飯塚(東京都)です。


 Lastexil#17の感想&突っ込みです。
 改行します。






















 ここに来て、役者が勢ぞろい。
 クライマックスに向かって走るだけな雰囲気になってきました。
 あとはディシスとの絡みで世界の構図を片付ければメデタク完結です。

 簡潔なのですが、惜しい。実に惜しい。

 なんでもっとクラウスの葛藤をわかりやすく描かないのか。
 父の(実はアレックスの)ヴァンシップに乗るということから、逃げてたの?
 クラウスは。いったいいつの間に。

 そういうことならもっとうまく説明して欲しかったです。
 確かにバラされてから、ヴァンシップを修理してるのはもっぱらラヴィだけ
だったような気がしますが。
 でも以下のような描写を入れれば、もっと良かったのに。

*アレックスに真実を聞いてから、格納庫に来るクラウス。

 格納庫の自分たちのヴァンシップを見上げているが、湧き上がった怒りに
スパナを掴んで壊そうとする。
「ちょっ!? クラウス! 何する気!?」
 したに潜ってたラヴィが起き上がって慌てて止める。
「これは! このヴァンシップはっ!!」
「待って! クラウスっ!!」
 ラヴィの顔を見るクラウス。急速に脱力する。
「ラヴィ……」
「どうしたのよ、いったい?」
「……僕はもう、このヴァンシップには乗らない」
「! どうして? 父さんたちのヴァンシップでグランドストリームを超えるんで
しょ?」
「……とにかく、乗らない……」
 振り切って走り去るクラウス。
「ちょっと! クラウス!」
 途方に暮れるラヴィ。
「なんなのよ、もう」

 で、この後、クラウスの告白があって、今に至って、アレックスのヴァンシップに
は乗らずに戦闘用ヴァンシップで戦うんだ、というタチアナへの言葉があって、
結論が出ると。

 こういう感じにしないと、クラウスが何を悩んでたのか、何をしようとしていたの
か
がよくわかりません。
「この空で何が起きているのか、知りたい」というだけでは、シルヴァーナに乗る
必要性はあっても、戦闘用ヴァンシップに乗る必要性はないですしね。
 父のヴァンシップじゃなかったことがショックだった描写はほとんどなくて、(ア
レ
ックスが黙っていたことには怒っていた)突然、逃げずに乗るという結論が出ても
こっちはとまどうばかりです。

 ま、とは言っても、最後にライバル含めて勢ぞろいという展開は熱いので、応援
したいのですが、描写が惜し過ぎです。ああ、もう。はがゆい。

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 東京都 飯塚顕充