工繊大の塚本と申します.

In article <766be01f-3d9e-4b13-a10e-8d1e90804f99@z9g2000yqi.googlegroups.com>
kyokoyoshida123 <kyokoyoshida123@gmail.com> writes:
> Let (G,+) be a finite abelian group and G_2:={g∈G;g+g=0} Show :
> (1) G_2 is a subgroup of G which is isomorphic to (Z_2^r,+),for some
> f≧0.
> (2) Σ_{x∈G}x=Σ_{y∈G_2}y and 2・Σ_{x∈G}x=0.
> (3) Σ_{x∈G}x≠0 if and only if G_2〜Z_2(但し,〜は同型を表す).
> 
> という問題に取り組んでいます。
> 
> (1) での「Z_2^r」はrの位置が微妙で(Z_2)^rなのか(Z^r)_2なのか
> はっきりしません。多分,前者だと思います。

当然ですね.
 
> ((1)の証)
> G_2:={g,0}なので

違いますよ. G_2 は 2 つの元からなる群であるとは限りません.

> ∀x,y∈G_2を採ると,x^-1+y=0 or g ∈G_2.
> ∴ G_2はGの部分群。

単純に, x, y ∈ G_2 なら x + x = 0, y + y = 0 で,
 G が Abelian group なので,
 (x + y) + (x + y) = (x + x) + (y + y) = 0 + 0 = 0
となりますが, このことから (x + y) ∈ G となります.
 x ∈ G_2 なら -x = x ∈ G_2 も明らかですね.

> r=1の時,f(0):=0mod2f(g):=mod2とすればfは同型になるのでG_2〜Z_2.
> でももし,g=0ならG_2は単位群となってしまい,
> 問題自体が意味を成さなくなるのではないでしょうか?

なにか写し間違いがあるようですが, G_2 はある r について
 (Z_2)^r と同型になるといっているのです.

 Abelian group の基本定理から導いて下さい.
 
> ((2)の証)
> Σ_{x∈G}x=Σ_{y∈G_2}yについては双方とも和を持つという意味でしょうか。
> でももし,G=Z_4,G_2=Z_2なら双方の和は振動してしまいますから
> 等式は成立しないと思うのですが…。
> 勘違いしてますでしょうか?

 G = Z_4 のときは, Σ_{x∈G} x = 0 + 1 + 2 + 3 = 2,
このとき G_2 = { 0, 2 } ですから, Σ_{y∈G_2} y = 0 + 2 = 2,
となり一致します.

 z ∈ G が z + z = 0 でなければ, つまり z ≠ -z であれば,
 Σ_{x∈G} x の中に z + -z が現れます.
厳密に言えば, G\G_2 を { z, -z } の組に分けて,
それぞれの組から代表元を選んだものを G' とすると,
 Σ_{x∈G} x = Σ_{z∈G'} (z + (-z) + Σ_{y∈G_2} y
 = Σ_{y∈G_2} y です.
 
> ((3)の証)
> 必要性についてはΣ_{x∈G}x≠0はGが単位群ではないという意味だと思いますが,

違います. 例えば, G = Z_2 (+) Z_2 のときは,

  Σ_{x∈G} x = (0, 0) + (0, 1) + (1, 0) + (1, 1) = (0, 0) = 0

です. Σ_{x∈G} x ≠ 0 は G ≠ { 0 } よりも強い条件です.

> かといってG_2も単位群でないとは限りませんよね。

 G = Z_2 (+) Z_2 の時, G_2 = G です.

> なのでG_2〜Z_2は言えないと思うのですが勘違いしてますでしょうか?

よくお考え下さい.

> 十分性についてはG_2が単位群ではないという事意味しますから
> Σ_{x∈G}xは振動してΣ_{x∈G}x≠0となりますよね。

 G_2 〜 Z_2 なら G_2 = { 0, g } (g ≠0) として,
 (2) から Σ_{x∈G} x = Σ_{y∈G_2} y = 0 + g = g ≠ 0
となります.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp