SPEED GRAPHER 第四話
携帯@です。
SPEED GRAPHER 第四話「略奪少女」について雑感など。
^L
■全体を通して
雑賀による囚われのお姫様、神楽の奪回作戦の話です。秘密倶楽部の実態、ユーフォリ
アの正体などが段々と明らかに。そしてユーフォリアの白金との初対決。まさか、初回で
いきなり白金が退場するとは思ってませんでした。勿体ないというか。取りあえずお話は
ここで一区切りという感じですかね。
今回の見所は、署長よりも偉い、「正当防衛、正当防衛♪」なひばりたんでしょうか。
色々な意味で良く警察をクビにならないな、この人。やっぱりお金をあちこちにばらまい
ているということかなぁ。
■まさかそいつ、あの戦場に
ショットバー「荒川車庫前」で辻堂は新治達とマスターに昨晩来た客が誰かについて尋
ねる。どうしてここに雑賀が居たのか? …と一瞬思ったのですが、匂いを辿って来たの
か(笑)。
マスターは最初は口を割らなかったものの、酒をカウンターに流され火をつけられると
あっさりと雑賀の名前を口にしてしまうのだった。
神楽「雑賀辰巳、フリーカメラマン。主に中東、東南アジアの内戦地帯を取材。彼の写真
は常に躍動的で、観る者のの魂を揺さぶるものがある。何故彼が一度もピリッツアー
賞を受賞していないのか、不思議に思うのは筆者だけではあるまい。雑賀…辰巳」
神楽たんが雑誌で雑賀の正体を知った頃、水天宮も辻堂から雑賀のことについて報告を
受けていた。
水天宮「戦場カメラマン」
辻堂「はい。今は国内で燻ってるようですが」
水天宮「(まさかそいつ、あの戦場に)」
辻堂「見張りを貼り付けてありますが、まだヤサには戻ってないようです。餌まいて釣り
上げますか?」
水天宮「無駄だな。その手の男は金にはなびかない」
水天宮が心の中で呟いた「あの戦場」という言葉が気になります。
恐らく今後の話で出て来ることになるとは思いますが。
雑賀が国内で燻っている事情やピリッツアー賞を受賞出来ないであろう事情などは公式
サイトをみれば推測出来ますが、多分本編でも語られると思うので、ここでは触れません。
水天宮はフィルムを辻堂に渡して現像するように依頼する。
■また会ったな。良い趣味してるじゃねぇか。大久保議員
昼間の繁華街でタクシーから降り立ったマスク、サングラスの怪しい男。
雑居ビルの中で女子高生とすれ違いキモがられていたその男が立ち寄った先は、ブルセ
ラショップ。…ということは、すれ違った女子高生達は下着を売りに来た女の子達という
ことのような気もするのですが…。
店の中でカーテンの向こうにいる店主に出物を尋ねる男は、胸ぐらを掴まれ引っ張り込
まれる。店主だと思った男は雑賀。そして怪しい男は大久保議員の変装した姿なのだった。
雑賀は大久保を頭突きで気絶させるのだった。
大久保議員の立ち回り先をどうやって雑賀が突き止めたのでしょうか? 彼の趣味を伺
わせるようなシーンはこれまで全く出て来なかった訳ですが…。ちょっと謎な展開です。
■関わるなって言ってもな、もう手遅れなんだよ
大久保が気が付くと、そこは木造船の中。
両手両足に手錠をかけられパンツ一枚で転がされた大久保議員。
雑賀「気が付いたか。現職議員の破廉恥趣味。こういう写真はマスコミの大好物だ。苦労
するぜ」
女物のパンツを頭に被せ、婿養子の立場の大久保議員を脅す雑賀は、中野議員が殺され
た時に現場の近くにいたことを追求されると、水天宮の依頼で中野の居場所を教えたとう
っかり漏らしてしまう。
水天宮、そして秘密倶楽部のことを教えるようにいう雑賀は、カメラで電球や床を爆破
して脅迫。喋ったら殺されるという大久保だが、目の前の恐怖には勝てずに秘密倶楽部に
ついて話し出す。
大久保「ある日。パーティーの会場で突然声をかけられたんだ。水天宮と名乗る男は、私
の趣味を知ってて、私を満足させる倶楽部があると言って来た。最初の数回は無料、
気に入ればその後は年会費を払い、金額にあったサービスが受けられると。正直驚
いた。そこには私などでは声もかけられない、この国の中枢にいる人間達が集まっ
ていた。あの倶楽部は、この国の権力者が秘密を共有することで結束を固める社交
場だったんだ。行って判った。あの倶楽部に出入り出来ない者は、政界で出世する
ことなど到底無理だと。責任が大きければ大きい程ストレスも大きい。誰にも潜在
的な欲望はある。あの倶楽部はその衝動を解消するための必要悪なんだ」
(略)
大久保「知らない。私はVIPじゃない。儀式はVIPじゃないと招待されないんだ。噂
じゃ、女神の祝福を受けるとどんな欲望も叶えられ、究極の快楽が得られるって」
雑賀「女神の祝福…」
小者ですが出番の多かった大久保議員。ここまで秘密を喋ったからには、しばらくした
ら死体で発見されてしまいそう。
女神様の儀式はVIP会員で無いと招待されないそうですが、そうであれば会場に入る
までに再チェックがありそうなもの。雑賀は大久保議員のバッジで入ったのだから、ノー
チェックであの会場に入れたのかな。
床を爆破したため船内に浸水が始まる。知りたい情報を得た雑賀は、鍵を大久保の目の
前の水中に落とすと、その場を立ち去る。
雑賀「撮りてぇ。撮って撮って撮りまくりてぇ。どうせやばい道なら、行く所まで行って
やるぜ」
夜の町中。ビルの給水塔の上に立った雑賀。最早関わるなと言われても引き返せる状態
では無く、雑賀はとことんまでこの件に関わることを決意します。
ところで夜空に出ている月、赤いのが気になります。
それと雑賀は月をファインダーに入れてシャッターを切っているのですが、月…無事だ
ったんでしょうか。
■あ、俺、プチデビューのカメラマンなんだけど。知ってるよね
翌日。聖イグナチヲ女学院の制服を着た女子高生二人に声をかけた雑賀。
月刊★プチデビューのカメラマンの名刺を出し、来月号に写真を載せるということで写
真を撮らせて貰うことに成功。
茶色髪の娘と黒髪ショートの娘。良い所らしい娘さんでいて、それでいて遊びたい盛り、
といった微妙な雰囲気の娘さんという感じが良いです。
雑賀「(悪いな。フィルム入って無いんだ。やばいことになるからな)」
ふと思ったんですが、デジカメで撮影したらどうなるんでしょう?
写殺カメラ、フィルムが切れると使えないということは、装弾数の面ではデジカメの方
が有利そうですが…。バッテリー切れの危険があるか。
フィルムが入っていないにも関わらず、真面目に仕事をしている雑賀。
戦場カメラマン出身とはいえ、この手の仕事もやっていたことがあるんでしょうね。
雑賀「君達、イグ女でしょ。もしかしたら、天王洲神楽って娘知ってるかな」
写真を撮った目的はもちろん、神楽の情報を取るため。
神楽が学校に来ておらず、先生が家に教えに行っていると知った雑賀は、若葉先生を更
衣室で縛り上げ、髪を七三分けにして眼鏡をかけスーツ姿で教師姿となり天王洲家のリム
ジンに乗り込むことに成功。変装しても顎髭はそのままなのね(笑)。
■フン。あんたの頼みじゃ、出張らない訳には行かないわね
リムジンの中に盗聴器が無いことを確認してから、電話をかけた雑賀。
この手の車では、運転手との間に仕切りが出て来ることを知ってたんですね。
ひばり「どうぞ。署長。この間の六本木の地下火災。復旧の目処は?」
署長「あ…。消防庁検査官の話だと約一ヶ月かな」
ひばり「発表は?」
署長「明日のお昼ですかねぇ」
ひばり「東関東インターネットを全株売って。それで、東上電気の株を買って頂戴。確か、
あそこが基盤を一手に引き受けているはず。あ? こっちの話よ」
雑賀が電話をかけた相手は、新都心署特務課長銀座ひばり警部。
署長がお茶を持って来るって…署長よりも偉いのか(笑)。
特務課には株価が表示されたディスプレイがあり、署長から六本木の地下火災の復旧の
目処について聞き出したひばりは、その情報を元に株の売買を指示。
それって株のインサイダー取引と言いませんか……?
雑賀「借りを返しておくぜ。一連の殺人事件、六本木地下の火災、お台場の発砲事件。俺
の言う通りにすれば、犯人をまとめて検挙出来る」
ひばり「フン。あんたの頼みじゃ、出張らない訳には行かないわね」
署長「ええ? 出動しちゃうの!?」
雑賀はひばりに自分を狙って来るであろう、水天宮の部下を一網打尽にするつもりで、
情報をひばりに流すのでした。
■この部屋。ちょっと借りるよ
ボブ「ユーは雑賀のストーカーガール」
ひばり「人聞き悪いこと言わないの。不法滞在者」
雑賀の住処のビルを観察出来るホテルの一室に陣取っていた辻堂達。
ひばりは見張りに見つからないようマンホールから部下の機動隊員と共に雑賀の住むビ
ルに入り、ボブのマッサージ店に機動隊員を待機させる。
雑賀の部屋に灯りがつき、真壁は人数を集める。
しかし、辻堂は雑賀の匂いがしなかったことに不信を感じていた。
■雑賀辰巳。カメラマン。自由を知る人
リムジンで天王洲ビルに到着した雑賀は侍女の案内で座敷牢に。
途中、水天宮とすれ違うが水天宮は雑賀に気付かない。辻堂がいれば確実に気付いたの
だろうけど。
侍女「お嬢様。先生がお見えになりました」
神楽「もう若葉先生とは会いたくありません」
そりゃあ、あんな場面を見せられては話をする気にはなれないでしょうね。
ところで座敷牢の中にいるのに制服に着替えている神楽たんって律儀。
侍女「本日は若葉先生では無く、雑賀先生がお見えになっております」
神楽「え。雑賀先生?」
驚く神楽たん。
侍女が出て行った後で雑賀は迎えに来たと言います。
雑賀「迎えに来た」
神楽「貴方は」
雑賀「俺の名は」
神楽「雑賀辰巳。カメラマン。自由を知る人」
雑賀「知ってたのか」
神楽「私に何を教えてくれるのですか」
雑賀「自由のあり方を。来るか」
神楽「はい」
この時の神楽たんの笑顔が良いです。
■ホントみたいね。あんたらが犯人だって
雑賀の部屋を蹴り開けるサブマシンガンを持ったヤクザ。
両手に黄金銃を持ったひばりは銃を連射。
正当防衛、だからねと言います。
続いて階段を上って来たヤクザは機動隊に銃を向けられ投降。
非常階段から上って来た連中はひばりが倒します。
ひばり「フフ…。正当防衛正当防衛。フフ…」
嬉しそうで溜まらないというひばりたんがナイスです。
新治「どういうことだ。サツが待ち伏せしてるってのは」
辻堂「一杯喰わされたか」
流石に雑賀と警察の関係までは情報を収集はしていなかったようで。
それにしても匂いに敏感な辻堂のこと、人が沢山待ち伏せしている様子に気付かなかっ
たのでしょうか?
それに、下水道通ってきたのなら、その匂いもついている筈なのですが……。
■良い風だ
壁を爆破して脱出した雑賀と神楽は庭園の池を歩いて屋上の端へ。
どうやってここから脱出するのかという神楽。
雑賀は神楽の制服のリボンを外して、屋敷を外の風から守るエアカーテンの風の流れを
確かめます。
制服姿だったのはひょっとして、このシーンをやりたいためだけだったりして。
雑賀が持っていたトランクの中にはカメラだけで無くパラグライダーまで詰まっていて、
雑賀は神楽を連れて空中へと舞い上がります。
特殊能力があるとはいえ、最早カメラマンの仕事では無いような。
目の前で神楽を連れ去られる形となってしまった水天宮は、白金に雑賀の処分と神楽奪
回を依頼する。
■今宵。二人だけのためにお見せしよう。私の至高の舞を
ビル屋上のプールにいた白金。スイムキャップを伸ばし全身を覆い、飛び込み台からジ
ャンプ。足を引っかけその反動で夜の町へ。
地上では信号機に延ばした両手を引っかけてパチンコのようにして雑賀達が着地したビ
ルの屋上へ跳躍する。
白金「女神様。どちらに行かれるのですか」
神楽「私は、あなたなんて知りません」
雑賀「貴様は…」
白金「私もその女神様の祝福を受けた一人」
ゴムボール状となった白金が屋上に落下。
雑賀はカメラで攻撃するが白金はあっさりと回避。
しかし、その隙に雑賀と神楽は姿を消していた。
神楽「雑賀さん。今のは」
雑賀「説明は後だ。俺が奴を引きつけるその間に逃げろ」
神楽「でも」
雑賀「あの看板だ」
神楽「え」
雑賀「海から見えたあの看板のところで待っていろ。必ず、迎えに行く。早く行け」
神楽を先に逃がし、衣料品店と思われる場所で白金と対峙する雑賀。
ゴムのように伸びる白金の身体を活かした攻撃に苦戦する雑賀は鉄棒を武器に立ち向か
い、彼に鉄棒を突き刺すことに成功するものの、白金の身体にはそれは通用しなかった。
雑賀「お前、一体何だ!」
白金「人を超越した存在」
雑賀「あ…」
白金「自らの心に潜む力を手に入れ、至福の快楽に祝福された存在。この喜びと興奮を前
に理由など無意味だ。君だってそうなのだろう?」
雑賀「俺は、こんな力、望んでねぇ!」
雑賀は商品を投げて白金の目の前で爆破。カーテンが燃え上がる。
白金は雑賀の背後に回り首を締め上げていた。
ガラスに叩き付けられた雑賀。
白金「いいや。望んでいるさ。写殺という能力で最高の写真を撮ることを。私という最高
の被写体を取れずに死ぬことは残念だが。ユーフォリアも頭を飛ばされれば死ぬ。
君も首をねじ切ってあげよう」
しかし、その言葉は白金の致命傷。
白金が背後から襲ったのは、カメラで撮影されないためでしょうが、雑賀は自分の身体
に突き刺さったガラスの破片を抜き取り、それに白金の身体を映して撮影、白金の首を爆
発させてしまいます。
雑賀「叶えたぜ…」
本作の敵役で良い味を出していた白金。
初回の対決であっさりと倒されてしまうとは吃驚でした。
公式サイトをみるとダイヤモンド夫人以外に「?」と表示されたユーフォリアが6人分
欄が空いているのですが、それだけユーフォリアが雑賀達の前に立ちふさがって来るので
しょうか? 全何話なのかは調べていないのですが。
■良い腕だ
白金が倒された報告を受けた水天宮。
辻堂はフィルムを現像した写真を差し出す。その写真は降臨する女神様。
それを見て、「良い腕だ」と水天宮は言うのだった。
海沿いの看板の下。
そこで待っていた神楽の前に傷ついた雑賀が現れる。
雑賀「済まない。待たせたな。う…」
神楽「雑賀さん」
雑賀「心配ねぇ」
雑賀の胸に寄り添う神楽。
こうして、二人の逃避行の始まり、始まり。
■次回予告
第五話 ダイヤモンド夫人
雑賀「夜の盛り場は、放たれた刺客が迫る戦場と化す。次回、スピードグラファー「ダイ
ヤモンド夫人」予言。焦点は輝きと激突する」
では、また。
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