ご回答大変有難うございます。
>> ΦはC^1級の全単射でΦ:O→O' (但し,O,O'はR^dの開集合)とする。
>> (a)についてはExercise8を使うには,Φが線形変換である事を言えばいいのですよね。
>> C^1級全単射からどうやってΦが線形である事が言えるのでしょうか?
> Φ が線形である筈がないでしょう. Hint は
> 「 Exercise 8 での論法を踏襲せよ」と言っているので,
> Exercise 8 に帰着して片が付くというわけではありません.
> お考え直し下さい.
すいません。C^1級と全単射という条件だけからどうやってΦ(E)もLebesgue可測を引き出せるのでしょうか?
>> (b)については
>> 『Eが有界開集合ならばE=∪_{j=1}^∞ Q_j
>> (但し,diamQ_j<εなQ_jは立方体で内核は互いに素,)と書ける。
>> この時,z_kをQ_kの中心とするとx∈Q_kなら
>> Φ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(ε)』
>> このo(ε)の定義が見当たりませんで。。
> o(ε) でしょう. o は Landau の記号です.
ありがとうございます。つまり,lim_{x→∞}|ε/x^α|≦∃K∈Rの時,o(ε)=αなのですね。
>> どうしてΦ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(E)と書けるのでしょうか?
> (多変数での) Taylor の公式ですね. |x - z_k| < ε に注意します.
多変数のTaylor展開とは
Φ(x_1+h_1,x_2+h_2,…,x_d+h_d)=Φ(x_1,x_2,…,x_d)+DΦ(x_1,x_2,…,x_d)+1/2!
D^2Φ(x_1,x_2,…,x_d)+…+1/(n-1)!D^{n-1}Φ(x_1,x_2,…,x_d)+o(ε) (但し,D:=∂Φ/
∂x_1+∂Φ/∂x_2+…+∂Φ/∂x_d)ですね。|x - z_k|<εから
(x_1,x_2,…,x_d):=x, (h_1,h_2,…,h_d):=z_kと見立てると
Φ(x-z_k)=Φ(x)+DΦ(x)+1/2!D^2Φ(x)+…+1/(n-1)!D^{n-1}Φ(x)+o(ε)となるのですね。
Φ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(ε)は一階微分したTaylor展開だと思いますがその場合,
Φ(x-z_k)=Φ(x)+DΦ(x)+o(ε)でΦ(x-z_k)=Φ(x)+(∂Φ/∂x_1+∂Φ/∂x_2+…+∂Φ/∂x_d)Φ(x)
+o(ε)となりますね。
それからΦ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(ε)に辿り着くにはどのように変形すればいいのでしょうか?
>> 『従って,Φ(Q_k)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(Q_k-z_k)+o(ε)で結果として
>> (1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂Φ(Q_k)-Φ(z_k)⊂(1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k),
>> 但し,ε→0の時, η(ε)→0.』
>> Φ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(E)から
>> Φ(Q_k)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(Q_k-z_k)+o(ε)とどう
>> してなるのでしょうか?
> これは, 集合の像が, どういう集合に含まれているか, を
> 象徴的に書いたものです.
つまり,Φ(Q_k)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(Q_k-z_k)+o(ε)は
"∀x∈{x∈Q_k;|x-z_k|<ε}に対して,Φ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(ε)"という事を意味しているので
すね。
> Q_k の点の像は, z_k の像に
> z_k を始点とし, Q_k の点を終点とするベクトルの
> Φ'(z_k) での像を加えたものと, ε より小さな誤差で
> 一致する, というわけです. 誤差をきちんと書けば,
> (1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂Φ(Q_k)-Φ(z_k)⊂(1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k),
> となるという主張です.
∀x∈{x∈Q_k;|x-z_k|<ε}に対してΦ(x)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(x-z_k)+o(ε)ならQ_kは有界なので適当なε
で
Φ(Q_k)=Φ(z_k)+Φ'(z_k)(Q_k-z_k)+o(ε)と書けるのですね。
これからΦ(Q_k)-Φ(z_k)=Φ'(z_k)(Q_k-z_k)+o(ε)で
-η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂o(ε)⊂η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k)なるεの関数η(ε)が存在するのですね。
これは∀x∈{x∈Q_k;|x-z_k|<ε}に対して-η(ε)Φ'(z_k)(x-z_k)≦o(ε)≦η(ε)Φ'(z_k)(x-z_k)の
象徴なのですね。
ところで関数ηの定義域は(0,∞)でしょうが値域は何になるのでしょうか?
>> 『これはProblem4でのLebesgue測度の線形変換性から
>> ε→0の時,
>> m(Φ(O))=Σ_k m(Φ(Q_k))=Σ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1)を意味する』
>> m(Φ(O))=Σ_k m(Φ(Q_k)は有限和でなく可算和ですよね。
>> 可算和に関して線形性が使えるのでしょうか?
> それぞれの Q_k について議論して, 可算個足し合わせます.
ε→0の時
lim_{ε→0}(-η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k))=lim_{η(ε)→0}(-η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k))
lim_{ε→0}(η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k))=lim_{η(ε)→0}(η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k))
からそれぞれどんな値になって,
m(Φ(O))=Σ_k m(Φ(Q_k))=Σ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1)
が言えるのでしょうか?
>> Σ_k m(Φ(Q_k))=Σ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1)はProbem4を使うなら
>> Σ_k m(Φ(Q_k))=Σ_k |det(Φ)|m(Q_k)となるのではないでしょうか?
> Φ は線形写像ではありません.
そうでしたね。
> m((1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k))
> ≦m(Φ(Q_k)-Φ(z_k))
> ≦m((1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k))
> から,
-η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂o(ε)⊂η(ε)Φ'(z_k)(Q_k-z_k)から
(1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂(Φ(Q_k)-Φ(z_k))⊂(1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)
はどうして言えるのでしょうか?
(1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)⊂(Φ(Q_k)-Φ(z_k))⊂(1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k)が言えれば
m((1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k))≦m(Φ(Q_k)-Φ(z_k))≦m((1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-
z_k))
は単調性ですね。
> (1 - η(ε))^d |det(Φ'(z_k))| m(Q_k)
> ≦ m(Φ(Q_k))
> ≦ (1 + η(ε))^d |det(Φ'(z_k))| m(Q_k)
> が成立するところで Φ'(z_k) の線形性を使います.
m((1-η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-z_k))≦m(Φ(Q_k)-Φ(z_k))≦m((1+η(ε))Φ'(z_k)(Q_k-
z_k))
から
(1-η(ε))^d|det(Φ'(z_k))|m(Q_k)≦m(Φ(Q_k))≦(1+η(ε))^d|det(Φ'(z_k))|m
(Q_k)
はどうして言えるのでしょうか?
どうしてΦ'(z_k)は線形になるのでしょうか?
>> そしてΣ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1)から
>> m(Φ(E))=∫_E |detΦ'(x)|dxがどうして言えるのでしょうか?
> |detΦ'(x)| は連続関数ですから,
どうして|detΦ'(x)| は連続関数と分かるのでしょうか?
> Riemann 積分と
Reimann積分するのに連続という条件が必要なんでしょうか?
> 考えてそうなりますね.
Σ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1)を積分すると
∫_E(Σ_k |det(Φ'(z_k))|m(Q_k)+o(1))dx=,,,
でこれからどのように計算できますでしょうか?
>> あと,Eが有界開集合でない場合はどうすればいいのでしょうか?
> 有界集合の時に, 開集合で近似して証明し,
> 有界集合でないときは, 有界集合の可算和に分けて
> 議論すれば良いでしょう.
えーと,E_1,E_2,…をE=∪_{i=1}^∞E_iなる互いに素な有界開集合とすると
今,有界開集合Eに対してはm(Φ(E))=∫_E |detΦ'(x)|dxが言えたのだから
m(Φ(E_i))=∫_E_i |detΦ'(x)|dxで
m(Φ(E))=m(Φ(∪_{i=1}^∞E_i))=m(∪_{i=1}^∞Φ(E_i)) (∵??)
Σ_{i=1}^∞m(Φ(E_i))(∵可算加法性)
=Σ_{i=1}^∞∫_E_i |detΦ'(x)|dx (∵有界開集合Eに対してm(Φ(E))=∫_E |detΦ'(x)|dxは証明済
み)
=∫_{∪_{i=1}^∞E_i} |detΦ'(x)|dx (∵Lebesgue積分の性質)
=∫_E |detΦ'(x)|dx
でいいのでしょうか?
E=∪_{i=1}^∞E_iの箇所はどうやって証明すればいいのでしょうか?
>> (c)については(b)を利用するみたいですが
>> どのように利用して∫_O' f(y)dy=∫_O f(Φ(x))|detΦ'(x)|dxが得られる
>> のでしょうか?
> f が単関数の時どうなるか, から始めては如何でしょうか.
了解しました。単関数fのcanonical formをf=Σ_{i=1}^m a_i χ_{O'_i} (但し,R∋a_iは相異なる.O'_i
は互いに素,∪_{i=1}^m O'_i=O)とすると
∫_O' f(y)dy=∫_O'Σ_{i=1}^m a_iχ_{O'_i}dy=Σ_{i=1}^m a_im(O'_i)となり
ここからどうすれば∫_O f(Φ(x))|detΦ'(x)|dxが得られるのでしょうか?
Fnews-brouse 1.9(20180406) -- by Mizuno, MWE <mwe@ccsf.jp>
GnuPG Key ID = ECC8A735
GnuPG Key fingerprint = 9BE6 B9E9 55A5 A499 CD51 946E 9BDC 7870 ECC8 A735