Re: 「ε-δ論法」と「無限小(or 微分)」
# fj.sci.math だけにしときましょ。
M_SHIRAISHI wrote:
> 当たり前のことだ。「ε-δ論法は間違っている!」などと言うのは、
> ... ≪極めて愚かなこと≫だ。
...
>>なんでわざわざ、自分で自分の首絞めるようなこと書くのかなあ。
>>
>># こう書いても何言われているかさえわからないかも。
M_SHIRAISHI さんにわかってないこと。
・「ε-δ論法」という場合、数列の極限の話も含めてである。
・ある論法が正しいと認めるなら、そこから論理的帰結として
導かれる結論も正しいと認めなければならない。
・それに相反する主張をすれば自己矛盾に陥る。
ついでに:
・自己矛盾するというのは、単に間違えることに比べて:
・重症である。
・のっぴきならないことになる。
・たちが悪い。
・みっともない、恥ずかしい。
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まあ相手にしても始まらないので、知らない人にとっては意外な
「パラドックス」を1つ。
1辺が 1 の正三角形をとり、1辺を x 軸上の [0, 1] におき、
残り2辺からなる山型を表す関数を f0(x) とします。
また [0, 1] 上での y=f0(x) のグラフの長さを L0 とします。
L0 は2辺の長さの和ですから当然 2 です。
さて、頂点を折り返して底辺の中点に重ねます。
イメージとしてはこんな感じ(等幅フォントで見てね。)
/\
/ \ ⇒ /\/\
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄
右の2コブを表す関数を f1(x)、その長さを L1 とします。
辺を折り返しただけですから、当然 L1 = L0 = 2 です。
以下同様に、それぞれの山(コブ)を折り返して
f2(x), f3(x), ..., fn(x) を作っていきます。
対応して L2, L3, ..., Ln が決まり、これらはすべて 2 です。
ここで普通の極限の考え方では(*)、
L0 = L1 = ... = Ln = 2 ですから、L = lim Ln も当然 2 です。
一方 fn(x) は高さが 1/2 ずつに減っていきますから、
n→∞ の極限では、fn(x) は定数関数 g(x)=0 に収束します。
ところで y = g(x) の [0, 1] 上での長さは当然 L = 1 ですから、
あら不思議、2=1 が証明されました。
(*) M_SHIRAISHI 流極限では、
Ln はすべて 2 だが、L=1 が正しい(んじゃないかって思う)
そうです。「哀しい哉、その「証明」ができない。」そうではありますが、
それができた暁には上はパラドックスでもなんでもなくなってしまいます。
パチパチ。
(平賀@筑波大)
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