Sun, 20 Feb 2005 16:56:20 +0900,
in the message, <cv9fr3$1mb$1@caraway.media.kyoto-u.ac.jp>,
Masanori HATA <hata@iname.com> wrote
>このカラーリングには何か最近流行となる意味でもあるのでしょうか?

一社二社程度ではそもそも「流行」でもなんでもないと思います。
殊にJALに至っては「最近」ですらないし。

# Red Stageは5年ほど前という指摘がありますが、5年が「最近」かどうかは
 ぎりぎりの線ではないかと。

>個別の色の意味合いはいいとして、それらの色を特に選んで組み合わせるという
>ことの流行のようなものを感じたのです。まあ単に日産とアステラスが日航にア
>イデア的な歩調を合わせたというだけなのかもしれません。それとも、何らかの
>資本的なつながりがバックであったりするのでしょうかね?

単なる偶然でしょう。

そもそもロゴなりコーポレートカラーなりは相当長期に亙って使用するもので
ありまた他社との区別の意味もあるので「流行」とか「(縁も所縁もない)他
社に合せる」などの理由で決めることはまともな神経の会社ならまずないで
しょう。

縁や所縁があるならそれを示してもいいでしょうが、単純な配色
(しかもたった二色。
 これが10色くらいになれば話も解らなくはないが。)
だけで示したと言えるのか相当疑問です
(もし示したと言えるのであれば、逆に配色が同じだけで消費者に誤認を与え
 る等として商標法やら不正競争防止法やらに触れる虞が出るというとんでも
 ない話になります。)。
常識的に言えば配色が同じだけで関連があると考える方が突飛です
(でもそういう発想をすること自体は悪いとは思わない。
 問題はそこにきちんとした裏づけすなわち合理性を見出せるかどうか。)。

それに、示す意味のない縁など示さなくても普通ですし。
「資本関係」程度の関係では普通は示す意味がありません
(「資本関係」と一口に言っても100%出資で設立した子会社とか合弁会社みた
 いな事実上自社の事業部門を別会社にやらせているだけのものから、単なる
 持合で株式を保有しているだけ、あるいは営業外取引で買った株式がたまた
 まその会社だっただけというものまで色々あります。
 しかし、事業部門を独立させたような会社であれば元々単なる資本関係にと
 どまらず営業上密接な関連があります。
 あるいはプロ野球団みたいに広告塔としての役割があるなど。
 この場合、「資本関係」があるからではなく「営業上の関係」があるから自
 社ブランドあるいは社名、ロゴ等をそのまま利用させる等といった配色だけ
 でなく明確な関連性を打ち出す手法を採るのが普通で、配色だけ同じにする
 なんて中途半端なことはあまり意味がないので大概しません。)。

三菱自動車のロゴなり社名なりにダイムラークライスラーのロゴを連想させる
何かが入っているわけではないし。
日産にルノーを思わせる何かがあるわけでもありません。

# 資本関係が知りたければ会社四季報でも見ればある程度分ると思います
 が……見るまでもないと思います。
 あってもなくてもどうせ関係ないでしょうから。
 まあ一番確実な答えが聞きたければ、それぞれの会社に直接問合せればいい
 だけです。
 わたしは無意味だと思うのでやる気はありませんが。

なお、彩度の高い派手な色と彩度の低いあるいは無彩の地味な色を重ねで組み
合わせるのは、対比を利用するという意味から見てカラーデザインとして間
違ってはいないと思います
(と言うか、オーソドックスと言ってもいいのではないか?)。

# 色彩学理論の本でも読めばなんか書いてあるんじゃないかな。

まあ、いぶし銀と赤の組合せなどというのはウルトラマン以来の珍しくもなん
ともない配色だと思います
(ウルトラマン自体は斬新だったとかなんとかいう話を聞いたような聞かな
 かったような……。
 まああれは単純に配色の問題ではなくて正義の味方のデザインとして斬
 新だったのだと思ったけど。)。

-- 
SUZUKI Wataru
mailto:szk_wataru_2003@yahoo.co.jp