なんだかんだと条件を付けてみたり、ぐずってみせたりしながら、時間を稼ぎ、核兵器開発に精を出しているならず者北朝鮮だが、この戦術に自信を付けさせるような6者協議メンバ−国からの発言が続いている。
 米国は、中国に対して6者協議再開のための北朝鮮への説得を期待しているのに対して、中国は「米朝双方が善意と柔軟性を持ち、協議再開の条件を作り出すことが大切だ」と逃げている。
 また、韓国は、日米が北朝鮮問題を国連安保理の場に持ち込もうとする姿勢を批判して、「北朝鮮の核問題は圧力、制裁、武力の方法では解決しない」と日米を牽制している。
 更に、ロシアの下院外交委員長は「北朝鮮の核危機は米国の過剰な圧力によって発生した」「北朝鮮政権転覆をねらった外部の圧力を恐れている」と悪いのは米国だと言わんばかりの発言をしている。
 6者協議に楔を打ち込んでこれを無力化するのが北朝鮮の作戦だったが、これでは見事に北朝鮮の作戦が成功したといわざるを得ない。
  これで、6者協議で核問題の解決は全く絶望的になったのだ。こんなものに時間を取られてはいられない。次の強力な手を打つべきである。
 村上新八