工繊大の塚本と申します. # Subject: は短くまとめました.

 X が連結であるとは, X の開集合 A, B が X = A ∪ B,
 A ∩ B = φ を満たせば, A = φ 又は B = φ であること,
とする方が, 証明には便利です.

In article <995712e1-280d-43f8-85cf-0fa79950007a@c22g2000prc.googlegroups.com>
cchikakoo <cchikakoo@yahoo.co.jp> writes:
> Let {X_α}_α∈J be an indexed family of connected spaces;let X be the
> product space
> X=Π[α∈J]X_α
> Let a=(a_α) be a fixed point of X.
> (1) Given any finite subset K of J,let X_K denote the subspace of X
> consisting of all points x=(x_α) such that x_α=a_α for α∈K^c.
> Show that X_K is connected.
> (2) Show that the union Y of the spaces X_K is connected.
> (3) Show that X equals the closure of Y;conclude that X is connected.
> 
> {X_α}_α∈J (Jは添数集合)を連結空間の族とせよ。
> Xを直積空間X=Π[α∈J]X_αとし, a=(a_α)をXでの固定された点とせよ。
> (1) 任意に与えられたJの有限部分集合Kに対し,
> X_Kをx_α=a_α(但しα∈K^c)となるような全てのx=(x_α)からなる
> Xの部分空間とせよ。
> この時, X_Kは連結である事を示せ。
> (2) X_Kらの和集合Y(つまり∪[k∈K]X_k)は連結である事を示せ。

 X_K らの和集合 Y は, 有限集合 K ⊂ J を動かしての和集合です.
つまり, Y = ∪_{K ⊂ J, K: finite} X_K です.

> (3) XはYの閉包に等しい事を示し, Xは連結である事を結論せよ。
> 
> と言う問題です。
> 
> (1)については
> X_K={{x_α}∈2^X;∀α∈J\K,x_α=a_α}です。

  X_K = { x = (x_α) ∈ X = Π_{α∈J} X_α ; ∀α∈J\K, x_α = a_α}

です. 勿論, X の部分位相空間としての位相が入っています.

> でKは有限集合,J\Kは無限集合だから
> X_K=X_1×X_2×…X_n×{a_α1}×{a_α2}×… …①
> と言う具合(可算とは限りませんが)に有限個のX_αと無限個の{a_α}から
> 構成されますよね。

確かに,

  X'_α = X_α    (α∈K),
  X'_α = {a_α}  (α∈J\K),

としたとき, X_K = Π_{α∈J} X'_α ですね. これは
 Π_{α∈K} X_α と同一視できます.

> ここで選択公理より、
> α∈J\K なる α に対しては A_α = {a_α} となるようなのですが
> 何故ここで選択公理が必要なのかわかりません。

 A_α とは何でしょう.

> {a_α}は単集合なので選択関数も不要だと思うのですが、、いかがでしょうか?

正確な記述はどうなっておりますでしょうか.  a = (a_α) ∈ X の
存在が, 正に, 選択公理でありますから, そのことの注意ではないで
しょうか.

> X_Kの位相は直積位相T_kと書けますよね。
> φ≠A,B∈T_k,  A∪B=X_KでA_α∪B_α=X_α (for ∀α∈K)

 A_α, B_α は何でしょう.

> そしてたとえA_α={a_α},B_α=φ(for ∀α∈J\K)であったとしても
> 各X_αは連結なので必ずA_α∩B_α≠φ(for ∀α∈K)となるのですね。
> したがってA∩B≠φとなるのですね。

 A_α, B_α の正確な定義が書かれていないので, 何とも言えません.

 X_1, X_2 を連結な位相空間とするとき, X_1×X_2 も
連結な位相空間になることの証明は宜しいでしょうか.

> (2)については
> Y=∪[J⊃Kは有限集合]X_Kですよね。

こちらは正しい.

> Yの位相はT_y:=σ(∪[J⊃Kは有限集合]X_K)
> (但しσ(∪[J⊃Kは有限集合]X_K)は∪[J⊃Kは有限集合]X_Kから生成される位相)
> と書ける。

 X_K でなく, 上の T_K でしょうか. Y には X の部分位相空間
としての位相を入れるので, それとこれとが等しいのは宜しいで
しょうか.

# ここでは必要がないと思います.

> A,B∈T_yでA∪B=YなるA,Bを採ると,
> T_yの元は∪[J⊃Kは有限集合]X_Kの元は各T_kの元の有限個共通部分で
> 任意個和集合の形になっていて

この部分はどういう意味でしょうか.

> あるKについてX_K=A_K∪B_K (但しA_K,B_K∈T_k)となっていてこの時,

ここでも A_K, B_K は何でしょう.

> X_Kは連結だからA_K∩B_K≠φ
> よってA∩B≠φでYは連結。でいいのでしょうか?
> (なんか簡単すぎ?)

簡単である筈ですが, A_K, B_K をきちんと定義されていない
ので, 何とも言えません.

 (2) は, a ∈ X_K であることに注意すれば, 確かに簡単です.

> (3)については
> Xの任意の点の任意の近傍はYと交叉する事を言えばいいのですよね。
> でもx∈X\{(a_α)}を採ってもこの任意の近傍がYと交叉する事は
> どうすれば言えますでしょうか?

 x の任意の近傍は x を含むある開基, つまり, 準開基の有限個の
共通部分を含みます. それを U = ∩_{i=1}^n proj_{α_i}^{-1}(U_{α_i})
としましょう.  K = { α_{i_1}, α_{i_2}, ... , α_{i_n} } と
すると, U は X_K と空でない共通部分を持ちます.

 Y が連結であり, X が Y の閉包に一致すれば, X も連結である
のは宜しいでしょうか.
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塚本千秋@応用数学.基盤科学部門.京都工芸繊維大学
Tsukamoto, C. : chiaki@kit.ac.jp