NGMPng with Optimistic Scheduling (v5)
新城@筑波大学情報です。こんにちは。
そういえば、CFSng の実験で得られた知恵がありました。
それを採り入れたものを、v5 とします。
In article <bh74rv$1hr3@utogw.gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp>
kuno@gssm.otsuka.tsukuba.ac.jp writes:
> その取り下げから別の人による提出までの間に投票開始しようと
> していた場合、投票を繰り延べるの?
こういう時には、投票を管理する人が自分で「議案」を提出してし
まって、いっしょに投票に掛けてしまうのが分かりやすい思います。
議論の流れによっては、繰り延べてもいいし、その「議案」なしに
先に投票を始めてしまってもいいでしょう。投票が始まっても、
CFD 期間内なら、別の投票は始められるので、同期をとらなくても
いいのですが、対立している「議案」の投票は、1度に終らせた方
が誰にとってもわかりやすいでしょう。
ただ、投票3週間として、終了直前に新しい投票が始まってもパッ
としないという話もあります。CFSng の時には、CFS の中間結果を
公開してから3週間1位を保てば即成立ということにしました。投
票も、3週間と区切りを入れる必要もなく、1週間くらいで中間結
果を公開してしまって、それが1位の状態が2週間くらい続けば即
成立にするといいかと思います。(公開した後も、CFD 期間内はずっ
と投票は受付けることにします。)
この辺りは、CFV/CFSの「成立」の条件ということにしてしまえば、
「仮成立」という怪しい状態は消せますね。これに気が付きました。
これを反映したものを v5 とします。
で、消してみたのですが、そんなに分かりやすさが改善したかとい
うと、あんまり改善した感じはいません。この部分は、v4 の方が
いいかもしれません。
> > 提出することもできます。現在のNGMPの選択投票は、新しいNGMPで
> > は、複数の「議案」の間での、同期をとった投票ということでしょう。
> で、どうやって同期を取るということでしょう?
そういう時は、管理人が出てきて、「この CFD では、これこれで
同期をとって、投票で決着をつけたいと思います、準備よろしく」
と宣言します。それに従わない人が出てきても、プロトコルとして
は、OKではあります。
> プレッシャーがあまり増えると管理人の成り手がいなくなるので、そ
> れを心配していますが。まあ大したことはないのかも知れません。
そういう話は、時々見ますが、今まで管理人のなり手が居なくなっ
たことを見たことがありません。
> > 現在は、別CFDは、「必ず」並行です。新しい案は、並行も逐次も管
> > 理人が選べます。
> そこがまだ分かってないのですが、別CFDでも逐次にできるという意
> 味、それとも同一CFD内でも並行にできるという意味、それとも両方?
新しい案では、別CFDでも逐次にもできます。fj.comp.X と
fj.rec.Y を逐次にしてもいいです。
> それはつまり、提案者は議案を提出するだけで、CFDのくくりは管理
> 人が決めるということですね? それはそれでいいかも。
はい。CFDと議案の関係と、CFDとCFDの関係(CFDの順序)の話を、分
けてみました。
----------------------------------------------------------------------
次世代NGMP案(v5)
最終更新: v5 2003/08/11 新城 靖
*0. NGMP について
<後で>
*1. 「議案」
*1.1 議案の状態遷移
可決
+----------------> [[成立]]
|
提出 |
[初期] ----> [審議中]
|
|
+---------------> [[不成立]]
応答なし、取下、
否決、満了
イベント
提出: 形式に乗っ取った記事の投稿
可決: CFA/CFV/CFSで承認
否決: (CFR)/CFV/CFSで不承認
取下: 提案者が取下げ
満了: CFD期間満了
*1.2 CFDの状態遷移
議案提出 認定 時間切れ
[初期] ---------> [開始待ち] ---> [議論中] ---------> [[議論終了]]
早期満了
イベント
議案提出: 最初の「議案」が提出された
認定: 管理人による認定
時間切れ: 最初の議案が提出されてから2ヶ月経過した
早期満了: 審議中の「議案」がなくなった場合などに管理人が短縮
*1.3 「議案」
ニュースグループの一覧表に変更を加える提案を、「議案」という。「議案」
の提出は、形式を満たした記事が指定されたニュースグループに投稿され、管
理人が確認することで公式なものとなる。管理人は、提出された「議案」が属
する「CFD(後述)」を決定する。
「議案」を提出した人を提案者と呼ぶ。
「議案」は、提案者と内容によって識別される。同一内容の「議案」を複数の
人が前後して提出しても、それぞれ有効な2つの「議案」と見なす。審議中の
議案は、提案者の交替、および、内容の変更を行うことはできない。
「議案」には、次のような種類がある。
(1) 新しいニュースグループの作成
(2) 既存のニュースグループの削除
(3) 既存のニュースグループの、憲章案、状態
(moderated/unmoderated)の変更
提案者は、「議案」を取り下げることができる。
審議された「議案」は、最終的には、成立するか、不成立になるかのどちらか
になる。「議案」が成立した場合、それに基づきニュースグループの一覧表が
書き換えられる。
[解説: このレベルで改名はない。改名は、依存した2つの「議案」を表すマ
クロとして扱う。]
[解説: 提出時に相互排除の機能がないので、ほとんど同時に複数の人がまっ
たく同じ「議案」を提出することはある。それは対立した議案になるが、成立
しても同じなのでそのままにしてもよい。どちらかが取り下げた方がわかりや
すい。]
[解説: 提案者を変更する時には、新しい提案者が新たな「議案」を提出し、
古い提案者が、既存の議案を取下げる。]
[解説: 内容を変更する時には、新しい内容の「議案」を提出し、古い内容の
「議案」を取下げる。(古い内容の「議案」を、残してもよい。この場合は、
古い内容の「議案」と新しい内容の「議案」は、互いに対立する議案になる。)]
**1.4「議案」と「議案」の関係
ある「議案」と別の「議案」は、次のいずれかの関係を持つ。
(1) 独立(無関係)
(2) 依存
(3) 対立
提案者は、新たな「議案」を提出する時に、既に審議中の「議案」、または、
CFD と、これから提出する「議案」の関係をヒントとして提出する。最終的に
「議案」と「議案」の関係、および、「議案」とCFDの関係は、管理人が決定
する。
**1.5 「議案」とCFD
類似の「議案」を一括して審議することを、CFD (Call for Discussion) と呼
ぶ。CFDのための期間を CFD 期間と呼ぶ。
1つの CFDには、複数の「議案」が属することがある。
管理人は、「議案」が提出された時に、所属するCFDを決定する。その時、適
当なCFDがなければ、新たにCFDを作成する。
CFD 期間は、標準で2ヶ月とする。管理人は、CFD 期間を延長したり、短縮す
ることができる。
管理人は、CFDの審議の順序を決定する。管理人は、独立したCFDを並行に審議
するように努める。管理人は、CFDの類似性の判定を行い、類似のCFDの議論を
開始を、前回のCFD開始から3ヶ月以上開けることができる。管理人は、複雑
に入り組んだCFDを簡潔にするために、CFDの審議を逐次化することができる。
[解説: CFDを識別するために、管理人がシンボリックな名前をつけるとわかり
やすい。最初に提出された「議案」を使ってもよい。]
**1.6「議案」の成立と不成立
提案され、審議中になった議案は最終的には成立するか不成立になる。
審議中の「議案」は、次のいずれかの時に成立する。
(1) CFA/CFV/CFSにより承認された時
(2) (CFD期間満了時に管理人がCFAを選択した時)
審議中の「議案」は、次のいずれかの場合に不成立となる。
(1) 提案者が取り下げた時
(2) (CFR)/CVF/CFSにより承認されなかった時
(3) CFD期間が満了した時
(4) 提案者からの応答が2週間無かった時
[解説: CFR はなくてもよい。]
[解説: 満了時のCFA選択はなくてもよい。]
**1.7 CFA/(CFR)よる承認の条件
CFAは、ある「議案」が沈黙により承認されたことを確認することである。
次のような条件が成立した場合、CFA により承認されたと見なす。
(1) 2週間の間、異議が提出されなかった。
[解説: CFR がいるならここに定義を加える。]
**1.8 CFV/CFSによる承認の条件
CFV/CFS は、ある「議案」が投票、または、署名により承認されたことを確認
することである。
CFV/CFV では、CFD期間満了前に中間結果を発表することができる。
CFD期間満了時の結果を、最終結果と呼ぶ。管理人は、必要に応じ
て中間結果を公表させることができる。CFV/CFSで、投票、または、
署名を管理している人は、管理人が中間結果の公表を求めた場合、
それに応じなければならない。
次の条件が「全て」が満たされた時、承認されたとする。
(1) 公表された結果(中間、または、最終)において支持の数(yesの数)
が不支持の数(noの数)を上回っている。
(2) その時点で、対立する全ての「議案」の中で、支持の数(yesの数)
の数が最も多い。
(3) 過去2週間の間、(1)および(2) の状態が続いたか、また
は、最終結果において、支持の数が多かった
次の条件の「何れか」が満たされた時、承認されなかったとする。
(1) (中間)結果が公表され、不支持の数(noの数)が支持の数
(yesの数)を上回り、かつ、その状態が2週間継続した。
(2) 最終結果で、不支持の数(noの数)が支持の数(yesの数)を
上回った。
(3) 依存している「議案」が、不成立になった。
(4) 対立している「議案」が、成立した。
[解説: CFV/CFV は、中間結果も公表できる。ショートカットとし
て、2週間の間、ある「議案」の yes の数がずっと1位であり続
ければ、成立する。]
[解説: ある CFS/CFV の中間結果が公表されても、CFD 期間内なら
2週間以内にその数よりもたくさんの投票/署名を集めれば逆転で
きる。この性質から、CFS は重み付き CFA と思ってもよい。]
[解説: 対立した「議案」に関して CFV/CFS が行われる時には、同
期をとり、投票結果が同時に現れるようにした方が分かりやすい。
形式としては、選択的投票(1通の投票用紙で複数の中から選択す
る)が望ましい。]
[解説:CFV/CFS で同期を取らなかった場合、(中間)結果はバラバ
ラのタイミングで公開される。管理人は、この条件を確認するため
に、あるCFV/CFSの結果が公表された場合、2週間後に、他の「議
案」についても結果を公表させる。]
[解説: CVS/CFV の結果を公表しないという攻撃に対して、脆弱性
がある。]
[解説: CFV/CFS の提出時期に関する規制をかける必要がある。た
とえば、CFD 開始直後、議論がないままの CVV/CFS を避けるなど。]
**1.9 改名
改名とは、2つの互いに依存した「議案」により行われる。たとえば、従来の
rename fj.X -> fj.Y の改名は、次の2つの互いに依存した「議案」として扱う。
「議案」#1 fj.X の削除
「議案」#2 fj.Y の作成
\\ 新城 靖 (しんじょう やすし) \\
\\ 筑波大学 電子・情報 \\
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735