Re: 北朝鮮を勢い付ける6者協議の2分裂
イラク戦争において、アメリカは軍事拠点に限定的な攻撃を加えることに
よって、短期間でバグダッドまで侵攻し、戦争を終結させることができた。
その反面、旧軍の残党が民間人にまぎれこんで逃亡するのを阻止するこ
とに失敗し、イラクが国力を残していたことと相まって、長期にわたるテロと
治安の悪化に悩まされることとなった。
このことから、アメリカは民間人の犠牲の少ないスマートな戦争が、戦後
の統治にとってかならずしも有利とはならないという戦訓を得た。
仮にアメリカが北朝鮮に対してイラク同様の軍事攻撃を加える場合、この
戦訓が生かされるはずである。
おそらく、攻撃を軍事目標に局限した限定的な攻撃をアメリカは行わないで
あろう。攻撃範囲を拡大し、人的資源の面から、抵抗能力の除去を狙ってく
るはずである。
北朝鮮は、核施設を秘匿したり地下に建設したりして攻撃を免れるつもり
のようだが、アメリカはハードウエアを攻撃するだけではなく、核開発にかか
わっている人間を大規模攻撃で殲滅しに来るだろう。
なぜなら、たとえ北朝鮮を降伏させたとしても、核開発にかかわった科学者
の逃亡を許せば、彼らが韓国で核開発を再開する危険があるからである。
(昨年、核開発を暴露された韓国は、それくらい国際社会から信用がない)
また、現在の韓国の状況では、韓国から地上部隊を侵攻させることに韓国
が同意しない可能性が高い。その場合は、戦車を中心とした大規模な地上
部隊を送り込むことは困難となる。
その場合、なおのこと空爆によって北朝鮮を屈服させる必要があり、必然的
に大規模攻撃を行わなくてはならない。
北朝鮮に軍事攻撃を行う場合は、空からの大規模攻撃によって北朝鮮を焦土
とすることは、すでに既定路線となっているのではないだろうか?
このような大規模攻撃を行う場合、その攻撃手段の選択肢には、核攻撃も
含まれるだろう。
(むしろ、核攻撃以外ではこれほどの大規模攻撃は困難。)
逆に、アメリカが北朝鮮を核攻撃する場合、現状では理由が不十分である。
国際社会が、アメリカの核攻撃を支持せざるを得ないような状況が生まれれば、
アメリカは即座に核攻撃を加える可能性がある。
アメリカが北朝鮮を核攻撃するための分岐点は、北朝鮮のプルトニウムが国外
に出た段階であろう。
これは、核ミサイルが発射されただけではなく、テロリストにプルトニウムを売ろう
とした場合でも同様であろう。
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