kounoike@mbh.nifty.com wrote:
> "Yuzuru Hiraga" <hiraga@slis.tsukuba.ac.jp> wrote in message
> news:407EB40B.6070700@slis.tsukuba.ac.jp...
 ...
>>概ねいいんですが、(2) のΔy が x のΔx の変化に対する y の変化というのは
>>いいとして、これと (3) のΔy は同じものですか?
> 
> ちょっと分かりかねます。同じと言えば同じと見なしてもいいような。厳密に言えば
> 違うのかな?。

Δx, Δy の一方は独立量で他方は従属量、といったことが気になっちゃったんですが、
今の場合、考えすぎだったみたいですね。
出発点として関数(グラフ)上の2点からΔx, Δy を作り、
それに (1), (3) を当てはめるというのが紛れがないでしょうね。

さらに元をたどれば、ここが引っかかった理由の1つは、
文字面で同じというだけで同じと考えてしまうと、M_SHIRAISHI さんみたいに
「dy=Δx の dy も dy=f'(x)Δx の dy も同じ dy」
といったことになってしまう、といったことにありました。

=====
ついでだけど、y が一次関数なら誤差項は 0 だから dy=Δy は無条件で成り立ちますね。
つまり
  dy = aΔx
  Δy = aΔx
この2つは同じことですね。

その点から言うと、M_SHIRAISHI 流の議論:
>> dy:=f'(x)・△x  と定義しているので、y=f(x)=x という〔特別な場合〕だと、
>> f'(x)=(x)'=1であり、かつ(y=x なのだから)dy=dx が成立します。
>>
>> 従って、この〔特別な場合〕に限り、dx=dy=(x)'・△x =△x となります。
>> よって、(この〔特別な場合〕に限り!)dx=△x が成立するってワケです。

この最後の結論は(たとえこの論法を認めたところで)これだけで間違ってますね。
なんか論理のひどさはこちらが想定しうるあらゆる場合をさらに凌駕してるなあ。
汲めども尽きせぬ間違いの泉。

> はい。別にdy=dx なんてどうでも良かったんですが,M_SHIRAISHIさんのやり方に
> 沿って質問して行くと変な方向いって行ってしまいました。

それは重々承知。ご愁傷様。

> (解析概論の該当部分を初めから読めば,独立変数としてのx 自身を考えた場合,dx
> =△x に私は特に違和感というか証明の必要性さえ感じませんでしたが。)

別便でも書きましたが、むしろそれが正常な感覚でしょう。
だけどいい説明かどうかは別問題で、
Δx を媒介するのは決していい説明方法ではないと思う。
だから M_SHIRAISHI さんみたいな犠牲者が出ちゃうわけです。
 # ご本人はもう壊れちゃったみたいですが。

授業でも『解析概論』流の説明はカットして、
「微分とは局所一次近似である(局所一次化のほうがいいかな)」で済ませてしまう。
こんなところで拘泥するより、後になって、例えば1変数であれば
合成微分とか置換積分のところで意味・役割を身につけていくほうがいいでしょう。
 # にしてもなんで「合成」だの「置換」だの言うんだろう?
 # 両方とも変数変換の公式でいいのに。

それに文章もよくない。例えば p.36 で:
「しかし我々は点 (x,y) の近傍においてのみ (1) を用いるつもりであるから、
 dx を変数 x の微分 (differential)、dy をそれに対応する函数 y の微分という。」
とあるけど「であるから」と言われても前半部分は後半部分の理由説明になっていない。

続く部分とも微妙に齟齬を来たしていて、ここでは dx を「変数 x の微分」
と言っているのに、後では x を函数と見なして dx=Δx としている。
だからこれを再び「変数の微分」に読み替えてやる必要がある。
M_SHIRAISHI さんもこれぐらいのこと言えばよかったのにね。

(平賀)