Tomoaki Akiyamaさんの<86k6lzf4qh.fsf@sun.akiyama.nu>から
>Great Sugawara <sugawara81@greatest.com> writes:
>
>> > ア・プリオリに存在するなら、あるとかないとかいった議論は起きないので
>> >はないですか? 
>> なぜですか?
>
> 以下の公理からの演繹によって。
>
>(公理)
>ア・プリオリに存在すると言うことは、経験なくしても議論の余地なく存在す
>るということである。

存在については、ア・プリオリに存在することを否定するものがいれば議論は
起きるよ。存在を認めていても、存在のあり方についての議論も起きるよ。

基本的人権軽視や認めないと言う連中はたくさんいるよ。
日本の裁判官にしても、政府にしても、河野君にしても、削除魔にしても、
佐々木君にしても、基本的人権の言論の自由、表現の自由のもつ自由への確信
がない。

規制付き自由は自由じゃないよ。それでは自由は守れない。
既成の問題じゃないんだ。どうすれば実現できるかという問題だよ。はじめか
ら有ったとする基本的人権の議論は、この合意により、人類に基本的人権を保
障しようとする過程の問題だ。ましてや、形而上学の問題ではないし、アリス
トテレスの論理学の問題ではない。

>
>> それで、なぜ議論があってはならないんですか?
>
> いいえ、議論があるのはよいことです。なんらかの成果に結びつけば、もっ
>とよいです。そもそも、私は議論があってはならないとは申し上げていないは
>ずです。単に議論が起きていることを指摘しているだけなのですが。
>
>> >すると議論が
>> >起きているという事を持ってして、ア・プリオリには存在し得ない、となりま
>> >すけど。
>> なぜですか?
>> 何を、どういう視点で見たら、そうなりますか?
>
>「人権がア・プリオリに存在するならば、人権の存在に関して議論は起きない」
>という命題1(公理からの演繹です)を背理法の視点から見ると。
>
>        命題1が真であるとする。しかし人権の存在に関する議論が起きてい
>        る。これは命題1と矛盾する。したがって命題1の前提である人権がア・
>        プリオリに存在するという命題が偽である。
>
>でいいのかな。
>
> 議論は大いに結構ですが、論理がおかしいのではないですか? という指摘
>です。
> 公理に納得できないとか、公理からの演繹が納得できないとか、命題1は真
>じゃないだろうとか言われるのでしたら、これはもう私にはうまく説明できま
>せん。

ア・プリオリは、もともとは中世スコラ哲学において、概念、真理性の根拠を
形容する用語。神・天使はア・プリオリと考えられていた。

認識論が哲学の中心課題となった近世では「生得的」(生物学、心理学)、
「先天的」「非経験的」「超経験的」(以上、知識論)、と同義的。

カントで、経験の多様性に統一をあたえて普遍的な知識を確立する根拠にな
り、現代では、論理実証主義、数学などで形式科学の必然性をア・プリオリと
するけど、ア・ポステリオリとア・プリオリは連続するという主張のネオ・プ
ラグマティズムもある。

>
> 背理法の使い方がおかしい、ということであれば間違っている部分を教えて
>いただければ幸いです。

背理法はいいんじゃないの?

ただ、そういう既成の論理学では、もう古いね。
「憲法秩序」も既成の制度の概念法学的分析ではもう古い。
現代は、いかに自由なり平和なり、それら理念を実現するかと言うその過程を
憲法秩序と位置づけて思考する時代だよ。

「AはBでもなく、また、Bでないものでもないということはない」
これはいうまでもなく排中律だけど、
これじゃあ、粒子であり波である光の性質は述べられない。

何を実現したいのか、どういう過程でいけば実現でき、どういう過程に進めば
実現できないのか、これが大切だ。
既成の過去や概念をこねくり回した理屈など、役には立たないね。


>
>-- 
>
>                            Tomoaki Akiyama 秋山 智朗
>                            mailto:tomoaki-netnews@akiyama.nu
>                            http://tomoaki.akiyama.nu/
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Great Sugawara
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