たといサマーワの人々から歓迎されていても、或いはまたイラク統治評議会
から認められているとしても自衛隊のイラク駐留は不法である。何故ならば
サマーワの人々にもイラク統治評議会にも主権がなく、国事を決定する権限
がないから。
また、イラクの現状は国連主導のもとにあるとはいえないから、駐留の根拠
を国連決議に求めることもできない。

自衛隊派遣の根拠は残すところ米英の暫定占領当局(CPA)の許可権下に
置かれているものと思われるが、このCPAさえイラクに存在すること自体
が不法。何故ならば、第一に、イラク国民が米英に降伏したことを証明する
文書などがないこと、第二に、戦争そのものが不法であった以上ただちに撤
退すべきであること、など。従って、CPAにも各国軍隊のイラクへの駐留
を許可する権限などハナからない。