星野です。

<kuno@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp> wrote in message
news:ce1d7n$20g@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp...
> 久野です。
>   原書のハードカバー版の翻訳権はどっか取ってしまったところがあっ
> て、そうなるといくら木村先生が訳したいなあと思っても取ることがで
> きない。先に取ったところはなぜか(訳が完成しないのか何かで)出さな
> い。という状態で膠着してたのですが、

なかなか翻訳されないという問題は、方々にあるのでは
ないでしょうか?私の経験でも、

1.ある伝記が、翻訳権をもっている(らしい)某社からなかなか
出版されない。この翻訳は見るからに大変な作業で、一人の
専門家ではカバーできないと思われ、おそるおそる「私がお役
に立てれば」というメールを送ったら、「もうすぐ出版されます。
お待ち下さい」という返事がきたが、それっきり出ない。
どうやら馬の骨扱いされた?
2.これもある伝記で、一度翻訳することを考えて(そのときは
権利はフリーだった)、共訳者を捜したが、結局あきらめ、あと
で偶然の機会に、あるローカル書店(出版社とはとても言えない)
が翻訳権を持っていたので驚いた。
3.あるノーベル賞受賞者の一般・専門(中間)書を、ある先生が
翻訳中というウワサ、しかし協力を依頼された人たちが(その
先生を嫌ってか)そっぽを向いているので、なかなか日本語では
読めない。しかしその後、類似の本(沢山書いている?)が出た
ので、まあ実害はあまりなかったのか。

くだらない個人的事情で良書が翻訳されないのは、日本社会に
とってゆゆしき問題とも言えます。原語で読めばすむことですが。

星野@つくば