありますが、
前作とは順番を変えて、真琴編から先に片づけていくのでしょうか。
驚いたと言えば、真琴が仔猫を捨ててしまうシーン。真琴が何の躊躇も無く仔猫を
捨ててしまい、それに何の罪悪感も感じていないというのは前作では無かった部分で、
かなり印象的でした。そしてその後に本気の本気で怒った祐一もですが。
次回予告は真琴尽くし。そろそろ、存在の力も尽きてくるか?
●アバンタイトル
真琴「え、えと…紙飛行機、祐一と作ろうと思って…」
祐一「紙飛行機作るのにはさみなんかいるか!」
深夜0時15分頃、祐一の部屋に今日も忍び込もうとした真琴。
祐一の布団に手をかけようとした所、実は布団の中には祐一は居ずに電気をつけら
れちゃいましたか。祐一の気配に気づいた時の真琴。振り返るただそれだけの動きな
のに細かい。
ハサミを手にしていた真琴は、紙飛行機を作ろうと思ってと言い訳。
前作ではノート全ページに落書きしていた真琴、本作では祐一が名雪から宿題を写
したノートをハサミで切った上、本当に紙飛行機を作ってしまいましたか。
今週はあゆの出番が殆ど無いからか、夢のお話は無しです。
●おかずは苺ジャム
名雪「苺ジャム、苺ジャム、苺ジャム、フフ…」
祐一「お前って、昔から苺ジャム好きだったよな」
名雪「うん。お母さんの苺ジャムがあれば、ご飯三杯は食べられるよ」
朝。トーストにたっぷりと秋子さんお手製の苺ジャムを塗っている名雪。
昔から名雪は苺ジャムが好きだったらしい。謎ジャムと違ってこちらはまともなの
か。
それにしても、ご飯三杯は食べられるって乙女の台詞ではありません…。
●真琴も犠牲に
名雪「あ、あんなに一杯塗ってる
祐一「俺たちに出来るのは、見守ることだけだ」
秋子「一杯食べてしっかり働いてらっしゃい」
(中略)
名雪「ええ…。そ、そんなすがるような目で見ないで」
今日から保育所で働くため秋子に起こされて来た真琴。
バイトが決まったお祝いにと秋子さんが再び謎ジャムを出してきました。
祐一達に出来たのは、ただ見守ることだけ。
これまで誰もこの謎ジャムが不味いと言う人はいないのか(汗)。
食べた直後、涙目となってしまう真琴。
流石の真琴でも謎ジャムは駄目だった模様。
●猫〜猫〜
名雪「可愛い〜。ああ…」
祐一「何か、かわいげの無い猫だな」
名雪「そんなこと無いよ! 祐一おかしいよ!」
祐一「な、何ですかその迫力」
名雪「私、行ってくる」
祐一「待った! お前、猫アレルギーだろ?」
名雪「うん。そうだけど、でも可愛いもん」
祐一「昔もそうやって猫に触って、クシャミが止まらなくなったろ」
名雪「猫…猫…」
祐一「って、聞けよ! 人の話を」
真琴のことを心配しつつも登校途中の祐一達。
その登校途中で塀の上にいた猫。前作第5話で名雪との約束をすっぽかしたお詫び
に休日に買い物に出かけた時、その途中で出会った猫(後のピロ)ですな。
猫を見て「可愛い〜」と猫アレルギーであったにも関わらず、近寄ってしまう名雪。
前作では猫を可愛がりたい名雪の姿を見て、祐一は名雪の猫アレルギーのことを思
い出し、名雪も「覚えてたんだ」となるのですが、本作では名雪は祐一が覚えていた
ことをあっさりと受け入れてますね。
●女を泣かせる男は最低
北川「どうした水瀬。相沢に意地悪でもされたか?」
名雪「ううん。意地悪は何時もされてるけど」
香里「ははーん。猫アレルギーね。又道ばたの猫にじゃれついたりでもしたんでしょ
う」
名雪「うん。祐一が止めてくれたんだけど、我慢出来なくて」
香里「保護者失格ね。って彼、どこへ行ったのかしら」
結局猫に触ってしまい、猫アレルギーが出て涙ボロボロの名雪。
意地悪は何時もされているけど。意地悪をされるのは気になっている証拠、だよ?
香里は猫アレルギーのこと知っていたようで。
ところで保護者失格ねって、祐一が名雪の保護者なのか! 香里とは会ったばかり
なのに? …と思ったのですが、話の流れからすると、名雪が祐一の保護者ってこ
と? それはそれで、香里は祐一と名雪の関係をより親密なものと考えているようで
すが。
●忘れていなかった公約
栞 「出歩く位は平気なんです。でも、お医者さんは未だ学校に行っちゃ駄目だっ
て」
祐一「なら家で寝てろよ。完全に治してから、堂々と出て来れば良いだろ?」
栞 「でも、家に閉じこもってると、ますます悪くなるような気がして。祐一さん、
約束覚えてます?」
祐一「約束?」
栞 「その内一緒に雪だるま作ってくれるって言ったこと。10メートル位の特大の」
祐一「10メートルは保証出来ないって言ったはずだけどな」
栞 「でも、期待してますから」
教室からいつの間にかいなくなっていた祐一は、今日もやって来ていた栞と何時も
の場所で密会中(違)。
10メートル級の雪だるまの約束、未だ覚えていましたか。雪だるまを作るエピソー
ドはこの調子だと本当にやりそうですね。
●多忙な祐一
北川「相沢、学食行かないのか?」
祐一「悪い。先約があるんだ」
北川「先約?」
香里「何だかいつも駆け回っているわね、あの人」
北川「水瀬はああだし」
名雪「う…」
北川「かくなる上は仕方がない。今日は二人きり、水入らずで昼飯を…。お…お…お
お!?」
昼休み、先約があるとどこかへ出かけて行った祐一。
本作の祐一はフラグ立てに忙しいとは視聴者が突っ込んでいたところですが、作中
で香里がそのことを突っ込むとは爆笑。スタッフ、絶対にわざとこういう構成にして
いるな。
二人きりだと思ったら置いて行かれてしまった北川、相変わらず哀れ〜。
●本当に三人前?
祐一 「舞、あれからどうだった? 例のものは出たのか」
佐祐理「ほぇ? はー」
祐一 「イエスかノーか」
舞 「…ノー」
佐祐理「は…」
祐一 「そうか。出ない日もあるのか」
佐祐理「何の話です?」
祐一 「舞のお通じの話だ」
佐祐理「ほぇ〜。舞、お薬上げようか?」
祐一 「こらこら! 否定しないから又信じてるだろ佐祐理さん!」
階段と屋上手前の僅かなスペースで今日も佐祐理、舞と昼食の祐一。
今日はお重が6個。前回一緒に食べた時もお重は3段×2だった気が。
前回、三人分作って来ると佐祐理が言っていたので、増えるかと思ったらそうでも
ありませんでした。
昨日、魔物が出たのか訊ねた祐一。しかしながら、相変わらず舞は一度では返事を
しない娘ですな。
舞は、朝早起きしてこの弁当を作っているらしい。十一時に寝るという佐祐理。
俺とは大違いという祐一ですが、祐一も0時過ぎには寝ている様子なので大して変
わらない気が。あ、真琴に悪戯されるのを待ちかまえて、それからも食事したりで起
きているから、結果的にはもっと遅い時刻まで起きていることになるのか。
●努力は無駄に終わりそう
名雪「やっと涙止まったよ」
祐一「これに懲りて、もう猫には近づくなよ」
名雪「努力してみる」
祐一「部活中に猫が迷い込んできても、喜んで寄って行ったりするなよ」
名雪「うにゅ。そういうことになったら自信無いよ」
夕方になってやっと涙が止まったらしい名雪。
部活中に迷い込んできても寄っていったりするなよと注意しますが、多分無理。
●サプライズアタック
祐一「昨日の映画は面白かったな」
あゆ「うぐぅ。思い出させないで」
祐一「今日は何やってるんだ?」
あゆ「僕がここに来る目的は一つだよ」
祐一「食い逃げか」
あゆ「違うよ」
祐一「捜し物か。何探してるのか、思い出したのか」
あゆ「ううん。まだ」
祐一「手伝ってやりたいけど、今日はちょっと早く帰りたくてな。悪いけど」
あゆ「気にしないで。寒いし、僕ももう帰ろうと思ってたから」
真琴のバイトの時間がそろそろ終わる頃だと思いながら商店街を歩いていた祐一。
その背中からあゆが今日も抱きついて来ます。
不意打ちの祐一は地面に押し倒されてしまいます。
未だ捜し物をしているというあゆに対して、祐一は話を追う毎に優しくなっていき
ますね。……って、今回はあゆの出番はこれだけですか。^^;;;;
●自分と一緒に撮ろうとは言わないのね
祐一「お前も撮りたいのか?」
真琴「うわ、祐一」
祐一「撮りたいなら、あゆでも誘ってみたらどうだ? 未だその辺にいるはずだぞ」
真琴「別に、あんなの撮りたくないもん」
祐一「なら、なんでじーっと見てたんだ。羨ましかったんじゃないのか?」
真琴「ちょっと興味があっただけ。あんなので喜ぶなんてお子様だもん」
あゆと別れた後、真琴を見かけた祐一。
あの殴り心地の良さそうな後頭部って、また妙な形容を。
プリクラを撮っている女子高生達を見ていた真琴。
でも祐一に撮りたいのかと言われると、意地を張って否定。
あゆでも誘ってみたらどうだ? って、自分と一緒にとは言わないんですね>祐一。
●見守る少女
女生徒「あれ、天野さん?」
女生徒「誘ってみようか。一緒に撮らないって」
女生徒「んー。でもあの子」
女生徒「行っちゃった」
女生徒「愛想無いのよね。何か」
ゲームセンターというよりは恐らく真琴の方を見ていた少女。
OPに登場していたがこれまで出番が無かった、天野美汐が登場です。
彼女が登場するということは、真琴編の終わりはそろそろかな。
●とことん意地っ張り
祐一「で、保育所の手伝いどうだったんだ?」
真琴「ら、楽勝よあんなもん。ちゃんとこらって叱ったり、良し良しって頭撫でたり
してあげたもん」
祐一「信じられないけどな」
真琴「ホントなの! 真琴頑張ったんだから! フン」
祐一「どこ行くんだよ。一緒に帰ろうぜ」
真琴「あんたなんかと一緒に帰りたく無いわよ! いー!」
一緒に帰っている真琴と祐一。
保育所の仕事が楽勝だったという真琴。でも、最初言い淀んだところを見ると、額
面通りには取れませんね。とは言え、予想とは異なり一日でクビにはならなかったよ
うで。
真琴の言う事を信じない祐一に怒った真琴は、横道へと入ってしまいます。
●ストーカーな真琴
真琴「あうぅぅぅ」
祐一「何こっそりつけてるんだよ」
真琴「つけてなんか無いわよ。真琴もこっちに用事があるの」
祐一「嘘付け。又何か悪さでもする気だったんだろう」
真琴「ち、違うったら。えーと、あ、真琴、こっちに行くから。じゃーねー」
帰り道とは別の道を行った筈の真琴。
しかしその直後から後をつけていて苦笑。
街灯に隠れたつもりで隠れたことになってないし。
結局直ぐに見つかってしまいます。
何か悪さをするつもりだったんだろうと祐一は思ったようですが、要するに真琴の
態度はツンデレ?
●気づいてなかった口癖
祐一「はー。隣歩けよ」
真琴「え?」
祐一「同じ家に住んでるのに、離れて歩くのも変だろう。話ながら行こう」
真琴「あうぅ」
祐一「お前って、困った時にはあうぅって言うよな」
真琴「え、そう ?」
祐一「気がついて無かったのかよ」
再度別の道を行ったはずの真琴。
角から祐一の様子を覗き込もうとしたところ、目の前に祐一が(笑)。
言い訳する真琴に、祐一は話しながら行こうと言います。
真琴が困った時に「あうぅ」という口癖を指摘する祐一。
気づいてなかったんだ、真琴……。
●肉まんで変わる機嫌
祐一「お前が気に入ったみたいだな。頭でも撫でてやったらどうだ?」
真琴「やーよ。真琴、猫に触ったことないもん」
祐一「名雪とは正反対だな。ほら、抱いてみろよ。暖かいぞ」
(中略)
祐一「帰りに肉まん買ってやるから」
真琴「本当?」
祐一「ああ。約束する」
真琴「うん。じゃあちょっとだけ。あ、暖かい。あ…ああ。あうぅ」
(中略)
祐一「そこが居心地良いみたいだな」
真琴「あう」
祐一達の足下にやって来た、今朝祐一達の前に現れた猫。
名雪とは逆に猫には触ったことが無いので嫌がる真琴。やはり、元が……だから?
とは言え、肉まんを買ってやると言われてじゃあちょっとだけと祐一から渡されま
す。
食べ物で釣られてしまうのか。
渡された猫を「暖かい」という真琴。しかしすぐに猫は頭の上へ行ってしまいます。
●看板ネタ
祐一「猫と同じレベルで喧嘩してどうするんだよ」
真琴「だって」
祐一「こっちの喰えば良いだろう。未だ二つ残ってんだから」
真琴「あ、そうか」
祐一「お前の頭も動物並みだな」
肉まんを三つ購入した祐一。早速食べようとした真琴ですが、猫に取られてしまい
取り返そうと大騒ぎ。真琴の頭にチョップを入れる祐一。確かに、人数分あるんだか
ら騒ぐ意味無し。お前の頭も動物並みってそれは……。
某所を読んで気が付いたのですが、猫、玉葱を初めとして葱類は食べさせちゃ駄目
らしいので、本当は肉まんを食べさせてはいけないのか? 前作でも食べさせていた
けど。
祐一達が肉まんを購入した店の看板には、「中国の味 狐不理包子」とあります。
中国語を知らないので意味を調べたところ、天津名物に「狗不理包子」というもの
があるそうです。単純な訳だと犬も相手にしない肉まんという意味になりますが、昔
肉まん屋の店主をしていた狗さんが店が繁盛して人に構っている暇が無くなった結果、
狗さんが人に構っている暇が無くなった肉まん……ということらしい。
つまりこの看板の意味は「狐さんが人に構っていられない肉まん」ということです。
凄い伏線だ(爆)。
●野じゃなくて土に返してしまいそう
祐一「その猫、どうする。連れて帰ってやりたいけど、名雪がな」
真琴「別に考えなくて良いじゃない。肉まんも食べたし、用無しよ」
祐一「お前、凄いこと言うな。そんなに懐かれてるのに、可愛いとか思わないの
か?」
真琴「動物なんて、要らなくなったらポイでしょ。祐一はそう思わないの?」
祐一「そりゃあ、そういう風に考える奴もいるだろうけど」
真琴「なまじ人に飼われて平和な暮らしを知るより、このまま野に返してやるべき
よ」
祐一「野に返すって」
歩道橋の上で、猫をどうするかを考えていた祐一。名雪は猫アレルギーですからね。
前作と同様に、猫が用無しという真琴。
野に返してやるべきよというと、いきなり猫を歩道橋から捨ててしまいます。
後述しますが、猫がトラックの上に落ちる件が前作と少し異なっていて、真琴が自
らの意志で歩道橋から猫を投げ捨てたように見える描き方なので、かなり吃驚。
捨てられた猫は哀れトラックの上に乗って運ばれてしまいます。
●本気で怒った祐一
真琴「行っちゃった」
祐一「何やってるんだよ! お前は!」
真琴「な、何怒ってるの?」
祐一「お前、あんなことしてどうして冷静で居られるんだよ」
祐一「あのままどこかへ放り出されて、のたれ死にするかもしれないんだぞ」
真琴「何とかなるわよ。あのトラックの運転手が拾ってくれるかもしれないし」
祐一「そんな無責任な言い方があるか!」
真琴「責任も何も関係無いわよ! 元々向こうが勝手に懐いて来たんだから!」
(中略)
祐一「泣いたって取り返しつかないんだからな」
真琴「良いわよもう、祐一なんて!あう〜」
祐一「あ、おい、真琴!」
猫を乗せたまま走り去ってしまったトラック。
真琴が自分のしでかしたことの意味に気づいていない様子に、祐一は怒ります。
最初、猫を捨てたことに罪悪感を感じていなかった真琴。
祐一に手を上げかけられ、ようやくその意味に気づいたようです。
そして真琴はその場から走り去ってしまいます。
本作の祐一は真琴の悪戯に対して怒っていても、あまり本気で怒ってはいなかった。
それが今回は本当に悪いことをしたので無茶苦茶本気で怒っているのが感じられま
す。
本作ではここまで感情が出る祐一って珍しいですな。
猫がトラックの上に落ちて運ばれていくのは前作第5話と同じですが、この猫と真
琴のエピソードは、話がかなり変わってますね。
・猫とはコンビニの前で出会う
→ 街中
・真琴は猫のことを独りぼっちなんだねと可哀想に感じる
→ 当初嫌がってる
・祐一が猫を家で飼おうと考える
→ 名雪のことを考えてどうするか悩む
・捨てようとした所、祐一に止められ最終的に猫に手を引っ掻かれて落下
→ 真琴、自ら猫をポイ捨て
・祐一、真琴を平手打ち
→ 怒ったけど手は出さない
・真琴、落ちたのを祐一の所為にする
→真琴、自分が怒られた意味が判らない
前作よりは本作の方が、真琴の非常識っぷりが際だっている様な気が。
●怒ってもやっぱり心配
秋子「心配しなくても、その内戻って来るわよ」
名雪「きっと、今頃お腹空かせてるね」
祐一「同情することなんて無いぞ。生き物の命を粗末にするような奴は、しばらく一
人で反省すれば良いんだ」
名雪「でも、もしこのまま帰って来なかったら?」
秋子「大丈夫よ。真琴の家はここしか無いんだから。もし記憶が戻って自分の家に帰
ったなら、それに越したことは無いんだし」
秋子「お代わりは?」
祐一「ごちそうさま。ちょっと出て来ます」
夜8時過ぎの水瀬家の食卓。
怒っていた祐一も、名雪、そして何より秋子さんの「真琴の家はここしか無い」と
の言葉に、真琴を捜しに出かけます。
秋子さんが祐一に命令するでも無く、自ら探しに行かせようとしているのが良いな
ぁ。
そして、祐一が「出て来ます」と言った時、真琴を捜しに行くとは言ってないのに
にっこりする秋子さんも全て見通しているって感じですね。
前作では一度家に帰って来たから出かけて戻って来なかった真琴を名雪も秋子もそ
んなに心配していなかったように見えるので、こちらの方が自然に見えます。
●考えて見れば真琴のことは何も知らない
祐一「この間、カーテン被って俺たちを脅かしに来た女の子がいただろう。お前が一
緒にいてやれって言った奴。あの子、ここに来てないか?」
舞 「来てない」
祐一「やっぱり。まさかと思ったんだけど、他に探す場所が無くてさ」
舞 「居なくなったの?」
祐一「うん」
舞 「物見の丘」
祐一「え」
舞 「街を見下ろす丘。あそこにいるかもしれない」
祐一「どうしてあんな場所に。何でそんなことが判るんだ」
舞 「そんな気がしただけ」
夜の街を真琴を捜す祐一。肉まんを購入した店、ゲームセンター、歩道橋、駅前と
探しますが見つからず、真琴について何も知らないことを痛感。
祐一は、まさかとは思いつつ夜の学校に舞を訪ねます。
真琴は来ていなかったものの舞は物見の丘にいるかもしれないと言います。
前作第6話では祐一は真琴を街のゲーセンで見つけて後を尾行して丘に辿り着いて
いるのですが、随分と話が変わってますね。
●寝たら死ぬぞ
真琴「はい、肉まん。これで最後だよ。もうお小遣い残ってないから。はむ。ふ…冷
めちゃったけど美味しい」
(中略)
真琴「暖かい。あたし達一緒だね。邪魔者でどこへも行けない。寝ようか。夕方から
ずっと君のこと探して疲れちゃったし」
(中略)
真琴「本当、疲れた…」
祐一「そうか…。ずっとお前のこと、探してたのか。良く見つめられたな。それとも、
お前の方から商店街に戻ったのか?」
(中略)
祐一「おい真琴、風邪引くぞ。帰ろうぜ。お前は俺たちの家族なんだから」
半信半疑ながらも、他に手がかりも無いので丘へと向かう祐一。
果たして真琴は丘にいて、その足下には先ほどの猫が。
猫に最後の1個の肉まんを半分こして食べさせている真琴。
この辺りの件は前作第6話と大体同じ。真琴の台詞ですが「邪魔者」というのは本
作になって入ったかな。
疲れて寝てしまった真琴を祐一は背負って帰ります。
あ、第1話でも登場していましたが、ここでも狐が出ていますね。
前作と違って判りやすい伏線ですね。
●ここが真琴の家
秋子「大丈夫? 階段降りる時は電気つけないと」
真琴「あう〜。あれ、どうして真琴、このお家に戻ってきてるの?」
祐一「そりゃ、ここがお前の居場所だからだよ」
真琴「え」
祐一「記憶を無くしている間は、ここがお前の家なんだ。だから家出した悪い子は力
づくでも連れて帰って来る」
真琴「祐一が、運んでくれたの?」
秋子「そうよ。真琴を背負って連れて帰ってくれたの」
真琴「あの猫は?」
祐一「お前の部屋で寝てるよ」
水瀬家に帰って来た真琴。でも起きた時に今いる場所に気づかなかったらしく、階
段から転落(笑)。
ここが真琴の居場所だという祐一。だから、家出した真琴を力づくでも連れて帰る
と言います。
●元の祐一に
祐一「結局、今夜も夜更かしか。ま、俺が嫌いでも我慢しろよな。お前の記憶が戻る
まではさ」
真琴「あのさ、さっき丘の上で眠りかけてた時、誰か真琴に何か言ったような気がし
たの」
祐一「そりゃ、俺だ」
真琴「祐一、何か言った?」
祐一「安らかに眠れ、だったかな」
真琴「え。真琴を勝手に殺さないでよ。…はー。もう良い、寝る」
真琴に暖かい物を作った秋子さん。名雪と祐一、秋子も一緒に食べています。
祐一は真琴のために肉まんも買って来たらしい。
真琴が完全に家族として受け入れられ、めでたし、めでたし…というオチかと思っ
たら、祐一の「安らかに眠れ」発言に苦笑。それが本作の祐一らしいと言えばそうな
んですけど。
もっとも、真琴を見つめる祐一の目は大分優しくなっているようですが。
●次回予告
祐一「何やってんだ、あいつ。この寒いのに」
天野「貴方を待って居るんでしょう」
真琴「ねぇ、紙飛行機作ろう? 紙飛行機」
真琴「ほら、新しい漫画買って来たの。一緒に読もう」
真琴「悪い?」
真琴「可愛い?」
真琴「何?」
真琴「本当?」
真琴「駄目かな」
真琴「ん。べー」
真琴「ん〜〜〜」
祐一「真琴は…」
第8話「追憶の幻想曲(ファンタジア) 〜fantasie〜」
真琴尽くしの次回予告でした。
真琴編はこれからクライマックスに向かって一直線、かな?
では、また。
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Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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