そるしすです。

Kenji Kobayashi wrote:
> ● 二つの光子が発生すると考える理由
> 
> 光子は運動量を持ちます。遷移に伴う光子が一個だけならば、運動量保存の法
> 則により、原子が光子とは反対方向の運動量を持つことになります。
> 
> 一方で光子が互いに逆方向に飛び出すならば、電子の状態遷移が発生しても、
> 原子自体の運動量は変わらないことになります。単純になります。
> 
> 私には自然は単純な方を選択しているはずだと思っています。

何をもって単純というかは難しいですよ。「光子を1個だけ放出する。
運動量は原子+光子トータルで保存されればいい」の方が単純とも
考えられませんか。私個人としては、遷移の際に常に2個の光子を
作り出さないとダメなシステムの方が複雑に思えます。


> また対称な電子の状態関数から、別の対称な状態関数に遷移するとき、一方向
> だけに光子が飛び出してくることに強い違和感を感じます。

これについてはうまく説明できないなあ。大昔、状態遷移の際にそれぞれの
状態にいる確率の時間変化の方程式ってやつを演習でやったような記憶が
あるなあ…
量子力学的に見れば、状態遷移は一意的にパッって移るわけではなく、
高次効果も含めればいろんな経路でいろんな確率で移るわけで。その際
不確定性原理によって運動量の厳密な保存ってのは要求されないですよね。
光子放出の時に、光子と原子という運動量を吸収できる系が2つあるので
あれば、最終的に運動量が0となるように光子と原子に運動量を受け渡して
「お終い」となるような振る舞いを見せるというのは自然(単純)では
ないでしょうか?