Re: 過ち
太宰 真さんの<dd1lig$tsg$1@news-wst.ocn.ad.jp>に関する投稿です。
>> 帝国海軍は,艦隊決戦(日本海海戦での成功体験に根ざした)思考から
>> 離れることができず,航空母艦の用兵は潜水艦と同じように
>> 進撃してくる敵機動部隊を漸減すると言うものです。
>
>大きな趣旨は理解できるのですが、ここでの最後の部分は理解できません。
>Woods War氏も同じような事を仰っておりました。しかし、「敵機動部隊を漸
>減」して何をするつもりだったのでしょうか。海軍は飽くまでもアメリカのみを
漸減した後,艦隊決戦を挑むということです。
日本海海戦と同じ戦術です。
帝国国防方針の仮想敵国は米国です。
>想定していたと言う事かしら。太平洋戦争とはそういうものだったのでしょう
>か?それなら判らないことも無いのですが、これじゃぁ、最初から負け戦を想
>定していた事になる。
米国を仮想敵としていたために「方針」での装備計画は日本の国力を
考えると到底達成できるものではありませんでした。
つまり,装備面では最初から負け戦です。
> もし、これが本当ならば、調子のよいところで講和
真珠湾の敵機動部隊を開戦初頭で撃滅し,有利な条件で
講和しようという戦略で行なわれたのが真珠湾攻撃です。
>というのが必須であったはず。しかしそれはしてはいない。日本がアメリカに
>宣戦布告をして、アメリカをどうしたかったのかがいよいよ分からなくなりまし
>たね。どなたか、その点を教えていただけないものでしょうか?
講和努力はしたのでは。
ソ連?に仲介を依頼したと思います。
>世界を敵に回すということは、目的の定まらない戦争となるという例証かな?
>当時の戦争指導者たちの苦悩が目に浮かぶようです。武士の魂とはこうい
>うものだったのですね。プライドと勇気。それ以外なし。
ABCD包囲網の影響で艦隊用燃料の備蓄が心細くなってしまい,
戦争能力があるうちに開戦し,できるだけ有利な条件で講和をするというのが
当時の上層部の考えではなかったでしょうか。
プライドと勇気ではなくて,それしか道がなかったということです。
米国に炙りだされた結果,穴から飛び出さざるを得なかったのです。
この辺りは,南下策をとるロシアと国を守るために戦わざる得なかった
明治の指導者と同じだと思います。
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