ミサイル騒動12
北非難決議は玉虫色、中ロ韓は安定志向であるが、日米は戦争方向へ動く。
特に日本は、拉致問題を抱えながら日朝間の対話は絶望となり、此処に至って
家族会・救う会らと共に掲げてきた旗のもとに、北に対する制裁を益々強化する
隘路しか残されていない。行きがかり上、北に対し常にアタックを継続しなけ
ればならず、徒手空拳のまま過ごすことが出来ないのである。それが小泉三奉行
(安倍、麻生、額賀)らの辿り着いた荒野の真っ只中なのである。
こいつら右翼共は、北の経済的困窮度を深めれば体制が崩壊し、その混乱が
拉致被害者の救済に繋がるとのロジックを振り回しているが、日米の制裁だけで
北が簡単に潰れるとは思われない。既に米は制裁を発動しているし、日本の制裁
もあと少しで満タンになる。こうした制裁が幸か不幸か効を奏し、何十万人もの
餓死者、何万人もの脱北者が出たとしても、更にまた国際社会がどんなに、やれ
悪魔だの、やれ狂人だの矛先を向けようと、なんの効き目もなかろう。
寧ろ、朝鮮半島を含む周辺一帯を巻き込む中東に優るとも劣らないような動乱事態
を避けるために、中ロ韓が、裏からであれ表からであれ日米の制裁を無にする援助
を続ける可能性さえある。そうなれば日米の制裁は、糠に釘、ということになる。
2002年12月11日号「SAPIO」は「金正日朝崩壊が始まった」の記事を世間に
ばらまいてから既に幾星霜、にも関わらず当の北が未だに意気軒昂であることを
思えば、日本人というものが、自己の満足度を高める希望的憶測が恰も現前する
事実であるかのようなイリュージョンを築城する名工かと、つくづく嘆息せざる
を得ない。(以下次回へ)
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
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