Re: このへんでやたら使われる「国 益」を明らかにしてみよう Re: 日 本外交の成果
"Shinji KONO" <kono@ie.u-ryukyu.ac.jp> wrote in message
news:3989786news.pl@insigna.ie.u-ryukyu.ac.jp...
> 河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
>
> In article <2hfrm3Fcmd1tU1@uni-berlin.de>, kaz hagiwara
<kazhagiwaranospam@yahoo.co.jp> writes
> > その「国益」というのは、相手国の持ってるカードを無効にすることで、相対的
> > に自国の立場を強めるということじゃないでしょうか。つまり外交上の「国
益」。
このお方は「国益」を一般的な意味で捉え且つ考えようとされているようです。それ
も帰納化の段階では確かに重要でしょうね。しかし、実際には最初から一般的な「国
益」というようなものはないわけであって、必ずどこの国とどこの国との外交上の国
益かが明らかにされなければならないわけです。 そう考えると国益の内容が示され
なければならないし、示せないのならば「国益」などは語るに落ちたも同然なわけで
す。
おそらく、こういう立場で「国益」を語る人は、<外交担当者の交渉上の都合>を念
頭に入れて「国益」を語っていそうな気がするのです。しかし、そのようなものは共
通言語としての「国益」では決してありえない。語る人が好きに立ててよい「定義」
などというものもそんなものは立てずに済ますことも出来ると言う意味では、「定義
の」機能矛盾であります。何のためにそれを要求するのかを思えばこのことは明ら
か。
わたくしは、「国益」とは民主国家においては国民の利益が国益でなければならない
と思っております。最も顕著なものとしては国民の基本的人権であると言っても良い
でしょう。それは時には個々人の個性的な利益である場合もあるでしょうし、個性の
没した集合的な利益の場合もあるでしょう。これが「国益」の内容であります。この
内容を踏まえて外交担当者は「都合」よく交渉を進めることになるわけです。この場
合、「都合」が良いか良くないか自体は「国益」などには当たりません。
> そういうことを全部の国がすると、全部の国が手詰り。
これは外交担当者の都合に向けられた疑問でしょうね。
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