"Shinji KONO" <kono@ie.u-ryukyu.ac.jp> wrote in message
news:3989197news.pl@insigna.ie.u-ryukyu.ac.jp...
> 河野真治 @ 琉球大学情報工学です。
>
> In article <3fb91cfd_4@news.premium-news.net>, "J_Saita3 premium"
<J_Saita3@hotmail.com> writes

> > 記号という様相(モデル)に置き換えることで自然言語での限界を論理的に、数
学的
> > に解明しようとする立場はあるにはあるが、いくら駆使したところで、事実から
価値
> > を演繹できるわけではないでしょう。自然主義の誤謬は、価値が経験的事実に還
元で
> > きるとする価値一元論の立場だとおもいます。
>
> それは、どういう価値を導出したいのかによるんじゃない? 還元主
> 義がうまくいく部分もあるし、いかない部分もあります。

事実から価値を演繹できる例があるなら、例を言ってみてください。

>
> 事実に還元しない部分での 議論は恣意的な部分が残るのは仕方な
> いし、ある意味で、なにやっても良いんだよね。一般意味論は、そ
> のどうでもいい部分での議論でしかないと思う。

価値から事実に還元できるというのは、事実から価値が演繹できるということをここ
ではさしているのですが、
かくも簡単に事実に価値を還元できる、つまり、事実から価値を演繹できるなどとい
うことを前提にされたのでは、
前提に誤謬があるわけですから、後段部分の河野さんの結論はおかしいですよ。

事実に価値を還元できるというなら、どんなケースを言っているのですか?ないと思
いますが。どんなケースを河野さんは言っているのですか。

>
> 超越帰納法ってのは記号論的な集合のモデルを使った方法なので、

河野さんが、超越帰納法を使えば、コンピュータが自分の正しさを証明できるとおっ
しゃるのですが、回路にも、ロードされたプログラムにも、前提としての価値を一切
用意せずに、価値を事実に還元できるなら、価値は事実に論理的に無謬なくつながっ
たということになり、それは、事実と価値の二元論に反するし、存在と当為の二元論
にも反する。帰納法でも、論理的な誤謬なく事実に到達すれば、一元論だ。

「事実から価値」を、「存在から当為」を導出する場合に無意識に犯している論理上
の誤謬を、記号論理学が犯してないとするなら、「その前提が二つとも直説法になっ
ている場合は、その結論も直接法になるはず」であって、「結論が命令法になるため
には前提の少なくとも一つがそれ自体命令法になっていることが必要である」とす
る、アンリ・ポアンカレの言葉は否定されたことになる。前提群中にひとつの価値言
明もなくて「事実から価値」への推論が無謬的に行われるなどと、これは驚異的な自
然主義一元論。




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> Shinji KONO @ Information Engineering, University of the Ryukyus,
> 河野真治 @ 琉球大学工学部情報工学科,