長崎市幼稚園児殺害事件犯人の出身中学校の校長が「人の命は地球よりも尊
い」などと全校生徒に訓辞したそうである。こんなことをしゃべったって一
体何になるというのか。
わが国の教育を統括する内閣総理大臣小泉純一郎は、あの米英によるイラク
攻撃開始につき、スペインに続き積極的かつ断固たる支持を表明した。イラ
ク攻撃とは何ぞや。それは無辜の人々の大量殺害に他ならない。わが国の政
府は、人の命など鴻毛より軽し、いな、もっと的確に言えば、人の命などゴ
ミ同然ぐらいにしか考えていないのである。

米国ブッシュによる無差別殺戮は、アフガン戦争でもそうだった。そのアフ
ガンではいつ果てるともなく戦闘が続けられ、日本の自衛艦は米国の艦船な
どに給油というかたちで国民の血税を注ぎ込んでいる。自衛艦の乗組員が夜
中に酒を飲みたくなるのも当たり前じゃないか。

自衛官をゴラン高原や東チモールに派遣してからもう何年になるのか。
一旦イラクに自衛官を派遣すればそのうような状態は恐らく十年以上は続く
だろう。そして尊い自衛官の命が、米国の利益のために、無惨にも消耗され
てしまうのだ。小泉純一郎のような総理大臣下の政府ならば、そんなことご
く当たり前のようにしか考えていないであろう。

全国の校長先生よ、「人の命は地球より尊い」などとは言わずに「人の命は
無価値になってきた。政府・文部省自体がそう考えている。とくと用心なさ
れ」と戒めた方がよいのではないのか。