#   fj.soc.politicsからはずれてしまったので、
# Followup-To: fj.soc.historyとしました。

>>>>> In <bo9g0b$cf4$1@nn-tk105.ocn.ad.jp> 
>>>>>    Yoshitaka Ikeda <ikeda@4bn.ne.jp> wrote:
Ikeda> #シェアが高いのが信頼とイコールなのかなぁ。

  イコールではありません。
  数値データはあげられませんが、山川の高校生用の教科書については、10年
以上前から、進学校でも採用されていたようですし、現在でも、受験関係のサ
イトで、山川の参考書はそれなりに良い評価をされているようです。一番の評
価ではないようですが。
  シェアが高く、かつ、長年の実績があれば、執筆陣も層が厚いことが推測で
きると思います。

> >  扶桑社はマイナーだし、専門家によって具体的に多数の誤りが指摘されてい
> >るので、無視して問題ないと思います。

Ikeda> 検定意見が多数ついて修正したとは聞きますが、他にも指摘されてる
Ikeda> のでしょうか?私はそれについては知りません。

  私が知っているのは、以下です。
  (a) まちがいだらけの『新しい歴史教科書』
    ―中学校の教育レベルを落としてはならない―
    歴史学研究会編
    2001年7月9日/2001年10月29日最終更新
    <URL:http://wwwsoc.nii.ac.jp/rekiken/archives/kyokasho3.html>

  また、検索してみつけたのですが、
http://www.h2.dion.ne.jp/~kyokasho/abunai-fusou/kaisetu.htm
によると、以下とのことですので、上記の(a)にあげられた誤りの一部は、す
でに修正済みと思われます。

    「ご承知のように、「つくる会」教科書は、2000年の検定申請段階で、
    抜群の数の訂正意見(137カ所)がつけられ、ある程度修正されて20
    01年3月に検定を通過した。その後、さらに採択のための「見本本」と
    して同年5月に配布される段階で、重要カ所で計46もの再訂正がなされ、
    これが市販された。 ところが、その後2002年4月になって学校現場
    に配布される「供給本」の段階で、計158カ所もの再々訂正がなされて
    いることが新たに判明した(7/31朝日・愛媛新聞参照)。」

  これでは、製品開発の過程で不具合修正数が収束していない製品を出荷して
しまったようなものではないのだろうかと、私は疑ってしまいます。
  歴史観以前に、執筆陣の層が薄いのではないかと疑っています。

Ikeda> なぜ、扶桑社の本を というかというと、一般の教科書は手に入らな
Ikeda> いが、扶桑社の本は一般販売されたからです。だから近年読んだ歴史
Ikeda> 教科書って、これだけ。

  上記にある「供給本」までに修正された版を参照したほうが良いのではない
でしょうか。

#   高校生用の教科書は4月に大きな書店に行けば、一般の人でも購入できる
# のでしょうか?  (扶桑社のは中学生用)

  また、教科書を集めた図書館が東京都内にあったはずなので、今もなくなっ
ていなければ、国会図書館に行かなくても、教科書を参照することは可能と思
われます。

Ikeda> ただ、全ての教科書が同じことを書いていない以上、一つの教科書の
Ikeda> 記述を持ってそれだけで主張するのはどうかなぁという気がします。
  
  前にも書きましたが、歴史観はともかく、史実に関しては、嘘は無いだろう
と思っています。韓国併合までの過程の概要が誤っているのが放置されている
とはちょっと信じがたい。
  よって、この件については、一つのメジャーな教科書の記述だけで十分だと
考えます。(他の件については十分でない場合があるのは当然です。)

  また、私は教科書にこだわっているのではなく、たまたま「半月城通信」に
引用されていたから、紹介しただけです。
  それなりの知名度の出版社から出ている10巻以上の日本史の通史を何種類か
参照すれば、山川の教科書に記述された内容に対応する記述はみつかると思い
ます。(私は調べていませんが、もうすこし暇になったら、調べてみるつもり
です。)
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兼松真哉